■花冠月例句会■

俳句雑誌「花冠」の月例ネット句会のためのブログ 管理 高橋句美子・西村友宏

■8月月例ネット句会清記■

2022-08-14 17:36:36 | 日記
■8月月例ネット句会清記■
2022年8月14日
16名(48句)

01.利根川の岩場へつつと石たたき
02.夕鵙や風雨に晒さる摩崖仏
03.扁額の筆跡褪せし桐一葉
04.笊に乾す梅干塩の噴きにけり
05.ひぐらしや想い出よぎる吾が半生
06.かなかなのかなの途切れし茜かな
07.空色の切り絵をひらく戻り梅雨
08.街へ来ぬ素足にかるきハイヒール
09.髪切って胡瓜どっさり冷や汁に
10.苦瓜の種赤ければすくい食ぶ

11.植田見ゆ角をすぐると風にあう
12.向日葵のわが実の重さに耐えており
13.トマトの葉もぐ指先に同じ香が
14.買い物へ苧殻の人とすれ違う
15.袋菓子選る老の瞳に秋涼し
16.祖母もぎる指の無花果やわらかき
17.車より降りるや靴へ猫じゃらし
18.とんぼうは引けば寄るなり夕の原
19.天高し丹沢望む露天風呂
20.田起こしの所作軽やかに風の盆

21.盆踊りアームカヴァーのしなやかに
22.夏日差す熱きステージこぶし上げ
23.梨の実の瑞々しさは今年初
24.夕食に酒はなくとも冷ややっこ
25.祖父母の像下に新盆叔父の像
26.近況を語り合いたる盆の客
27.盆提灯叔父の写真の両脇に
28.革靴を磨きつつ待つ流星群
29.真っ新な運動靴で夏雲へ
30.風鈴と古典に耽るカフェテラス

31.アイスティーインクの乾く間を繋ぐ
32.夏便り三度見直し投函す
33.夏帽子ゴム付け替えて母仕様
34.夏祓墨絵の灯篭裏参道
35.稲穂出で夜風芳し星仄か
36.水路の水汲んで苧殻火尽きるまで
37.秋立ちて風の動きに驚きぬ
38.立秋を確かに風に感じけり
39.世田谷の蜻蛉横切る日暮れかな
40.茗荷二個よく洗われて光る

41.茄子三個洗われ雫がたくさん
42.梨・茗荷・茄子を揃えてバットに載せ
43.ほてい葵盆にあわせて花ひらく
44.はじめての虫音響けり居間の窓
45.台風の過ぎ行く夜を灯ともして
46.夏草をかき分け進む植物園
47.真夏日の大樹風に靡くまま
48.禊萩の群生枝の小さい赤

※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。
選句は<コメント欄>にお書きください。
コメント (13)
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