里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

不思議なアジサイの花の色

2020年07月17日 | 

 梅雨時の花といえば、やはりアジサイでしょうか。雨に濡れたアジサイは風情があります。連日の悪天候にうんざりした気持ちが和らぎます。
 今年は7月早々から見れるようになりました。それでも、我が家のアジサイは他より色づくのが遅い株が多いようです。
 これは、家裏にある大株のアジサイ。

 色づくのに非常に時間がかかっています。しかも微妙な色です。


 これはやや青味が強いか。

 これは別の株ですが、グラデーションがかかっているように見えます。


 これは畑のそばのアジサイ。

 一番早く色づきます。

 我が家では一番クリアな青のアジサイ。

 このアジサイは未だこの状態。


 ガクアジサイ。

 やはり色づきが遅い、というか悪い。

 微妙な色合いです。


中心の花の部分が青とピンク両方です。


 別のガクアジサイ。


 さらに遅い。

 一般に花といわれている部分は装飾花で、おしべとめしべが退化し、一見花びらに見えるものは萼(がく)。
 アジサイの花の色は土壌のpH(酸度)で変わり、「酸性ならば青、アルカリ性ならば赤」。これは、よく話題になるので私の頭の中にも刷り込まれました。
 しかし、どうなのでしょう。この辺りで特別なことをしなければ、中性やアルカリ性の土はまずありません。ほとんど酸性土壌と言って良いはずなので、地植えではみんな青のアジサイになるはずですが、実際はそうではありません。
 元々アジサイの持つアントシアンと酸性土壌のアルミニウムイオンが結合して青色を発色し、そうでなければ、元々のアントシアンのピンク色が発色するというのがメカニズムらしい。しかし、実際に植えているのを見るとそう単純ではありません。
 育苗ハウスの前のガクアジサイ。


 まずまずの色が出ていますが、やはりグラデーションがかかっています。


これはしっかりした青のようです。


 このアジサイはなかなか色が出てきません。
 しばらく白のアジサイかと思っていました。それでも少し経つとピンクがかってくるのは感じていました。


 今年、改めてよく見てみると、色が出ているようです。


 汚れた感じで相当に微妙ですが。

 白のアジサイは元々アントシアンを持たないため、土壌にかかわらず白色のままと言います。
 花色は開花から次第に変化し、花の老化によって赤味を帯びてくるらしく、これもそうなのかと思っていましたが、どうも違うようです。
 これは別のアジサイ。


汚れた感じながら何となく青っぽいような。


 元々青系とピンク系の品種があるのでしょうから品種によって酸性土壌、アルカリ土壌に反応する程度が相当違うのかもしれません。育種が発達し、最近は色んなアジサイが見られるようになってきました。昔はこの辺りのアジサイは青色だけだったような気がします。
 草花に疎い私にはアジサイの花の色は不思議です。