里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

正月元旦と二日の習わし

2023年01月02日 | 暮らし

昨年は、喪中で普通の日常と変わらない正月でしたが、今年はいつもの正月です。
昔は正月三が日には色々な習わしがありました。
父から小生へと2代のうちにかなり簡素化したと思います。
幼少の頃、憶えているのは若水取り。
家の主が元旦の朝一番に清水の湧いている井戸から桶に水を汲み、神前にお供えし、最初のお茶を点てたり料理に用いたりするものです。
しかし、小生が物心ついた頃には手押しのポンプで水を汲んでいたので、湧き水を汲んだのは形式的なものだったのではないでしょうか。
ほどなく手押しポンプは電動モーターポンプに変わり、上水道となって若水取りの習わしを知る人も少なくなりました。
今、元旦の一番の行事は正月祈祷。
宮司がお出でになり、ご祈祷頂きます。
この宮司の神社は昔の村レベルの神社で数集落の住民が氏子になっています。
そして、当集落の鎮守様の宮司もお願いしているのです。
我が家の正月祈祷は元は4、5日頃だったのですが、近隣に元日祈祷(毎月一日に神前で行う祈祷)のお宅があり、宮司と相談し我が家も元旦に正月祈祷をして頂くことになったもの。
両親が亡くなり、勤め人稼業をしていた小生にとっては元旦の方が有り難かった。
ご祈祷前の準備はこうです。
お燈明、お清めの塩と水、そしてお初穂(ご祈祷料)をテーブルに並べておきます。


これがご祈祷後。
お札(正月祭)を置いて行かれます。お札は神棚に奉ります。


食事の習わしはまだ続いています。
元旦にはとろろ。
我が家では元旦には餅を食べません。元旦はとろろ飯です。
三日とろろは多いようですが、元旦は珍しいらしい。
神棚や仏壇にとろろ飯をお供えします。
もっとも、お供え用の皿で少量のご飯の上にとろろをちょんと乗せたもの。


そして、二日が餅です。
切り餅を焼いて同様にお供えします。
昔は、大きな臼で何臼もついたものでしたが、今は少しあれば十分。
助っ人宅で纏めてついてくれるので、御相伴に与ることになりました。
ブロックで貰い、切るのだけは自分で切ります。


皿に焼き餅を少々乗せお供えするだけです。
これを神棚へ。


かまどの神様にもお供え。


元日にとろろで二日に餅の謂われは分りません。
近隣が同様かと言えば、そうでもないようです。
特段に煩わしいと言うほどのことでもないので続けています。
これで、安定した気分になるから不思議なもの。
今日は例年通り馴染みの農機具店と農業資材店の初売りに顔出しします。