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プロヴィンチャとしての誇り7

2018-03-25 00:01:46 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクトコラムです。
 明日のホーム戦の相手は甲府さん。プロヴィンチャとして有名な市民クラブ。スタジアムの隅から隅まで、あんな場所までという所でスポンサード対応を行い、物品スポンサーも昔のJ2岡山で参考にされた事業。現在もSUGIさんでは、選手の無料整髪でスポンサードされていると思いますが、この時からずっとやってでしたね。そんな甲府さんも、初期は経営危機で、観客動員数など自ら課した条件をクリアできなかったら解散の危機もあったと聞いています。それが今や昨季までJ1に所属し続け、経営的にも安定したクラブに変貌しました。地方の市民クラブにとっては、全くお手本のクラブです。その甲府さんの経営に関するコラムがPRESIDENT Onlineに出ていました。
   
【地方プロクラブ「ヴァンフォーレ甲府の経営」】
〔人口減の地方でJ2クラブが生き残る方法(前編) 15年連続で黒字のクラブは2つだけ〕
「サッカーJリーグの入場者数はこの数年右肩上がり。だがチーム経営は簡単ではない。J1、J2、J3の3部の計53チーム(2016年度)のうち22チームが営業赤字。リーグ降格で赤字転落するチームが多いという。そうした状況でヴァンフォーレ甲府(山梨県)はJ1とJ2を行き来しながら、15年にわたり黒字経営を続けている。なにが違うのか」
〔予算の半分を執行する「副社長兼GM」〕
「VF甲府は、昨季J1から降格し、今季は6年ぶりにJ2で戦う。同チームで2008年10月から9年半にわたりGMを務めるのが佐久間悟氏だ。かつて大宮アルディージャでは、コーチ、監督、強化・育成部長を務めた。現在はVF甲府の運営会社・ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブの取締役副社長も兼務する。クラブ年間予算の約半分の事業執行権を持つ、チーム強化の最高責任者であり、経営陣の1人。」
〔「J1に5年」でも営業収入は伸び悩んだ〕
「佐久間氏は、サッカー界の理論家の1人だ。理想を掲げ、現実を見据えながら行動する。20年前、大宮アルディージャのコーチだった1998年3月には、Jリーグ参画を目指したチームの進むべき道を「大宮アルディージャ、プロチーム及び育成部門における強化方針」というパワーポイント資料を作成し、関係者にプレゼンし続けた。
VF甲府でも課題を洗い出し、改革を進めてきた。もちろん道半ばの課題もある。たとえば「現実」には、一般企業の売上高に相当する「営業収入の伸び悩み」を挙げる。」
〔「低予算」を強いられながらJ1にとどまる〕
「VF甲府の17億円は低い。逆にいえば「低予算で戦う」を強いられながら5年、J1に踏みとどまったともいえる。」
「かつてクラブ財政は破綻寸前で、筆頭株主だった山日YBSグループの広告会社で常務を務めていた海野一幸氏が01年に社長に就任(現在は会長)。同氏の画期的な取り組みで財政再建を果たし、経営を軌道に乗せた過去を持つ。そして、クラブ経営が安定した08年秋に「プロサッカーのチーム運営がわかり、クラブ経営もできるプロフェッショナル」(海野氏)として佐久間氏が招聘された。」 
〔「プロヴィンチアの象徴にしたい」〕
「実は同氏には、この間に何度も国内外のクラブから好条件のオファーがあったという。だが、VF甲府を「プロヴィンチアの象徴にしたい」という信念からチームに残った。「プロヴィンチア」とは、イタリア語で大都会や大資本のクラブに対抗する「地方クラブ」をさす。サッカー文化が根づく欧州では、地域一体でクラブを支える。人口の少ない甲府を拠点とするチームが、全国有数の強豪になれば、それは地方クラブの成功例となる。」
〔最優先するのは「1年で復帰」〕
「サッカークラブの経営が、一般企業と異なるものに「人件費率の高さ」がある。選手は活躍すれば価値が上がり「年俸」が大幅増となる。国内クラブの経営では、スター選手の活躍で、リーグ戦の上位となり、天皇杯やACL(アジアチャンピオンズリーグ)で勝ち進めば「分配金」が増え、試合数の増加や注目度による「観客動員数=入場料収入」も増大する。」
「昨季の反省を踏まえたチーム編成は、現有メンバーに加えて、新人獲得の「スカウト」、下部組織からの「育成」、外部からの「移籍」も加えて行う。」
「J2も、佐久間氏の古巣の大宮アルディージャなど元J1チームや、実力をつけたチームがひしめき、毎年混戦だ。早期に復帰しないと、VF甲府を取り巻く環境も厳しくなる。」
引用:PRESIDENT Online  

〔J2降格のチームはなぜやっていけるのか(後編)〕
〔「小口広告」や「個人会員」に特徴〕
「2017年のJリーグ53チームのうち、15年連続で黒字経営を続けるのは、川崎フロンターレ(川崎F)とVF甲府だけだ。」
「地域有力企業の支援も一部にあるが、小口広告や個人会員(会費やグッズ購入)で収入を増やすのが特徴だ。本拠地「山梨中銀スタジアム」で試合をする際は、ピッチを取り囲むように短い広告看板が並ぶ。こんなところにも……という場所にも広告がある。」
「個人会員数は、J1の人気チームである浦和レッズや横浜F・マリノスなどに次ぎ、Jリーグでも上位に近い。これらは、かつて経営破たん寸前だったVF甲府の再建を果たした海野一幸会長が、社長時代に取り組んだ活動でもある。」
〔「選手の悔しさ」をチーム力に変える〕
「新卒選手を除くと、甲府のような「地方クラブ」に来る選手には次の思いがある。
(1)「もうひと花」咲かせたい
(2)ここから、はい上がりたい
(1)は、かつて上位クラブで活躍したベテラン選手に多く、(2)は期待されながらケガやチーム事情などで活躍できなかった選手に多い。なかには「甲府でサッカーをしたい」というポジティブな理由で移籍してくる選手もいるが、多くは悔しさを胸に秘めてやって来る。そうした反骨心をチーム力に変えることが求められる。」
〔「しがみつく」から「前向きなチーム」に〕
「行政に対しては、経営破たん寸前となった歴史も踏まえ「ヴァンフォーレ甲府経営委員会」でも事業報告を行う。県の資本も入っているからだが、ここでは個人会員が微減しているような課題も伝え、山梨県のプロサッカーチームとしての危機感も共有する。」
引用:PRESIDENT Onlineおよびライブドアニュース 

 という内容でした。市民クラブとして、甲府さんにはJ1で戦っていて欲しいですね。だいぶ前に山形さんがJ1からJ2に来た時もそんなセリフを口にしていた気がします。15年連続黒字もその前の苦しかった時代を耐えてきたからこそですね。個人会員数がJリーグベスト3というのもいいですね。同じ市民クラブでも、スポンサーばかり目が行って、個人のファン・サポーターはファンクラブくらいで、後援会組織を作ろうとしないところがあれば、えらい違いだなと。地域に根を張る、張ろうとしない、そういうところが違いなのかな。
 「サッカー文化が根づく欧州では、地域一体でクラブを支える。人口の少ない甲府を拠点とするチームが、全国有数の強豪になれば、それは地方クラブの成功例となる」とありますが、地域一体とはどういう範囲なのか。県民クラブのはずなのに県庁所在市のスタジアムと練習場周辺だけなのか、それとも甲府さんのような名実共の「県民クラブ」なのか。この記事を読むと、そういう思いを強くしてしまいます。山梨県民がうらやましく思うと同時に、そんなチームに、地元岡山は明日は勝てるのかどうか。  
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