
映画界の二世俳優も数えきれないが、親の強烈な印象を超えるのは、尋常ではないだろう。
その意味で、柄本 佑・時生兄弟は親とはひと味異なる路線を歩んでいる印象だ。
僕は弟のキャラクターが好きなのだが。
『火口のふたり』、劇場公開邦画にしては珍しいR18指定。
グチャグチャな性愛シーンの連続でもなく、シリアスな展開もない。全体にカラッとした劇画風な作品でした。
柄本 佑のこれまでの印象は、優等生的キャラ、または生き方に真面目に悩む青年役など、線の細い長男的役柄。
今作では、捉えどころのないフーテン的な味を出し、時折インテリなコメントを発する男。フーテンな部分は父親の血を感じさせるが、ひとつの新境地を垣間見た気がする。
オーディエンスも俳優を育てるならば、親が誰であれ、役者の今を観る姿勢が肝心なのだと思います。たまに評論家目線?