una buona osteria.

美味しいこと、楽しいこと、好きなこと、いろいろ書きます♪

立ち去りがたい

2014年12月05日 | 美術館のこと
モバイルで和樂編集部日記を読んでいたら、10年に一度1週間だけ限定公開される宋の皇帝黴宗が描いた「桃鳩図」が、三井記念美術館で、今、まさに公開されていると知って植松先生のお教室帰りに一目散に駆けつけました。

東山御物


しかも、和樂編集部さん同様、和樂美術館クーポンを2枚使って、1300円のところ1100円で♪

展示最終日の前日とあって、会場内は混雑気味。
さらに「桃鳩図」の前には三重四重の人だかり。一番前で見たいので、一番前の列待ちの人が切れたところに入って順番待ち。
「桃鳩図」の前で双眼鏡を構えてずっとその位置で拝観されているおじさま!!!みんな見たいのは一緒ですからっ!!!と、立腹気味でしたが「桃鳩図」に近づくにしたがって、わたしも目が離せなくなって来ちゃった。
何か特別に目を惹くものが描かれているわけではありません。鳩の目のくりんってしたところを見ていたら、頭のころんってしたところに目が行って、胸のあたりのもわっとした羽毛に目が行って、目を離そうとしたら尾っぽの黒に惹きつけられて・・・あれぇ?もう一度最初から順番に見てみよう♪まぁるい目、くちばしはどうなっていたっけ、あぁ、鳩胸な胸は・・・と、次から次へと気になる、気になる。右斜め前、正面、左斜め前から同じように見て、なのになぜか、立ち去りがたい。
とりあえず、一度この「桃鳩図」から離れて、展示室4を最初から見て、そしてふたたび「桃鳩図」の前へ。
全体の構図、鳩の佇まい、桃の花びら、目を離そうとするとあれ?花びらの色は?目のまんまるはどんな丸?と、次から次へと気になることがやってくる。
こんなに立ち去りがたいなんて・・・笑

「桃鳩図」以外にも心に残った東山御物の数々を羅列。
「南蛮砂張舟花生 針屋舟」の舟先の形、好き。
「唐物小丸壷茶入」の小ささ、国宝の「油滴天目」の油滴の緻密さ、「茉莉花図」の背景のみどり色、「青磁筒花瓶 大内筒」のわずかな裾つぼまりの筒の形、「唐物肩衝茶入 北野肩衝」の濃淡の美しさ、「能阿弥 花鳥図屏風」の蓮の花、白鷺と燕。

ぐんじょういろ

2014年06月10日 | 美術館のこと
またもや1ヶ月ほど前のことですが・・・
GW後半二日目、根津美術館の特別展「燕子花図と藤花図 光琳、応挙 美を競う」へ。

燕子花図と藤花図


GW前半に、宗達さんと光琳さんの「風神雷神図屏風」を見たばかりだったので、気持ち盛り上がったまま、途中の襖絵には目もくれずに一目散に展示室の奥へ。
人だかりの向こう、燕子花図と藤花図が、まさに美を競うようにスポットライトを浴びていました。
近くから、右から、左から、乾山作の角皿の向こうから、最後は真ん中のソファーに座って、じっくり堪能します。
光琳さんの燕子花は、金地に群青色と緑青色の濃淡だけで描かれているとはとても思えない、いきいきと美しく、こちらに迫ってくるよう。なんだろう、この品のいいおしゃれ加減、あぁ~やっぱり好きぃ~。
円山さんの藤花は、一筆で描かれたという枝と幹、まるでそこに本当にあるように描かれている藤の花。
静けさの中、ふわっと初夏の風が吹いたら、この藤の花はこんな風に風になびくのかしらぁ~などと妄想しながら拝見したりして。なるほどぉ~これが円山応挙ですかぁ~。

もう一度入口の方に戻って襖絵や屏風を拝見したり、其一さんの「夏秋渓流図屏風」の蝉に見入ったり、最後にもう一度美の競演を遠くから目に焼き付けて、もう一つのカキツバタを拝見しようと庭園へ。

庭園


青楓の間から照りつける、初夏の日差しがまぶしぃ~。

青楓


すぐにカキツバタに行き着いちゃったらつまんない・・・と、ちょっと遠回りしてのんびりお散歩していたら、お池の向こう、青楓の間から初夏の日差しと一緒に群青色のカキツバタが見えて来ました。

カキツバタ


人混みに紛れて、弘仁亭の前からも。
こちらのカキツバタの見ごろは、4月の下旬から5月初旬までとのこと。
お天気も良くて、良い日に来られました。

カキツバタ


今も目を閉じれば、暗がりの向こうに群青色の燕子花が色鮮やかに浮かびます♪

そーたっつぁんとこーりんさん

2014年05月07日 | 美術館のこと
常々、2008年に東京国立博物館で展示された、尾形光琳生誕350周年記念「大琳派展-継承と変奏-」を見に行かなかったことを悔しく思っています。4つの風神雷神図屏風を見比べられるなんてそうそうないし、もう一回、開催されないかなぁ~って。
そんな風に思っていたところ、平成館の特別展「栄西と建仁寺」と、本館の「日本美術の流れ」で、俵屋宗達と、尾形光琳の風神雷神図が同時公開されるって聞いて、ちょうど会社のお休みの日28日に、東京国立博物館にいそいそと出かけてみました。
この行列は・・・平成館ではなく、本館特別展の「キトラ古墳壁画」の行列です。平成館の方まで行列は伸びていて、すごい人気ぃ~。

キトラ古墳


kaoはこちら♪

栄西と建仁寺


最初に目に入るのは、四頭茶会を再現した空間。うわぁ~あの天目茶碗と縁高が列んでいるお席にちゃっかり座りたい・・・などと思ってみる。
すぐ横のスクリーンでは、実際の四頭茶会の様子が放映されています。口に茶筅を挿した鉄瓶のような物を持ち出して、客が両手で掲げた天目台に乗った茶碗に湯を注いで、左手で茶筅を振る、という、茶会の様子にしばし見とれたりして。
栄西著の「喫茶養生記」をじっくり見たり、やはりお茶に関係のあるものを重点的にみてしまう。
そんな中、kaoの心にじんわりしみ入って来たのは、海北友松(かいほうゆうしょう)の、建仁寺大方丈の障壁画の数々。
「琴棋書画図」の松の葉が上品でかわいくて、しばし見とれる。
さらに、静かーな景色を見ているような錯覚に陥った「山水図」が、一番心に響いた。特に、なーんにも描かれていないと思っていた空白に二艘の小舟がすーって、あらわれて。
そしてもちろん、「雲龍図」の墨の濃淡だけで表現されている阿吽の双龍にも、近くから、遠くから、横から、じっくり見とれる。

また、晩年の長谷川等伯の「松に童子図襖」、「竹林七賢図屏風」は、大胆な筆と少しおどけたような、他者の描く七賢者や童子とは異なる筆遣いで、なるほどねぇ~と、なんだか妙に納得してしまった。

そして最後はもちろん、俵屋宗達筆「風神雷神図屏風」です。
金色はあまり好きではないのですが・・・琳派だけは別です。ゴールドに、白とグリーンと赤が浮き上がる、こころ鷲づかみにされるセンスの良さ。あ
ニヤニヤしながら風神雷神の表情や、身体の動き、たなびくショールを堪能しました。
さらに、特別展「キトラ古墳壁画」の行列を左に見て、本館2階の7番のお部屋に直行。
目指すは同時公開されている尾形光琳筆「風神雷神図屏風」です。
目はさらにぎょろっと、黒雲はもくもく、宗達のよりも対峙してる感じが強く感じられるかなぁ~。
そして、6日は出光美術館に大好きな酒井抱一筆「風神雷神図屏風」を見に行こう!と、決めていたのに・・・5日、家の高いところから本の入った箱を下ろしていて、背中の筋肉を痛めてしまい激痛で動けなくなるというハプニング・・・。
あぁ、今年は本当に身体が悲鳴を上げているらしい。
お茶友達との夕ご飯もキャンセルして、GW最後の2日間を家でのんびりすごす羽目になったkaoでした。

真塗折敷にみとれる

2014年03月21日 | 美術館のこと
3月2週目の土曜日、やっと畠山記念館の平成26年冬季展「利休とその系譜」に行けました♪

利休とその系譜


かっさやyattiが言ってた灰器は、展示期間が終わっていて見る事ができず残念だったけれど、新たな気づきに心が震えたー(笑)
十代宗哲作の利休好真塗折敷、かっこいぃ~。しばらく見とれてしまった。ただただ、シンプル。美しいっ。
外に出ると、空気は冷たくても春の気配。

畠山さんお庭


今年も、美しい物、沢山見に行こう♪

御釜師とお茶碗やさん

2014年03月16日 | 美術館のこと
昨年11月号の淡交で「三条釜座の大西家を語る」を読んで、次回京都旅行の際にはぜひ、と思っていた、千家十職、釜師の大西清右衛門美術館へ。

大西清右衛門美術館


開催されていた企画展は、「新春の寿ぎ」福をよぶ茶道具

新春の寿ぎ


せっかく伺ったのに、お釜のこと、まだまだよくわからなくて、ふぁ~っと拝見して帰って来てしまった・・・。
3階入って右、硝子ケースに展示されていた、二代清右衛門さんのお釜が素敵・・・と思ったはずなのに、なんだか思い出せない・・・
思い出せたのは、7階お茶室の少庵さんのお茶勺と、2階受付横のお部屋の藁灰。
3月からの春季特別展「千家伝来の茶の湯釜」、もう少しお釜のことを知って、伺ってみたい気持ちですが・・・。

千家伝来



大西さんのあとは、二条城のバス停からバスに乗ってお茶碗やさん、楽美術館へ。

楽さんチケット


受付の向かいの待合のお部屋に入ると、いかにも数寄者的な袴姿の男性が2人。図録などを見ながら大らかに会話をされている。
あぁ、どこにでもいらっしゃるものですねぇ~。Y氏やK氏を思い浮かべて、ニヤニヤ。
お茶碗は、やはりお釜よりも身近な気持ちがして、いくつも心に残ったものがあった。
「利休にたずねよ」の映画記念で万代屋黒が展示されていました。
何かのインタビューで海老蔵さんが手の平で水を掬って飲んでいるような、そんなお茶碗でしたというようなことを言っていたことを思いだして、じっくり拝見しました。
外に出て、

楽美術館


お茶碗やさんののれんを激写・・・のつもりが、ほとんど見えなかった(笑)

のれん


楽焼家元楽吉左衛門宅の碑を見て帰って来ました♪

家元宅の碑