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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

卒業

2016年03月16日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 卒業は一般には事業を完了する意味であるが、より高い程度の課程へ進んだり、ある資格を得たりするために規定の学科や課程を終えることである。前段階を終える意味もあり、人生に例えると、卒業は次の入門に当たる段階をいうので、新たな門出を祝すなどの言葉が使われる。継続して課程のある段階なので、退職時にもサラリーマン時代を卒業し、年金生活に入る場合も退社ではなく卒業といったりもする。卒業という意味は広く使われてるので、どちらかといえば、お祝いの意味が多分に含まれている。

 

 新たな門出は、慣れ親しんだ友達や恩師との別れがあり、センチメンタルになる。しかし未来に向かっての旅立ちの時でもあり、これから起こることについての不安や期待が入り混じる。場合によっては、卒業を機に、恨みつらみを晴らす暴力行為等も垣間見られることがあり、不幸という以外にはない。人との出会いを考えれば、偶然が多分に作用し、自分の意図したイメージと異なることの方が多いといえそうで、人にもまれることとなる。社会の一端を経験することで、人間的にも成長できるのであろう。

 

 新入生や新人社員が陥る五月病、環境の変化についていけない時に起こる。環境が変われば、変わったなりの対応が求められる。いつもマニュアルや助言があるわけではなく、我慢も時には大切な心得の一つである。柔軟な対応は、守りとなり、冷静に物事を見る機会ともなる。すべてがうまく運ぶこともなく、落ち込まないように、常にトラブルに巻き込まれないような判断が求められる。よくいわれることであるが、巧言令色少なし仁といわれるように、相手に気に入られようと口先だけでうまくいい、こびへつらうニコニコ顔の者に限って、人としての情けを持たない者のことで、そのとおりである。

 

 新たな環境は人の出会いばかりではなく、新たなことに挑戦できる機会でもある。このことが重要で、自分が知らなかった可能性を見いだせるチャンスでもある。チャレンジは、切り替えることも大切で、多くの経験を積み重ね、幅と深みを増す。何事でもやってみなければわからない。主婦であってもサラリーマンであっても、今の時期は年度が替わる良い機会である。その気になって探せば多くの対象に出会える。待つことも大事であるが、積極性が生む可能性に賭けて見てはどうであろうか。

 

 卒業が次のステップの入り口とはうまい表現である。終わりは始まりの意味であり、歌詞にうたわれる、終着駅は始発駅なのである。