J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

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ジュビロ磐田のホームタウン活動7 【J特】

2012-10-20 00:33:16 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)
 実はJ1磐田は当ブログでは独自タイトルクラブ、つまりそれだけ地域・社会貢献をしているクラブとして認識しています。最初はよそと同じ親会社のある企業チームかと思っていましたが、ある日いい事例を見かけてから、「ホームタウン活動」という言葉がついた独自タイトルクラブになりました。その時を思い起こすような事例が、今週発売の「週間サッカーダイジェスト(サカダイ)(№1195)にありました。思わずレジに走ったのは久しぶりです。まさに感動の密度がフラットになり、心の温度がグっと温まりました。
サカダイには、昔からチーム名を付けた「〇〇ダイジェスト」という特集記事があり、J2岡山も毎年掲載されます。今週号はJ1磐田で、いろいろとクラブの記事が並ぶ中、最後のページに「地域密着で広がる可能性」というタイトルで、地域貢献に関するチームレポートが載っていました。こうも違うものかと。以下、抜粋して紹介。
   
 磐田選手会で、10年より毎年磐田市内にある全23校の小学校を訪問し、校庭や体育館で児童との触れあいの場を実施。11年より年1回、磐田市の全小学校5、6年生をスタジアムへ招待。昨シーズンも2試合で招待実施して2勝。特に鹿島戦では長年のジンクス('02年以降ホーム未勝利)を破ったのが、招待した子ども達の熱い声援だったそうです。試合前に森下監督が「磐田で育った小学生に感動、夢、希望をチャンス、それがプロの使命」と話し、「子ども達が誇りを持てるような試合にしよう」と選手達をピッチに送り出したとか。
 
 4月にはカップ戦、リーグ戦の中2日の連戦合間に小学校訪問を実施。異例のタイトな日程で、報道陣から選手のコンディションを心配する声が上がったが、森下監督は「それで『しんどい』と言うなら試合に出なくていい」「プロとして子ども達に夢を与えるという事は、それくらい大事な事」と言い切ったそうです。確かに現在J1で5位につけているので、疲れが成績に影響を与えるとは言えません。
こうした取り組みは選手達の「エネルギー」になっていると触れています。10月には5選手が各母校を訪問し、すごい反響だったとか。クラブ理念には「夢と感動を!」とあり、サポーターの声援とともに、子ども達の憧れも、すべてチームの「エネルギー」になると締めくくっています。
 
 ただ、これだけのボリュームの記事でしたが、本当に付加価値の高い内容でした。まずは選手会活動。やっているのかやっていないのかわからないような所も見られる中、磐田さんの選手会は立派ですね。市内全部の小学校を訪問するところもすごい。トップチームの選手を囲ってしまうような所も見られる中、素晴らしい事です。そして、市内全校の5、6年生を試合に招待しています。その時の声援を力に変えて、難敵に勝ち切ったというのは、当ブログで言うと、ファン・サポーターの声援が、最後ももう1歩、もう1プレーを引き出すと言う表現に該当します。街に出て行かなければ、声援を受けても遠い声。街に出ていれば、「あの声は・・・」と近い声になり、パワーに生まれ変わります。
   
 森下監督の「(学校訪問で)しんどいと言う選手は試合に出なくていい。(選手による社会貢献活動は)プロとして子ども達に夢を与える事として大事な事」という言葉に思わずしびれました。「選手の体を心配すれば、サッカー以外の事はさせない」という価値観を聞きますが、森下監督の言葉は、この価値観を根本的に葬り去るものです。J2は知りませんが、J1では選手による地域・社会貢献活動が常識なのです。単なるサッカーマシン、サッカー選手ではなく、Jリーガーという存在を改めて思い知らされる言葉でした。以前には「FIFA規約で書かれている」とか「怪我をしたらどうするんですか」などという、森下監督が聞かれたら、「試合に出なくていい!」と怒鳴られるような価値観があった事を思い出しました。どこだったか忘れましたが。
 また、「子ども達に夢を」というキャッチフレーズをいくつものクラブに観ますが、ただ、サッカーマシンのように試合でボールを蹴っている姿しか見せない形で与える夢とは違い、プレーに加えて至近距離で生き様を見せる事(学校訪問等)こそが、本当の「夢」を与える事がよくわかりました。J1磐田の「夢を感動を!」というキャッチフレーズこそ本物だと思います。磐田の子ども達は幸せですね。うらやましい。

 J1磐田の公式HPには「ホームタウンレポート」があります。中を見ると、普及コーチが巡回スクールをやったというレポがわんさか出てきます。よくホームタウンブログで、普及コーチが巡回スクールに行ったり、マスコットが地域イベントに顔を出すという記事を見かけますが、それはどこのクラブでもやっている事。スクールは売上が発生する通常事業です。磐田さんのいい所はちゃんと選手の学校訪問もしっかりレポされているところ。中にはこんな記事も・・・ 当ブログとしては「選手」の部分を評価しているので、これからも頑張って欲しいですね。森下監督、いつか岡山に来ないかな。 
J1磐田公式HP「ホームタウンレポート」ページ:http://www.jubilo-iwata.co.jp/blog/?cat=1554
J1磐田公式HP:http://www.jubilo-iwata.co.jp/
   〃    ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100221
コメント
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