■花冠月例句会■

俳句雑誌「花冠」の月例ネット句会のためのブログ 管理 高橋句美子・西村友宏

ご挨拶

2021-06-18 13:44:47 | 日記
西日本は、いつもより3週間ほど早く梅雨入りしておりましたが、関東地方は、6月13日に梅雨入りと発表されました。日本列島の長さを思わずにはおれませんでした。
6月月例ネット句会にご参加いただき、ありがとうございました。入賞の皆さまおめでとうございます。今回も全員のご参加をいただきました。いつもながら、選とコメントをありがとうございます。おなじような繰り返しの月例ネット句会ですが、季節の移り変わりや、それにともなう暮らしの変化が自然と詠まれていますので、楽しませていただいています。
コロナワクチンの接種も進んでおりますが、これからも、日々気を付けて過ごすようにいたしましょう。ご健吟をお祈りいたします。来月の月例ネット句会は、7月11日(日)です。これで、6月月例ネット句会を終わります。
主宰・髙橋正子
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■6月月例ネット句会/入賞発表■

2021-06-14 12:08:12 | 日記
■2021年6月月例ネット句会■
■入賞発表/2021年6月14日
【金賞】
★郭公の峰の遠くに晴れ来たる/桑本栄太郎
遠くの峰から郭公の声が聞こえる。峰にかかっていた夏靄だろうか、うすい雲だろうか、次第に晴れて来る。「晴れ来る」の時間の経過に洛西の風景が見える。(髙橋正子)

【銀賞/2句】
★山よりの重たき風や実梅落つ/小口泰與
梅雨のころ、風は湿りを帯びて重い。その風に梅の実が落ちる。日本の湿って重い梅雨時期の日本の風土が表現されている。(髙橋正子)

★花鉢の濡れて静かな梅雨に入る/吉田 晃
はなやかな花の鉢も静かに濡れている。その静かさは梅雨がもたらす、静けさ。しっとりとした奥行きある情趣がいい。(髙橋正子)

【銅賞/3句】
★落ちてなお色鮮やかな実梅かな/廣田洋一
梅の実には、みどりの色のいくつもの変化がある。落ちてもなお、鮮やかさを失わない梅の実にはっとさせられる。(髙橋正子)

★青梅を洗いし手の香目覚めても/柳原美知子
この青梅は少し色づき始めたものだろうか。梅独特の匂いが発っている。その梅を洗った翌朝も、梅の匂いが手についている。梅仕事のあとの充実。(髙橋正子)

★紫陽花の重たき毬は紫紺色/川名ますみ
紫陽花の花の毬が重そうに、垂れ気味に咲いている。その色は、紫紺色。しっかりと重みのある色だ。(髙橋正子)

【高橋信之特選/7句】
★挿し木から紫陽花一つ初開き/高橋秀之
ご自身で挿し木されたのでしょうか。そこから今年の花が咲き始めたというのは新たな喜びですね。 (多田有花)

★山よりの重たき風や実梅落つ/小口泰與
★郭公の峰の遠くに晴れ来たる/桑本栄太郎
★花鉢の濡れて静かな梅雨に入る/吉田 晃
★立葵花びらがゆれ茎が揺れ/吉田 晃
★落ちてなお色鮮やかな実梅かな/廣田洋一
★紫陽花の重たき毬は紫紺色/川名ますみ

【高橋正子選/7句】
★扇風機今年の風を送り初め/多田有花
電力で風を起こす器具の扇風機は、翼を回転させて風を起こす。今年初めて扇風機が回転して新鮮な柔らかい風を送っている。気持ちの良いゆったりとした景が見えてきます。(小口泰與)

★青梅を洗いし手の香目覚めても/柳原美知子
一晩明けても手に青梅の香が残っている、それに気づいて昨日の作業を思い出されたことでしょう。生活の実感に即した、経験者ならではの御句と感じます。 (多田有花)

★夕風呂を終えて今日から夏布団/ 西村友宏
急激に気温が高くなり、すっかり夏めいて来ました。未だ明るい夕方に入浴を済ませ寝室に入ってみれば、如何にも涼しそうな夏蒲団が用意されています。(桑本栄太郎)
今日から夏布団。それを楽しみにしながらの夕風呂。すがすがしくわくわくとした気持ちでお風呂を楽しむひとときです。(高橋秀之)

★山よりの重たき風や実梅落つ/小口泰與
★郭公の峰の遠くに晴れ来たる/桑本栄太郎
★花鉢の濡れて静かな梅雨に入る/吉田 晃
★落ちてなお色鮮やかな実梅かな/廣田洋一

【入選/13句】
★まっ青な海を遥かに花蜜柑/吉田 晃
海の深い青と蜜柑の花の白さのコントラストが綺麗な風景です。 (髙橋句美子)

★田水入る茅花流しの畦濡らし/柳原美知子
この時期特有の風が吹く。景色全体が湿り気の中にあって、田に入る水の揺らぎが想像される。田植えが終わったばかりだろうか。早苗も入る田水に揺れている。「田水」がこの句を動きあるものにしているように思う。(吉田晃)

★水けむり蛍火流る源流に/柳原美知子
人里離れた源流で蛍火を楽しんでおられます。遠い昔の思い出の一コマのようです。 (祝恵子)

★額の花昏るるごとくに藍深む/川名ますみ
紫陽花の藍色が深まる様を昏るるごとくと、夕方の青が深まる空に譬えたのが上手い。 (廣田洋一)

★昏れしごと藍を深める額の花/川名ますみ
額の花の色はさまざまありますが、これは濃い青のもの。それを昏れてゆく空にたとえられました。 (多田有花)

★立葵並んで空を仰ぎ見る/髙橋句美子
真っ直ぐ空へと咲き昇っていく立葵。何本か並んで咲いているときの咲き方はまさにこういうイメージです。 (多田有花)

★葭切や微塵もこびず川筋へ/小口泰與
★卯波立つ遥か沖行く船の影/桑本栄太郎
★バスの影植田にさっと動き消え/祝 恵子
★苦瓜の窓の高さに蔓は延び/祝 恵子
★夏の海隔てて淡路島淡し/多田有花
★南部鉄の重き風鈴軽き音/廣田洋一
★梅雨空にまっすぐ薄く飛行雲/高橋秀之

■選者詠/高橋信之
★黄の百合の大きな花が窓越しに
★笹百合が大きく咲いてすがすがし
★笹百合に朝空高し窓開ける

■選者詠/高橋正子
★若竹のみどり濃くなり雲放つ
若竹がぐんぐん伸びて緑も濃くなり、大空に白雲を放っているかのように煌めいています。明るくすがすがしい夏の景です。 (柳原美知子)
若竹の力強さがみどりの濃さや「雲放つ」という表現で一段と際立っています。 (西村友宏)

★夏鶯シーダの枝に長鳴きす
★山畑のすずしさ雉鳩啄みて

■互選高点句
●最高点(7点/同点2句)
★夕風呂を終えて今日から夏布団/西村友宏
★若竹のみどり濃くなり雲放つ/髙橋正子
コメント (9)
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■6月月例ネット句会清記■

2021-06-13 17:29:34 | 日記
■6月月例ネット句会清記■
2021年6月13日
13名(39句)

01.葭切や微塵もこびず川筋へ
02.山よりの重たき風や実梅落つ
03.鴨の子の身過ぎ各おの水の星
04.大山の山開きとや夜見ヶ浜
05.郭公の峰の遠くに晴れ来たる
06.卯波立つ遥か沖行く船の影
07.タバコ屋の看板ありて七変化
08.バスの影植田にさっと動き消え
09.苦瓜の窓の高さに蔓は延び
10.扇風機今年の風を送り初め

11.海風を受けつつ夏のボードウォーク
12.夏の海隔てて淡路島淡し
13.花鉢の濡れて静かな梅雨に入る
14.まっ青な海を遥かに花蜜柑
15.立葵花びらがゆれ茎が揺れ
16.南部鉄の重き風鈴軽き音
17.落ちてなお色鮮やかな実梅かな
18.さくらんぼ食べたる証種の山
19.田水入る茅花流しの畦濡らし
20.水けむり蛍火流る源流に

21.青梅を洗いし手の香目覚めても
22.夕風呂を終えて今日から夏布団
23.打ち水や子らも仔犬も軒下へ
24.菓子箱の飴玉光る夏の夕
25.挿し木から紫陽花一つ初開き
26.出勤の電車の窓からヨット見ゆ
27.梅雨空にまっすぐ薄く飛行雲
28.黄の百合の大きな花が窓越しに
29.笹百合が大きく咲いてすがすがし
30.笹百合に朝空高し窓開ける

31.夏鶯シーダの枝に長鳴きす
32.山畑のすずしさ雉鳩啄みて
33.若竹のみどり濃くなり雲放つ
34.額の花昏るるごとくに藍深む
35.昏れしごと藍を深める額の花
36.紫陽花の重たき毬は紫紺色
37.夏服に風を通して洗濯す
38.立葵並んで空を仰ぎ見る
39.夏晴れて白い飛行機青空へ


※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。選句は<コメント欄>にお書きください。
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■6月月例ネット句会ご案内■

2021-06-02 12:50:28 | 日記
6月月例ネット句会ご案内

①投句:当季雑詠(夏の句)3句
②投句期間:2021年6月7日(月)午前6時~2021年6月13日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:6月13日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:6月14日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、6月14日(月)正午~6月17日(木)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之
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