政策金利と預金金利

政策金利と銀行など預金金利の関係を考えてみたい。

日・米・欧、の財政危機は、同じパターン

2011-11-18 | 経済
 ユーロ圏の財政危機が進行している。

 ギリシャに端をを発した財政危機は、イタリア、スペインと連動している。これで、日本・アメリカ・欧州と、足並みをそろえた。

 先進国は、軒並みデフレ経済に巻き込まれ、税収不足と財政赤字に陥っているのだ。

 現在の経済学の定説は、「金利や融資によって、市場経済をコントロール可能」、となっている。しかし、日銀の精力的な努力にも拘わらず、日本のデフレ経済と税収不足は、深刻な状態が20年も続いている。

 デフレ経済が続けば失業者や低賃金労働者が増え、税収は増えない。すると、景気対策のための財政支出を余儀なくされ、赤字国債の発行で借金が増える。

 先進諸国は、このパターンに嵌っている。


 そもそも、今日のようなデフレ経済は、人類史上には無かったもので、トランジスタの発明による第三次産業革命によって、21世紀の直前から始まったものである。

 つまり、今日の市場経済は、今まで見てきたように、金利や金融ではコントロール出来ない。

 もし、今日、インフレが起きるなら、
 ①金利の上昇
 ②材料費・光熱費・賃金、など、の上昇
などのコストインフレによってもたらされるはずだ。

 この中で、①の「金利」を上げると、金融パニックになる。が、②の、材料費・光熱費・賃金、を上げるには、「賃金」を上げることがキー(Key)になる。

 「賃金」を上げるには、基準労働時間の短縮しかない。
 8時間労働制を、7~6時間労働制にする。すると、労働は売り手市場となり、賃金は上昇する。