絵話塾だより

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2019年2月20日(水)絵本わくわくコース・高科正信先生の授業内容

2019-02-22 15:38:33 | 絵本わくわく塾
「いつもより早くに家を出て歩いていたら、メジロの群れを見ました」と高科先生のお話から始まります。
もう春ですね。こんなささやかな時間が、幸福の時間だなと感じるそうです。

高科正信先生の4回目授業は「死と再生の絵本」がテーマでした。

死と再生がテーマの絵本で、とても有名な佐野洋子さんの『100万回生きたねこ』がありますが、他にも高科先生がお薦めの絵本や映画を紹介していただきました。

子どもの文学ではタブーとされていることがあります。
・老いや死について書くこと
・性について
・家庭内の暴力や離婚

ほとんどの絵本は「めでたし、めでたし」で終わるお話ですが、
死について書かれた絵本もあります。
死を書くことは、生をあぶり出すこと。
死について書くには、根っこの部分がしっかりしていないと書けないのです。

『死神さんとアヒルさん』 ヴォルフ・エアルブルック  訳 三浦美紀子  (草土文化) 2008年
 アヒルが死んでいくことについて淡々と書かれている



『じいじのさくら山』  松成真理子  (白泉社)  2005年

『鳥の島』    川端誠   (BL出版)  2005年
小さな生き物は、何のために生きているのか。生命を繋げるために生きている。
陶板の絵で描かれていて、最後の鳥が飛び立つページは圧巻です。

『ねこのき』   作 長田弘   絵 大橋歩   (クレヨンハウス)   1996年

『詩ふたつ』   詩 長田弘   絵 グスタフ・クリムト  (クレヨンハウス)  2010年




『おなかのすくさんぽ』  片山健   (福音館書店) 1992年 
赤ん坊が産まれてくる様子を、土・動物の声などで表現されたいます。

高科先生の読み聞かせで、みんなの心にじーんと残りました。

絵本以外でも、高科先生が大好きな映画『ミツバチのささやき』では、
子どもが成長するための、通過儀礼としての死と再生を描かれています。

本日は三時間授業でしたので、分かち書きやページ割りの説明など、生徒さんから質問も伺いました。
来期から文章の講座も始まる予定なので、そちらの講座ではもっと文章について詳しく説明します。
ご興味のある方は、6月から始まる「文章たっぷりコース」をお楽しみに。



【課題】「春を見つける」がテーマです。
・書き方が自由です。
 (絵本のテキスト・エッセイ・コラム)
提出は 3月27日(水)です。
春はすぐそこまで来ています。
春を感じるお話、楽しみにしています。

次回4月3日(水)のテーマは今回の続きで「命の絵本」です。
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