■花冠月例句会■

俳句雑誌「花冠」の月例ネット句会のためのブログ 管理 高橋信之

◆ご挨拶/9月ネット句会(句会主宰:高橋正子)◆

2015-09-14 09:53:29 | 日記

ご挨拶
次々に来た台風も過ぎ去って、秋らしい空が見れるようになりました。句会の皆様には、大雨の被害はございませんでしたでしょうか。水害のニュースが一日中流れて気がかりでした。
今月は16名の方が参加くださいました。ご投句から始まり、互選とコメントをありがとうございました。入賞の皆様おめでとうございます。先月の句会は、立秋でしたがそれからひと月で、ぐんと秋らしくなりました。これからは、七草の風情や月の美しさ、あふれる秋果を楽しまれることでしょう。毎回思うことですが、ご投句には季節の変化が丁寧に詠まれて、季節のある国にいる幸せを思いました。
句会の管理運営は信之先生に、また、互選の集計は藤田洋子さんにお世話になりました。ありがとうございました。これで9月ネット句会を終わります。
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■9月ネット句会入賞発表■

2015-09-14 02:23:38 | 日記

■2015年9月ネット句会■
■入賞発表/2015年9月14日
□入賞/16名21句

【金賞】
★水澄みて今日を新たに迎えけり/内山富佐子
水澄む日となった。そんな日は、気持ちも新たに今日を迎える。日々心新たにさせてくれる水澄む秋である。すっきりとした心境の句だ。(高橋正子)

【銀賞2句】
★ひとしきり萩と吹かれて丘の上/藤田洋子
萩の咲く丘に佇むと、萩が風に吹かれている。ひとしきり萩と同じ風に吹かれてみる。身の内までさわさわと萩の風が吹くようだ。(高橋正子)

★朝の窓鰯雲へと開け放つ/柳原美知子
朝の窓を開ける。開けると鰯雲の空が広がる。高く、広々と広がる鰯雲へと心を開け放ったような気持になる。ひろやかな句だ。(高橋正子)

【銅賞3句】
★多摩川の嵩増し蒼し颱風過/川名ますみ
颱風が過ぎると、雨に水嵩の増した多摩川も、蒼い水となって豊かに流れている。颱風一過のあとの安心。(高橋正子)

★赤とんぼの群れに真っ直ぐ突入す/高橋秀之
「真っ直ぐ突入す」が男らしいところ。赤とんぼの群れに突入した愉快さいい。(高橋正子)

★台風の過ぎゆく空の色軽し/井上治代
台風が過ぎてゆくとき、次第に雲の色もうすれ、水色の空が見えるようになる。さほど大きい台風ではなかったのだろう。「色軽し」に台風のあとのさわやかさが読み取れる。(高橋正子)

【高橋信之特選/8句】
★瀬戸の航望む丘陵萩白し/藤田洋子
穏やかな瀬戸内海の船の旅白い萩が美しく咲き乱れている景色が浮かび上がる昔瀬戸内海を見た美しい景が思い出されました。(内山富佐子)

★秋刀魚焼く帰りの遅き子にも焼く/古田敬二
秋刀魚の美味しい季節となりました。七輪で家族の秋刀魚を目をしょぼしょぼさせながら焼いているあたたかい場面が浮かび上がってきました。(内山富佐子)
回遊魚の秋刀魚は脂がのっていて塩焼きにして柚子や大根おろしで食べるのがとても美味しいので、この時期には必ず食卓に上ります。帰りの遅い子供さんにも是非食べさせたいと言う親心と温かいご家族を垣間見る思いです。(佃 康水)

★朝の窓鰯雲へと開け放つ/柳原美知子
朝夕はすっかり秋らしくなりました。動きのある句で好きです。(古田敬二)

★ひとしきり萩と吹かれて丘の上/藤田洋子
萩の咲く丘に佇むと、萩が風に吹かれている。ひとしきり萩と同じ風に吹かれてみる。身の内までさわさわと萩の風が吹くようだ。(高橋正子)

★葛の花ふっと匂うは高みより/ 高橋正子
「葛の花」を遠くに見ることがあるが、その在りどころが確かなので嬉しい。秋の季節が確実に来たことを知らせてくれるのだ。(高橋信之)

★多摩川の嵩増し蒼し颱風過/川名ますみ
颱風が過ぎると、雨に水嵩の増した多摩川も、蒼い水となって豊かに流れている。颱風一過のあとの安心。(高橋正子)

★水澄みて今日を新たに迎えけり/内山富佐子
水澄む日となった。そんな日は、気持ちも新たに今日を迎える。日々心新たにさせてくれる水澄む秋である。すっきりとした心境の句だ。(高橋正子)

★赤とんぼの群れに真っ直ぐ突入す/ 高橋秀之
「真っ直ぐ突入す」が男らしいところ。赤とんぼの群れに突入した愉快さいい。(高橋正子)

【高橋正子特選/8句】
★台風の過ぎゆく空の色軽し/井上治代
台風の来る前の空は、暗くて重苦しい色ですが、過ぎ去ったとき、それた時の色は、軽いのです。それは実感です。良い俳句ですね。 (迫田和代)
台風一過黒々とした雲も無くなり、青空が現れ、空は夕ぐれの淡い素敵な色と太陽の光りに雲も淡い色の中にゆったりと漂っている素敵な景です。 (小口泰與)

★水澄みて今日を新たに迎えけり/内山富佐子
美しく澄んだ、秋の水にふれた折の新鮮な心地。曇りのない水、滞ることのない季に、自らの今日も「新たに迎え」る心境になります。(川名ますみ)

★目の前を右に左に赤とんぼ/高橋秀之
涼しい風が吹き始めると、どこからともなく赤とんぼの数がふえて、自由きままな感じで飛びかっています。とんぼが飛び始めると、もうすっかり秋になったという気持ちになります。(井上治代)

★朝の窓鰯雲へと開け放つ/柳原美知子
朝夕はすっかり秋らしくなりました。動きのある句で好きです。(古田敬二)

★変わらない椅子に座って虫しぐれ/迫田和代
「変わらない椅子」の措辞がいいですね。夜の静かな一時、何時もの椅子に座っていると澄み切った虫の音がやがて虫時雨となって聞こえて来る。椅子のみならず作者の普段からの平穏な暮らしぶりが見えて参ります。(佃 康水)

★多摩川の嵩増し蒼し颱風過/川名ますみ
颱風が過ぎると、雨に水嵩の増した多摩川も、蒼い水となって豊かに流れている。颱風一過のあとの安心。(高橋正子)

★ひとしきり萩と吹かれて丘の上/藤田洋子
萩の咲く丘に佇むと、萩が風に吹かれている。ひとしきり萩と同じ風に吹かれてみる。身の内までさわさわと萩の風が吹くようだ。(高橋正子)

★さわやかに風吹く森の中を吹く/高橋信之
「森の中」を一人歩くのが好きだ。遥かな高みに、僅かだが青い空を見て歩く。季節の移り変わりに、自然の確かな営みを見る。その確かさがいい。(自句自解)

【入選/8句】
★藪からし小さき花は可憐なり/井上治代
藪枯らしは蔓が絡んで繁茂すると藪でも枯れると云う害草と言われています。しかし、あの小さな花はとても害草とは思えないほどに可憐です。嫌な草木にも愛おしむ気持ちが持てる所。(佃 康水)

★落柿舎の裏の塚かな柿ひとつ/桑本栄太郎 
如何にも秋の風情ですね。もう様子は変わっているでしょうが、以前、嵯峨野に去来の草庵を訪ねたことを想い出します。(河野啓一)

★筏曳き瀬戸をゆく船いわし雲/佃 康水
瀬戸の船がいわし雲が湧く中を、ゆっくりと筏を引きながら進んでいる。写真の世界にいるようです。 (祝恵子)

★湧きいずる霧のまにまに鳥兜/多田有花
一面に立ち込める山霧の中、鮮やかに目を引く鳥兜に深山の秋を感じます。美しくも毒草の鳥兜なればこそ、ひときわ強い存在感を放ちます。 (藤田洋子)
今の時季、霧深い山に入れば猛毒で知られるトリカブトの花を見る事が出来ます。幻想的なうす紫のその花は霧の中に見え隠れしていて、妖しくも登山者の眼を奪うようです。現場に立つ作者の、高山の霧深い光景が眼の前に鮮やかに想起されます。 (桑本栄太郎)

★水災の隣に伸びぬ鰯雲/川名ますみ
この度の豪雨による水害は、東日本大震災の津波をおもい起させ、自然の猛威を再び思い知らされました。が、自然はまたそのかたわらで、美しい鰯雲や月を見せてもくれます。被害を受けた方々に思いを馳せ、一瞬でも心慰められるようお祈り致します。 (柳原美知子)

★木の実落つ音の静けさ森の道/河野啓一
澄み切った空気が漂う森の中で、木の実の落ちる音が響きます。心が洗われるような情景です。(井上治代)

★瓢箪に並ぶ実の影映りおり/祝恵子
瓢箪に別の瓢箪の実の影が映っているところまで、よく観察されていて、たくさんの実がなっている様子がよくわかります。(井上治代)

★杉の実や銃弾の数果ても無し/小口泰與
「杉の実」を鉄砲のたま(銃弾)としたのが「杉の実鉄砲」で、鉄砲作りは、男の子に人気があった。杉の実鉄砲の他に紙鉄砲、竹鉄砲と、いろいろな鉄砲を作った。「ポンッ」と威勢のいい音が心地よく、いろんな的を目がけて楽しんだものだ。(高橋信之)

■選者詠/高橋信之
★さわやかに風吹く森の中を吹く
都会の喧騒を離れた森の中、吹き抜ける風の清々しさに、暑熱去る季節のいっそう澄んだ秋意を感じます。自然の健やかさ、透明な秋の大気に満たされる作者の姿に、さわやかな季節の喜びがあふれます。(藤田洋子)
「森の中」を一人歩くのが好きだ。遥かな高みに、僅かだが青い空を見て歩く。季節の移り変わりに、自然の確かな営みを見る。その確かさがいい。(自句自解)

★新涼の風に吹かれて喜びぬ
空は青く澄み、吹く風は涼しく、爽やかな季節になりました。「風に吹かれて喜びぬ」という表現が素直で、全身で秋を満喫している様子がよく伝わりました。(井上治代)

★穂絮飛ぶ池の向こうを風が吹き
池の周りに繁茂する草々の穂絮が風に乗り秋光に煌めきながら飛んでゆく様子、水澄む池の面のかすかな小波の音まで聞こえてきそうな爽やかな秋の情景に心洗われるようです。(柳原美知子)


■選者詠/高橋正子
★月光の曲にこおろぎ鳴き速む
こおろぎの鳴き声が、月光の幻想的な曲に合わせて速くなると感じるほどに、幻想的な雰囲気の秋の夜なのでしょう。(高橋秀之)

★葛の花ふっと匂うは高みより
葛の葉の密生する中に薄紫、薄紅色に直立の形に可愛い花を咲かせますが、葛の生茂った山か丘を散策して居られたのでしょうか?高みよりふっと匂いがしてきました。そこはかとない香りに秋を感じ取られた事でしょう。(佃 康水)

★無花果に思い出したる瀬戸の空
作者が生まれ、育ったのは、「福山」で、瀬戸内海の鞆の浦の直ぐ近くの町である。そして、学生時代以来、子育ての時期は、四国の松山で過ごした。「瀬戸の空」には、作者の人生の思いがある。(高橋信之)

■互選高点句
●最高点(7点/同点2句)
★水澄みて今日を新たに迎えけり/内山富佐子
★筏曳き瀬戸をゆく船いわし雲/佃 康水

※集計は、互選句をすべて一点としています。選者特選句も加算されています。
(集計/藤田洋子)
※コメントのない句にコメントをお願いします。
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9月ネット句会清記

2015-09-13 08:53:24 | 日記

9月ネット句会清記
16名48句

01.台風の過ぎゆく空の色軽し
02.あこがれる寂光浄土秋桜
03.藪からし小さき花は可憐なり
04.杉の実や戦場数多絶えも無し
05.杉の実や銃弾の数果ても無し
06.竜胆やいろはにほへと九十九折
07去来忌の水嵩ますや渡月橋
08.いしぶみの百人百句や秋の嵯峨
09.落柿舎の裏の塚かな柿ひとつ
10.木の実落つ音の静けさ森の道

11.銀漢に祈るや遠き人の世を
12.秋出水かく激しとは知らざりき
13.筏曳き瀬戸をゆく船いわし雲
14.無花果のネット潜りて捥ぎくれる
15.冬瓜や草を褥に横たわり
16.水澄みて今日を新たに迎えけり
17.秋の昼蕎麦屋の白き暖簾かな
18.目の合ひし秋刀魚夕餉の膳にあり
19.土手道の水音のするほうずきや
20.変わらない椅子に座って虫しぐれ

21.散らばった雲間から出る月仰ぐ
22.瓢箪に並ぶ実の影映りおり
23.友といて京路を歩く白露かな
24.枯山水静かに雨を迎える秋
<剣山登山>
25.湧きいずる霧のまにまに鳥兜
26.洪水の映像を見る天高し
27.秋蝉の声の消えたる森を歩く
28.赤とんぼの群れに真っ直ぐ突入す
29.目の前を右に左に赤とんぼ
30.背伸びする窓から差し込む秋日差し

31.朝顔の閉じゆく刻を母と見る
32.多摩川の嵩増し蒼し颱風過
33.水災の隣に伸びぬ鰯雲
34.瀬戸の航望む丘陵萩白し
35.野の風に枝を重ねて萩撓む
36.ひとしきり萩と吹かれて丘の上
37.無花果に思い出したる瀬戸の空
38.葛の花ふっと匂うは高みより
39.月光の曲にこおろぎ鳴き速む
40.新涼の風に吹かれて喜びぬ

41.さわやかに風吹く森の中を吹く
42.穂絮飛ぶ池の向こうを風が吹き
43.初秋の朝の光の庭に濃し
44.秋刀魚焼く帰りの遅き子にも焼く
45.露天風呂背中と通る風は秋
46.朝の窓鰯雲へと開け放つ
47.鈴虫の声澄みわたる市の奥
48.稲穂垂れ水路一筋黄に光る

※選句を開始してください。


◆9月ネット句会のご案内◆
①花冠会員・同人であれば、どなたでも投句が許されます。花冠会員・同人以外の方は花冠IDをお申し込みの上、取得してください。
②当季雑詠(秋の句)計3句を下の<コメント欄>にお書き込みください。
③投句期間:2015年9月7日(月)午前5時~9月13日(日)午後6時
④選句期間:9月13日(日)午後6時~9月13日(日)午後9時
⑤入賞発表:9月14日(月)正午
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