日々好日

さて今日のニュースは

日本郵政西川社長辞任

2009-10-21 09:35:39 | Weblog
政府が閣議決定した郵政見直し基本方針を突きつけられた日本郵政の西川社長は
もはや自分の仕事は失くなったと形の上では自発的辞任となりました。

しかし是は明らかに辞任要求を突きつけた亀井郵政担当相の執念勝ちとしか思えてなりません。

あれだけ大騒動した郵政民営化とは一体なんだったのだろうか?

当時郵政省が国民から集めた貯金等の巨額な資金は財政投融資と言うシステムを 
使い特殊法人に融資して日本経済を揺るがし兼ねない状況にまでなって居ました。

甘い汁に群がる政治家や受益者にとって郵政民営化は聖域でタブーの領域でありました。

これに敢えて踏み込んだのは郵政民営化をした後の小泉総理です。
有志議員と郵政民営化研究会を立ち上げました。このメンバーには今の前原国交相
も名を連ねて居ます。

小泉元首相は宮沢。橋本。小淵政権と続く間郵政民営化の闘士として旗を振り続け
ました。

その間に郵政省は役人扱いの特殊法人日本郵政公社に組織変更がありました。

そして2004年米政府から、「日本規制改革及び競争政策イニシアティブに基く
日本国政府への米国政府の要望書」所謂「年次改革要望書」が届きその中に日本
郵政公社の民営化要求が明示されて居て急速に郵政民営化が加速度していきました。
当時郵政公社が持っていた120兆円もの簡保資金に米国筋が動いたとの裏話さえ
あります。

もはや郵政民営化は時の流れとなり2005年衆議院本会議で郵政民営化法案が
わずか5票の差で可決されました。

そしてその年の9月「郵政解散」と言われる衆議院選で大勝した小泉政権は特別
国会で関連法案を可決し此処に郵政民営化がなされました。

それまでの小泉元総理の戦い振りは政治の歴史に残るものです。
小泉劇場と言われる独特の演技力は国民を巻き込み狂乱の選挙戦になりました。

日本を阻害する元凶は郵政だ、これをたたき壊す事が国民生活を向上させる。
構造化改革の手始めは郵政民営化だ。私は自民党をたたき壊してもこの郵政民営化
をやり遂げる決意だから、国民の力を貸して欲しいと訴え掛けました。

大変判りやすい論理は国民の共感を呼び記録的大勝利に終わりました。

そして2007年10月当時の福田政権下で日本郵政グループが誕生しました。
その前に社民党や国民新党から郵政民営化1年間凍結法案が提出されたが軽く否決されて居ます。

郵政民営化後の経過は皆様がご存じの通りです。
この傷は自民党に深い禍根を残し今回の大敗北の一因とさえ言われて居ます。

この騒動で離党や除名処分の自民党議員は数多くその中でも今回の郵政見直し基本
方針に深くかかわった亀井郵政担当相の怨念は底深いものがあり、その執念には
感服です。

しかし政治は私情で動かすものではなく国民の為になるものではないでしょうか?

その点この件に関しては民主党政権の遣り方には疑問がつきます。
確かに自主的辞任となっているが、国が民間の会社にまで干渉するのはどうも疑問
が残るのではないでしょうか?

なんだかスッキリしない終結ですが、これに拍手を送る御仁も居るらしく世も様々
です。