■7月月例ネット句会清記■
2022年7月10日
13名(39句)
2022年7月10日
13名(39句)
01.初蝉の少し鳴いてはそれつきり
02.雨雲の嶺より峡へ戻り梅雨
03.夕暮れの川に水輪や宵涼し
04.釣り上げし山女を掲ぐ吾子の顔
05.幼子の頬っぺに紅や夏祭
06.山にまだ日の有るうちやビャーホール
07.逝く蝉の瞳は天を仰ぎたり
08.梅雨明けの海漫漫に一人かな
09.高き日や野露は峰の雲となり
10.ズッキーニやっと雄花が咲き受粉
11.皿ケ嶺ブナの葉陰に清水放ち
12.合歓咲いてはるか島なみ青湛え
13.日傘さし遊覧船で堀巡り
14.友と行く夏の立山空青し
15.緑濃き山を後ろに美女を撮る
16.東雲の空灼熱の予感あり
17.女子のさす日傘男子もためらわず
18.夏真昼とろり豆乳ヨーグルト
19.あいこちゃんガンバも育つミニトマト
20.生まれたて影を連れてる子のメダカ
21.降り初む植田に雨のはじく粒
22.弔報に変わらぬ姿夏の川
23.夜店の灯鳥の飛び立つ飴細工
24.曲がり角占めて咲きたり鉄砲百合
25.ピーマンとトマトと水に浮き動く
26.メロン二艘真白き皿の上に浮き
27.昼顔はいつしか好きな花であり
28.ジャガイモの葉へ夏蝶の風に流れて
29.夏雲へ水飲む少年の喉仏
30.甲羅干す子らは河原に夏蓬
31.風鈴の音に佇む駄菓子店
32.仕事終えアイス舐めれば沢の音
33.あたらしい日傘が光る日曜日
34.日が沈む七夕祭りのアーケード
35.夏氷ガラスにカランと塊を
36.桃ゼリー匙の冷たさ一瞬に
37.扇風機となりの妻も風を受け
38.西瓜食う三角小さく切り分けて
39.西瓜食う妻も隣に座り来て
※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。選句は<コメント欄>にお書きください。
16)★東雲の空杓熱の予感あり
早く梅雨明けとなったかと思えば、又戻り梅雨などもありながら日毎に暑くなり、6月中より全国至るところに於いて最高気温の猛暑日です。朝戸外の東の空を眺めれば、うっすらと霞みが差し今日も灼熱の暑さの予感です。
39.西瓜食う妻も隣に座り来て
西瓜を切って、ご主人のいる卓に奥様も座って、一緒に食べた。さりげない日常の景色を上手く詠まれた。
01.初蝉の少し鳴いてはそれつきり
今は、一匹が鳴き始めると大合唱ですが、毎年、初蝉はまさにこの句のとおりです。
いよいよ暑い夏が来るぞ、の心の準備期間なのでしょうか。
10ズッキーニやっと雄花が咲き受粉
同じように苦瓜に受粉した経験があり、やっとに実感がわかります。
NO3夕暮れの川に水輪や宵涼し
夏は暑い季節であるから、ひとしお涼気が意識される。夕暮の川の瀞に水輪が生まれ、瀞の静かな流れに
夏の暑さを忘れる事が出来ますね。
12.合歓咲いてはるか島なみ青湛え
合歓の花が咲くのは梅雨明けから盛夏のころ。
独特の花の形と色合い、香りです。
その花の姿の彼方に見えるのは青い瀬戸内海、
景色の大きな広がりを感じます。
37)扇風機となりの妻も風を受け
会員の俳句を整理しておられるのだろうか。松山の先生宅で、私がいつも見ていた光景だ。時々言葉を交わし、また机に視線を戻す。水煙創刊以来ずっと続いて来たお二人の姿なのだろう。
20.生まれたて影を連れてる子のメダカ
メダカの子が自らの影を伴って、水槽か池を泳いでいる姿が微笑ましい。作者の子供が成長する姿を重ねながら詠んでいるようで、想像もふくらみます。
07.逝く蝉の瞳は天を仰ぎたり
ころんと仰向けになっている蝉の亡骸をよくみかけますが、こんなふうに考えたことはなかったので、その発想に惹かれます。短い命の尊さが思われます。
01.
すぐ鳴きやむ様を「それっきり」という言葉で見事に表現していると思いました。状況や光景が自然と浮かびました。