事例紹介コラムです。
この週末は普通に仕事日でした。何か今年は週末の仕事が多いです。なので、ウルトラスブルーへのアウェー徳島戦にも、津山で開催されたシャルムのホーム戦のボランティアにも行っておりませんので、今回はレポは何もありません。OSS委員会公式ブログでは、ボランティアで参戦されたgermanee氏とシマカズ氏のレポがそのうち登場すると思います。乞うご期待。
今日はJ1とJ2の試合が揃って開催されました。中でも大きな話題はJ1磐田のJ2降格が決定した事。記事のタイトルとちょっと内容は違いますが、余り気にしないで下さい。磐田さんといえば、前田選手のシーズン初ゴールを巡る「デスゴール」。前田選手がリーグ戦でシーズン最初のゴールを挙げた相手クラブは'07年から昨シーズンまで6年連続で、シーズン終了後にJ2降格しているというもの。
2007年:甲府/2008年:東京V/2009年:千葉/2010年:京都/2011年:山形/2012年:G大阪
ただ、今シーズン初ゴールは4月に浦和戦で生まれました。会場である埼スタでは、前田選手の先制ゴールが決まった瞬間、スタンドの浦和サポが一瞬静まり返ったそうです。ただ、その試合を逆転で勝利した浦和は、今日現在、優勝争いを繰り広げており、前田選手の「デスゴール伝説」は一区切りを打ったようです。そして、その伝説が切れた年に、相手チームではなく本人が所属するチームが初のJ2陥落となった訳です。
改めて、'94年のJリーグ加入からJ1で戦ってきた磐田さんが、20季目にしてクラブ史上初となるJ2降格が決定しました。J1磐田は'90年代後半から'00年代前半には、元日本代表の中山選手、名波選手、元ブラジル代表ドゥンガ選手らを擁し、リーグ年間優勝3回、ステージ優勝6回、ナビスコ杯2回と数々のタイトルを獲得。
詳しくは'97年に後期優勝し、CSを制してクラブ初のリーグ年間優勝を達成。'02年には前後期とも制する史上初の完全優勝を果たすなど黄金期を築き上げましたが、その後、徐々に成績を落としていき、'08年には仙台とのJ1、J2入れ替え戦で何とかJ1残留をキープ。一時は最強の名を欲しいままにしてきた名門が、ここ数年は低迷していました。相手のJ1鳥栖は、残留を争うJ1湘南が負けたために、同じく今日J1残留が決定しています。一方の磐田は今年は31試合でわずか3勝しか挙げられずに、J2に落ちる事になった訳です。
「THE PAGE」に名門の凋落について、3つの理由が述べられています。以下紹介します。
理由①「戦術面の混乱が招いた出遅れ」
森下監督は、開幕前のキャンプから布陣を昨シーズンまでの4‐2‐3‐1から3‐5‐2に変更。ストロングポイントをより前面に押し出すための3‐5‐2構想であり、キャンプでは攻撃面の連携にほとんどの時間が割かれた。必然的にボールを奪うための連携はおざなりになる。
クラブワースト記録を更新する、開幕から7試合連続で勝ち星なし(2分け5敗)と大きく出遅れた間はすべての試合で失点。失点を意識するあまりにチーム全体が引いてしまい、看板だった攻撃力までもがスポイルされる悪循環を招く。第9節で森下監督は解任。長澤暫定監督は、従来の4バックに戻してまず守備の安定を図ったが、次戦まで中2日と時間がなかったことが、混乱に拍車をかける結果に。長澤暫定監督が指揮した4試合も2分け2敗。守備が建て直されないまま、17位で関塚監督に交代したが、結果的に間に合わなかった。
理由②「前田選手のスランプ」
J1中断期までの13試合で、絶対的なエースとして君臨してきた前田はわずか2ゴールと極度の不振。J1歴代3位の通算137ゴールをマークしているストライカーの沈黙は、体力的よりは精神的な部分に起因。「デスゴール伝説」があるが、「あれだけデスゴール、デスゴールと言われればナーバスにもなる」との分析も。一度崩れたメンタルをシーズン中に建て直すのは極めて難しく、前田選手は全試合に出場しながら9ゴールにとどまり、コンフェデ後は日本代表からも落選。
理由③「チームリーダーの不在」
関塚監督は、J1川崎時代と同じく「攻撃的なサッカー」を標榜。しかし、すでに守備組織が破綻しているチームにはむしろ逆効果。
「優位性を持とうとするためにも早く点を取りにいって、逆にバランスを崩して失点してしまう。さらに点を取り返そうとして、またバランスを崩す。悪循環というか、そういうスパイラルに陥ってしまったような感じになってしまった」と分析。
関塚監督での16試合のうち、半分の8試合で先制を許し、逆転勝利したのは1試合のみで、あとの7試合は3分け4敗。スコアレスドローの1試合を除いた7試合で先制したが、今度はリードを守ろうとする意識が過剰に働いて、昨日までに1勝3分け3敗。チーム全体が自信を失っている中で周囲を鼓舞し、けん引するチームリーダーが不在ゆえ、チグハグな戦いが続く。
その他「世代交代の失敗」
黄金時代の中心を担った藤田や名波、福西、服部選手らが決して円満ではない形で移籍。'09年の中山選手の退団は一つの時代の終わりを告げたと言える。世代交代で進化し続けるJ1鹿島とは対照的に、中山選手が去った磐田には何も残されていないに等しい。伝統をないがしろにするフロントの無定見なチーム作りと、いま現在のチームリーダー不在とは決して無関係ではないと言える。いわば長年にわたって溜まってきたツケを、一気に支払わされているのが今シーズンだと言っても決して過言ではない。
別の報道では「生え抜き一掃からクラブ崩壊」という見方もあるようです。 閉鎖的な体質、世代交代の失敗など降格の要因には様々な要素が絡み合うが、最大の元凶は2011年オフとしています。クラブの生え抜きだった柳下監督、石井HC、尾畑強化部長らを放出し、チームの前身であるヤマハ発動機の色を一気に排除した事が遠因としています。また、生え抜き選手達を粗雑に扱ったことで、中山や名波らレジェンドすら現体制に同調することはなくなり、距離を置いたとしています。 フロント、首脳陣、OB、選手がちぐはぐとなったクラブの未来は見えないと締めくくっています。
まだ、ゴン中山選手がいた頃の磐田について、「今はまだ強いけど、世代交代がうまくできていないから、将来が心配される」という声を聞いたのを思い出しました。もう何年も経った後になりましたが、予言が当たりましたね。磐田さんで思い出すのが、もうだいぶ昔にあるスタジアム(千葉県だったかな)にJ1の試合を観戦に行き、目の前でステージ優勝を決め、優勝セレモニーを見せられた事があります。磐田ゴル前で、ゴン中山選手が「ゴンゴール」のダンスを踊っていたっけ。あの時は「強さ」を実感しましたが、その時から見たら今日のJ2降格は信じられない光景でしたね。
ただ当ブログでは、一度J2降格を経験した強豪は、J1にすぐ戻ってくると思っています。広島しかり、柏しかり、浦和しかりです。もっとも何年もJ1復帰に時間がかかった場合は知りませんよ(笑)。
「THE PAGE」該当ページ:http://thepage.jp/detail/20131026-00000002-wordleafs
J1磐田関連⑦:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121020
〃 ⑥:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120425
〃 ⑤:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100628
〃 ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100221
〃 ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090929
〃 ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20080313
〃 ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20060713
地元のJ2岡山は、今日アウェー徳島戦を戦いましたが、残念ながら0-2で負け、同時にプレーオフ出場の可能性も消滅しました。残念ですね。前の試合で、負けたら悪くて12位まで転落すると口にしていましたが、東京Vも負けたために何とか11位で止まりました。あと2試合。昨年順位の8位が今の目標でしょうか。試合結果を見ただけなので、偉そうな事は言えませんが、まだJ1昇格は早いというサッカーの神様の伝言なのかなと。頑張って欲しいですね。
そして、JFLでは長野が今日勝って優勝を決めましたが、長野はスタジアム基準を満たしておらず、J2クラブライセンスを保持できない事から、J2最下位チームとの自動入れ替えは行われないようです。つまり、長野さんは来シーズンはJ3という事ですね。ちなみに2位確定の讃岐がJ2クラブライセンスを保持した場合は、J2最下位との入れ替え戦が行われます。今現在の順位で行くと、J2鳥取とJFL讃岐での入れ替え戦になる訳か。まずは鳥取さんが即JFL降格にならないのは、当ブログとしてはうれしい事です。もし、そうなれば鳥取さん頑張れ、いや讃岐さんも上がって欲しいし、中四国での入れ替え戦というのは非情だ。まだ決まった訳ではないですが。
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