ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

『乃木坂46時間TV』で3期の注目度上昇、「いつかできるから今日できる」はどこまで売れたのか? [01Apr18]

2018-04-01 00:45:00 | 芸能

3月23日(金)午後7時から25日(日)午後5時まで、YouTubeなどで配信された『乃木坂46時間TV』は、メンバーの個性を生かしたコーナーが次々繰り出され、ファンにとって見どころの多い番組でしたね。

ツイートにも書いた通り、向井葉月や与田祐希を始めとして、とくに3期のバラエティ的な活躍が目立っていた。

向井葉月の「椀子そば」は、正面に置かれた固定カメラの前で、延々とそばを食べ続けるという、画的に盛り上げるのが難しい企画だったけど、顔の表情変化が豊かで、言葉もポンポン出ててきて、最後まで飽きずに見入ってしまった。


基本的に笑顔を絶やさないのだけど、そばを口に入れた後、時折、「うん?」と、目が点になってフリーズする瞬間があり、観ていて「大丈夫?ま、まさか、その画は映せるのか?」と、体調を含めて、あれこれ心配になった(笑)。

ただ、時々訪れるこのマジ感が、良いアクセントになってて、流れにメリハリが付いたと思う。

カメラの前で、ドンドンしゃべることが出来、しかも、笑ったり、困ったり、唖然としたり、色んな表情を見せるので、視聴者を待たせない、テンポの良い流れになっていて、かなりタレント性の高いメンバーだと感心しました。


与田祐希は、向井葉月のように、次々と言葉が出てくるタイプじゃないけど、器の大きさというか(笑)、肝が座っていて、カメラを臆せず、悠然と素の自分を出せる強さがある。

富士急ハイランドのお化け屋敷『戦慄迷宮』に、山下美月と二人で入ったロケでも、果敢に先頭に立って進み、次々と繰り出される仕掛けに、大きなリアクションをしながら、その都度、感想や疑問をしゃべっていて、ただギャーギャー叫ぶのではない、「食レポ」ならぬ「怖レポ」的な一つの企画として(笑)、成り立っていた。

よだっちは、大袈裟なことをしなくても、ついつい観てしまう画的な魅力を備えているようで、高いスター性を感じます。


珍品料理に挑戦した「電視台」でも、カエルの丸揚げを箸で持ち、満面の笑みで、じりじり近づいてくる齋藤飛鳥に向かって、「カエルはお友達なんです!食べるもんじゃないから」と抵抗する場面も、決して絶叫して嫌がっているわけじゃないけど、ぐいぐい惹き込まれる画的な迫力があって面白かった。

さらに、無理無理、飛鳥にカエルを押し込まれ、ピンと伸びた両脚だけが口から飛び出した状態で、噛むことも、吐き出すことも出来ず、目を白黒させながら、わなわな小刻みに震えている与田ちゃんのアップショットは、可愛いく切ないインパクトがあって、今でもまざまざと目に浮かびます。

ただ、齋藤飛鳥は、まだ甘いと感じたのでしょう(笑)、半開きになった口の左側から、芋虫の丸揚げ的な一品を、追加投入。


すると、「今、なんか入れました?二匹目とか!入れました?」と、異変を感じた与田祐希が、驚愕の表情で慌て始める。

それがカエルのパーツか、新たな訪問客か、自ら判別できなかったようで(笑)、いかに気が動転しているかが伝わってくる。

結局、ひと噛みも出来ずに終わるんですが、口の中のものを出した後、もの凄いスピードで、「二度とやりたくない」と書かれた感想札を握り、カメラに向かって掲げたときの「もう懲り懲り」といった表情が、最高のオチになっていた。

ダチョウ倶楽部でも、ここまで完成度の高いゲテモノ料理芸は難しいと思う(笑)。


それにしても齋藤飛鳥は、心底嬉しそうで、表情が生き生きしてましたね(笑)。

与田ちゃんは、度量が大きく、とくに受けのメンタルが強いので、あしゅは、自分の攻撃性を、安心してぶつけられるのかもしれない。

加えて、よだっちの陽性な感じが、飛鳥のクールと上手く溶け合って、二人が絡むシーンは、非常にバランスが良い。


齋藤飛鳥は、与田祐希が、自分の内面を解放してくれて、さらに、自分の魅力を引き出してくれるため、強く惹かれている気がします。

「かもめんたる」と共演した、あしゅの「電視台」は、作り込みが素晴らしく、完成度の高いコントだったけど、あくまで「かもめんたる」の世界を、脇役としてサポートする齋藤飛鳥であって、主役という雰囲気は乏しかった。

しかし、与田祐希の「電視台」は、よだっちと同じくらい、齋藤飛鳥が主役であり、あしゅが参加しなければ、ここまでインパクトのある出来にはならなかったと思う。

齋藤飛鳥は、間違いなく、今後の乃木坂を支える中軸メンバーの1人ですが、彼女の魅力をさらに引き出していく上でも、与田祐希が、46時間TVで存在感を増したことは、喜ばしいことじゃないでしょうか。

あしゅとよだっちは、本当に仲が良さそうだし(笑)。


もう一人、印象に残った3期メンバーを挙げると、岩本蓮加がパワフルだった。

今回気づいたんですが、カメラ前でも素を出せる度胸があり、しかも相当なSキャラで、調子に乗ると、ガンガン言葉が出てきますね、れんたんは(笑)。

『乃木坂工事中』で、ひな壇に座っているときは、最年少メンバーという遠慮があるのか、コメントを求められても、あまり歯切れが良くない印象があったけど、自分が独占できる時間を与えられると、「ジャーン!」のように、生き生きと本領を発揮し始めます。


「電視台」では、「流れ星」ちゅうえいなど、芸人に1発ギャグをしてもらい、れんたんが口に水を含み、間近でそれを鑑賞。

笑った場合は、両手に電気が流れるシステムで(笑)、つまり岩本蓮加による「絶対に笑ってはいけない」です。

こういう状況だと、出演してくれる芸人への配慮から、リアクションがぎこちなくなったりするんですが、面白ければ足をジタバタさせて大笑い、芸人とのトークも自然に出来ていて、自分の気持ちを余すところなく表に出せている。


かなりメンタルが強くないと、なかなか出来ないことで、凄いなあこの子と感心しました。

しかも、口から水を吹き出した後、すぐにスラスラしゃべれていて、この企画を中心でコントロールする、主人公としての存在感が抜群だった。

確かまだ14歳の中学3年だと思いますが、間違いなく、高いタレント性を備えていると思います。


第2代「頭NO」王に選ばれた中村麗乃が、唯一自分が勝てる相手として、岩本蓮加を「電視台」に呼び、二人で微妙すぎる「自作クイズ対決」を繰り広げますが、そこで、れんたん節がさらに炸裂する。

登場するや否や、自分を対戦相手に選んだ「失礼」に対して、切れ目なく、淀みなく文句を言い始めて、れのちゃんの5倍以上のトーク量を叩き込んでくる(笑)。

中村麗乃は17歳で、同期で年齢が近いこともあり、ツッコミの切れ味が容赦ない。


しかし、「失礼」と怒る割には、「電気と電気が摩擦して起こることは?」の答えが「静電気」というクイズがあったりして、中村麗乃が岩本蓮加に勝てると思った理由も、徐々に明らかになってくる(笑)。

物体と物体の摩擦で静電気が発生するけど、電気と電気の摩擦は、なかなかシュールな文章で、どう考えれば良いのか糸口が見えず、未だに、若干気持ち悪いです(笑)。

ちなみに、れのちゃんの答えた「雷」、れんたんは「でか!」と反応していますが(笑)、放電現象なので正解ではないけど、雲に溜まった静電気が原因なので、まったくのトンチンカンというわけではない。


しかも、中村麗乃は「電気と電気は足しても引いても電気じゃない?」と疑問を呈していて、この感覚の方が「電気」をより正確に捉えている印象があって、案外、彼女は理系的センスがあるのかなと考え込んでしまった。

ただ、れのちゃんクイズは、「空を飛ぶためにはどうしたらいいでしょう?」の答えが「フライボードに乗りながらVRを見る」という、「問い」とは何か、「答え」とは何かに迫る哲学的問題作で、スケールが大きいことは間違いないでしょう(笑)。

中村麗乃は、癒し系のゆったりした雰囲気をまとっていて、れんたんと二人でリラックスしているからか、言葉もスラスラ出てきて、彼女もこれからが楽しみです。

ルックスやキャラとしては、3期の中で、個人的に一番好きなメンバーでもあるので(笑)。


長丁場の46時間TVは、リハーサルなしのぶっつけ本番が多いようで、刻々変わる状況に対処する、バラエティ的な能力が必要になってくる。

とはいえ、1期のように、歌唱力や演技力の蓄積があれば、生田絵梨花のヨーデル、井上小百合のリズム縄跳び・音楽劇、桜井玲香の一人音楽番組、齋藤飛鳥のかもめんたるコントなど、スキルで勝負する、作り込んだ企画を自分の力で用意できます。

一方、乃木坂に入って日の浅い3期は、「電視台」を中心に、バラエティ対応力の要求されるケースが多く、向井葉月や与田祐希など、その面に優れた素質を持つメンバーが、「爪痕を残した」印象がある。


ただ、ジャンルによって、得手不得手があるのは当然です。

例えば、今回、久しぶりに登場した伊藤万理華は、とくにバラエティが苦手だったメンバーで、色んなことを考え、感じているのだけど、それが言葉として表にスッと出てこず、冠番組ではなかなか存在感を示せなかった。

しかし、きっちりした台本があり、リハーサルを繰り返すドラマや芝居に入ると、まりっかは、役にのめり込み、迫真の演技を披露する、目を見張る才能を発揮する。


今回の46時間TVで、バラエティが苦手かもと感じたメンバーがいたとしても、あまり気にせず、では、自分の得意分野は何かを、探す切っ掛けにすれば良いんじゃないかと思います。

ここで注意が必要なのは、自分では全然ダメだと思っていても、案外、周りの評価が高い場合もある。

自分の感覚だけでなく、周囲の反応を見極めることも重要で、46時間TVにおいて、自分が関わったシーンの、どの部分が話題を呼び、視聴者がどう感じたか、3期メンバーは、とくにチェックした方が良いかもしれない。


さて、乃木坂46時間TVも終わり、いよいよ20枚目「シンクロニシティ」の新曲キャンペーンが始まろうとしています。

ということで、リリースから半年経っている19枚目「いつかできるから今日できる」のCD及び楽曲セールスをまとめておきます。

まずは、配信人気から。

(表1) iTunes Store トップソングにおける乃木坂直近6表題曲の配信全期間に渡る順位帯分布

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] (50位以内/200位以内日数/配信日数; 確認できた最高順位^現在の順位) シングル番号_曲名

# 上記 A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
# 配信開始から2018/03/30(金)までのデータ
#「現在の順位」は03/30(金)時点での順位。200位圏外の場合は表記していない

14-11-02-06-02 / 28-34-30 [063] (35/127日/190; 3位) 19_いつかできるから今日できる
08-02-06-05-02 / 24-31-22 [141] (23/100日/241; 4位) 18_逃げ水
13-12-19-18-13 / 76-84-84 [062] (75/319日/381; 4位) 17_インフルエンサー
07-09-14-18-22 / 58-46-17 [323] (70/191日/514; 3位^179) 16_サヨナラの意味
05-09-05-04-03 / 13-18-21 [541] (26/078日/619; 8位) 15_裸足でSummer
02-03-04-06-04 / 12-11-09 [687] (19/051日/738; 5位) 14_ハルジオンが咲く頃


19枚目表題曲「いつかできるから今日できる」は、TOP10入り14日、TOP20が25日と、少なくとも14枚目以降では、最高レベルの上位食い込みをみせています。

17枚目表題曲「インフルエンサー」は、TOP10が13日、TOP20は25日と、こちらもハイレベルな数字ですが、昨年12月30日(土)のレコード大賞受賞後に、順位が急激に上昇し、そこから新年第1週目にかけてTOP10を4日、TOP20なら9日を追加したことが大きい。


一方、「いつかできるから今日できる」は、主題歌採用された映画『あさひなぐ』の劇場公開日である2017年9月22日(金)に、表題曲のみ、iTunes Storeでの配信が始まります。

CD発売が10月11日(水)なので、その19日前の配信スタートですが、乃木坂シングルは1週間前の先行配信が多いので、通常より12日も早い表題曲の発売開始だった。

本格的にグループとして初参加した主演映画『あさひなぐ』にかける強い意気込みが伝わってきます。


そして、この映画との連動プロモーションは、一定の成功を収めます。

(表2) iTunes Store トップソングにおける乃木坂直近6表題曲の配信1〜4週目の順位帯分布

# 表記法は(表1)と同じ
# 配信初日から28日目までの28日間が対象
# 最高順位は、この期間内での最高を記している

14-11-01-2-0 / 0-0-0 [00] (28/28日/28; 3位) 2017/09/22(金)〜10/19(木) いつかできるから今日できる
08-02-06-5-2 / 5-0-0 [00] (23/28日/28; 4位) 2017/08/02(水)〜08/29(火) 逃げ水
09-06-11-2-0 / 0-0-0 [00] (28/28日/28; 4位) 2017/03/15(水)〜04/11(火) インフルエンサー
07-07-05-1-4 / 4-0-0 [00] (24/28日/28; 3位) 2016/11/02(水)〜11/29(火) サヨナラの意味
05-09-05-4-3 / 2-0-0 [00] (26/28日/28; 8位) 2016/07/20(水)〜08/16(火) 裸足でSummer
02-03-04-6-4 / 9-0-0 [00] (19/28日/28; 5位) 2016/03/23(水)〜04/19(火) ハルジオンが咲く頃


多くの映画館で『あさひなぐ』が上映された公開3週間に、主題歌である「いつかできるから今日できる」はTOP10入り14日、TOP20を25日と、歴代最高レベルのスタートダッシュを見せています。

また、多数の音楽番組に出演して、楽曲パフォーマンスをテレビ披露して、非常に分厚い新曲キャンペーンを仕掛けている。

(表3) 乃木坂「いつかできるから今日できる」のテレビ音楽番組における披露

凡例
[順番] 演奏時間 @ CD発売を原点とする披露日時の座標 [演奏開始日時] テレビ局『番組名』

いつかできるから今日できる
[01] 2分30秒 @ 32.2日前 [2017/09/08(金)20:03] (地デ) テレビ朝日『MUSIC STATION』
[02] 2分59秒 @ 03.2日前 [2017/10/07(土)18:12] (地デ) フジテレビ『MUSIC FAIR』
[03] 2分30秒 @ 02.9日後 [2017/10/13(金)20:34] (地デ) テレビ朝日『MUSIC STATION 2時間SP』
[04] 2分30秒 @ 03.1日後 [2017/10/14(土)01:18] (地デ) 日本テレビ『バズリズム02』
[05] 2分30秒 @ 04.1日後 [2017/10/15(日)01:36] (地デ) TBS『CDTV』
[06] 2分26秒 @ 14.9日後 [2017/10/25(水)21:41] (地デ) TBS『CDTVスペシャル!ハロウィン音楽祭』
[07] 2分24秒 @ 48.9日後 [2017/11/28(火)22:22] (地デ) 日本テレビ『Best Artist 2017』
[08] 2分30秒 @ 60.7日後 [2017/12/10(日)17:49] (地デ) NHK総合『シブヤノオト紅白SP 』
[09] 2分23秒 @ 82.1日後 [2018/01/01(月)02:44] (地デ) TBS『CDTVスペシャル!年越しプレミアムライブ2017→2018』
[10] 2分29秒 @ 93.9日後 [2018/01/12(金)21:10] (地デ) テレビ朝日『MUSIC STATION 2時間SP』
[11] 4分37秒 @ 130.0日後 [2018/02/17(土)23:47] (BS) NHK BSプレミアム『AKB48SHOW!』

インフルエンサー (2017年9月以降のステージ)
[07] 2分29秒 @ 180.6日後 [2017/09/18(月)14:06] (地デ) テレビ朝日『MUSIC STATION ウルトラFES2017』
[08] 2分30秒 @ 238.8日後 [2017/11/15(水)19:50] (地デ) 読売テレビ『2017 ベストヒット歌謡祭』
[09] 2分57秒 @ 257.9日後 [2017/12/04(月)21:50] (地デ) TBS『第50回日本有線大賞』
[10] 2分31秒 @ 275.9日後 [2017/12/22(金)21:32] (地デ) テレビ朝日『MUSIC STATION SUPERLIVE 2017』
[11] 2分57秒 @ 283.9日後 [2017/12/30(土)21:07] (地デ) TBS『第59回輝く!日本レコード大賞』
[12] 2分59秒 @ 283.9日後 [2017/12/30(土)21:56] (地デ) TBS『第59回輝く!日本レコード大賞』
[13] 2分29秒 @ 284.9日後 [2017/12/31(日)21:37] (地デ) NHK総合『第68回NHK紅白歌合戦』
[14] 2分28秒 @ 285.1日後 [2018/01/01(月)02:39] (地デ) TBS『CDTVスペシャル!年越しプレミアムライブ2017→2018』


11月以降の年末大型音楽祭では、「インフルエンサー」を披露することが多かったですが、11月28日(火)『Best Artist 2017』、12月10日(日)『シブヤノオト紅白SP 』、12月31日(日)深夜『CDTVスペシャル!年越しプレミアムライブ2017→2018』、明けて1月12日(金)『MUSIC STATION 2時間SP』と、「いつかできるから今日できる」のステージを入れており、最新曲の存在感を下げないよう配慮されています。


しかし、こういったプロモーションにも関わらず、「いつかできるから今日できる」のiTunesトップソング順位は、時間経過による下降が、「インフルエンサー」や「サヨナラの意味」と比べて、より速く進んでしまった。

(表4) iTunes Store トップソングにおける乃木坂直近6表題曲の配信19〜22週目の順位帯分布

# 表記法は(表1)と同じ
# 配信127日目から154日目までの28日間が対象
# 最高順位は、この期間内での最高を記している

0-0-0-0-0 / 00-00-10 [18] (00/10日/28; 154位) 2018/01/26(金)〜02/22(木) いつかできるから今日できる
0-0-0-0-0 / 00-00-00 [28] (00/00日/28; 200外) 2017/12/06(水)〜01/02(火) 逃げ水
0-0-0-1-0 / 14-12-01 [00] (01/28日/28; 040位) 2017/07/19(水)〜08/15(火) インフルエンサー
0-0-1-2-0 / 03-13-08 [01] (03/27日/28; 026位) 2017/03/08(水)〜04/04(火) サヨナラの意味
0-0-0-0-0 / 00-00-00 [28] (00/00日/28; 200外) 2016/11/23(水)〜12/20(火) 裸足でSummer
0-0-0-0-0 / 00-00-00 [28] (00/00日/28; 200外) 2016/07/27(水)〜08/23(火) ハルジオンが咲く頃


上表に示した「インフルエンサー」の順位帯分布は、昨年の7月19日(水)から8月15日(火)のもので、レコード大賞獲得や3年連続紅白出場の効果は入っていません。

また、「サヨナラの意味」のデータ対象期間は、3月8日(水)から4月4日(火)で、2月20日(月)に開催された橋本奈々未「卒業」ライブの後です。

この2曲は、配信人気に粘りがあり、その結果、(表1)に示したように、TOP50、200位圏内へのランクインは、「インフルエンサー」は75日、319日、「サヨナラの意味」は70日、191日と、「いつかできるから今日できる」の35日、127日を大きく上回る数字となっています。

映画『あさひなぐ』との分厚い連動プロモーションを考えると、紅白の曲目に採用されなかったとはいえ、人気の持続性にやや物足りなさを感じます。


次に、グループの音楽に対する関心度が反映される、一括ダウンロード数によるランキング、iTunesトップアルバムの成績を紹介します。

(表5) iTunes Store アルバムにおける乃木坂直近6シングルの配信全期間に渡る順位帯分布

# 表記法は(表1)と同じ
# すべて「Special Edition」
# シングル番号をタイトル前に記している
# 配信開始から2018/03/30(金)までのデータ

乃木坂
08-04-02-03-05 / 13-04-06 [133] (22/045日/178; 1位) 19_いつかできるから今日できる
12-03-04-01-01 / 10-14-07 [189] (21/052日/241; 2位) 18_逃げ水
10-03-01-03-03 / 07-09-04 [341] (20/040日/381; 1位) 17_インフルエンサー
11-02-01-02-03 / 13-07-16 [459] (19/055日/514; 2位) 16_サヨナラの意味
13-01-00-04-00 / 10-11-05 [575] (18/044日/619; 2位) 15_裸足でSummer
07-02-02-02-03 / 07-04-02 [709] (16/029日/738; 1位) 14_ハルジオンが咲く頃

欅坂
08-04-02-06-00 / 03-01-00 [000] (20/024日/024; 1位^072) ガラスを割れ!
08-04-01-08-03 / 28-26-32 [047] (24/110日/157; 1位) 風に吹かれても
09-03-01-02-04 / 16-19-14 [292] (19/068日/360; 1位) 不協和音
04-03-05-03-09 / 53-40-33 [336] (24/150日/486; 1位) 二人セゾン
06-04-03-00-04 / 28-45-45 [463] (17/135日/598; 2位) 世界には愛しかない
09-05-06-02-13 / 65-73-88 [463] (35/261日/724; 1位) サイレントマジョリティー


乃木坂シングル「Special Edition」のトップアルバムは、15枚目「裸足でSummer」以降、TOP50入りが20日前後、200位圏内は45〜55日で、ほぼ一定しています。

一方、欅坂シングルは、TOP50日数は乃木坂とさほど変わりませんが、200位圏内ランクインは、最新曲を除いて、最短が「不協和音」の68日であり、それ以外のシングルはすべては100日を越えている。

乃木坂にとって、「Special Edition」トップアルバムのランクイン100日越えは、一つの「悲願」になりつつあります。

しかし、「いつかできるから今日できる」は映画『あさひなぐ』との連動キャンペーン、「インフルエンサー」はレコード大賞受賞&紅白披露と、2017年後半以降、強力な仕掛けを幾つも繰り出したものの、今回も「55日の壁」は破れなかった。


ところで、上表において、「逃げ水」の200位圏内ランクインが52日と、「サヨナラの意味」55日に迫る数字を出しています。

一方で、(表1)が示すように、表題曲である「逃げ水」の順位推移は、他の曲を越えているわけではなく、むしろ若干低い印象がある。

このちょっとした「矛盾」を解く鍵が、カップリング曲の配信成績にあるかもしれない。

(表6) iTunes Store アルバムにおける乃木坂シングル200位圏内ランクイン上位のカップリング曲

# 表記法は(表1)と同じ
# 収録シングルの番号をタイトル前に記している
#「*」はMV付き
# 200位以内ランクイン日数の多いTOP5。但し、対象範囲は13枚目以降のカップリング曲
# 配信開始から2018/03/30(金)までのデータ


0-3-5-1-1 / 6-7-4 (10/27日; 13位) 18_ひと夏の長さより…
0-0-0-1-3 / 9-8-5 (04/26日; 38位) 16_ないものねだり*
0-2-1-3-3 / 2-2-1 (09/14日; 16位) 13_悲しみの忘れ方*
0-0-0-1-0 / 7-2-4 (01/14日; 34位) 17_Another Ghost*
0-0-0-1-1 / 5-5-2 (02/14日; 38位) 13_ポピパッパパー*


乃木坂シングルのカップリング曲中、iTunesトップソングにおいて、もっとも長期の200位圏内ランクインを達成したのは、18枚目「逃げ水」に収録された「ひと夏の長さより… 」の27日。

同じ18th選抜ながら、本来のWセンターである大園桃子と与田祐希ではなく、秋元真夏と松村沙友理がセンターに入った、このC/W曲に対する人気が、18枚目「Special Edition」の一括ダウンロードを加速させ、トップアルバムのランクイン日数を押し上げた可能性があります。

「逃げ水」は、Billboard JAPAN Hot100の各項ランキングにおいて、「ルックアップ」だけが100位以内に入るケースが多く、レンタルCDの人気が高いことが窺えます。

あるいは、このレンタル人気も、「逃げ水」に加え、「ひと夏の長さより… 」も聴きたいと思う人が多いためかもしれません。


乃木坂カップリング曲のトップソング200位圏内日数の第2位は「ないものねだり」の26日。

橋本奈々未「卒業」ソロ曲の人気が、16枚目「Special Edition」の200位圏内ランクインを歴代最高55日にまで伸ばした原動力一つだと思います。

20枚目「シンクロニシティ」には、生駒里奈の「卒業」ソロ曲はないようで、色んな意味で、少し残念な気もします。

ただ、生駒ちゃん自身に、「卒業」シングルにしたくないとの気持ちがあるので、そういう流れの一つかもしれないと、自分を納得させています(笑)。


iTunes Storeランキングから、「いつかできるから今日できる」の配信人気は、初期のスタートダッシュには成功したものの、それを長く維持出来なかったという構図が浮き彫りになってきます。

そして、MV人気においても、似たようなパターンが確認されます。

(表7) 乃木坂直近6表題曲MVのYouTube再生回数推移

凡例
MV公開後の経過週数(経過日数)
対象週の平均増加速度 (週終わりの累計/その週における積み上げ) : 対象週の日付期間

# MVはすべてフルバージョン
#「経過週数」は、公開開始から1週間後の同じ曜日、同じ時刻までを「1w」、そこから1週間後同曜日同時刻までを「2w」と順に数えたもの
#「経過日数」は、公開開始から1日後の同じ時刻までを「1d」、そこから1日後同時刻までを「2d」と順に数えたもの
#「速度」は万回/日、「累計」「積み上げ」は万回単位
#「2017/09/21(木)28(木)12:00」は2017年9月21日12:00から28日12:00までの1週間

19_いつかできるから今日できる
18_逃げ水
17_インフルエンサー
16_サヨナラの意味
15_裸足でSummer

01w (01-07d)
30.4万回/日 (0213/+212.8) : 2017/09/21(木)28(木)12:00
25.1万回/日 (0176/+175.9) : 2017/07/21(金)28(金)12:00
39.9万回/日 (0279/+279.4) : 2017/03/02(木)09(木)12:00
27.5万回/日 (0193/+192.8) : 2016/10/21(金)28(金)12:00
17.3万回/日 (0121/+121.4) : 2016/07/08(金)15(金)12:00

10w (64-70d)
05.6万回/日 (0694/+039.3) : 2017/11/23(木)30(木)12:00
04.6万回/日 (0523/+032.1) : 2017/09/22(金)29(金)12:00
08.2万回/日 (1076/+057.5) : 2017/05/04(木)11(木)12:00
04.8万回/日 (0575/+033.6) : 2016/12/23(金)30(金)12:00
03.3万回/日 (0528/+023.4) : 2016/09/09(金)16(金)12:00

20w (134-140d)
04.1万回/日 (0959/+028.5) : 2018/02/01(木)08(木)12:00
02.2万回/日 (0709/+015.6) : 2017/12/01(金)08(金)12:00
09.6万回/日 (1674/+067.1) : 2017/07/13(木)20(木)12:00
04.8万回/日 (0939/+033.5) : 2017/03/03(金)10(金)12:00
02.2万回/日 (0699/+015.1) : 2016/11/18(金)25(金)12:00

27w (183-189d)
02.8万回/日 (1112/+019.7) : 2018/03/22(木)29(木)12:00
01.6万回/日 (0802/+011.5) : 2018/01/19(金)26(金)12:00
05.0万回/日 (2004/+035.0) : 2017/08/31(木)07(木)12:00
02.9万回/日 (1116/+020.3) : 2017/04/21(金)28(金)12:00
03.1万回/日 (0819/+021.7) : 2017/01/06(金)13(金)12:00


「いつかできるから今日できる」MV再生回数は、公開1週目(w)の増加速度が30.4万回/日で、「インフルエンサー」39.9万回/日に次ぐ、猛烈なスタートダッシュを見せます。

公開10Wにおいても、まだ歴代2番手のスピードで再生回数を積み上げていますが、徐々に、「サヨナラの意味」との差が縮まっていく。

そして、公開20wでは、ついに16枚目表題曲に追い抜かされ、増加速度が3番手になる。

さらに、最新27wにおいて、粘り強い人気を見せる「裸足でSummer」が、再生数積み上げの勢いをアップし、「いつかできるから今日できる」は4番手にまで後退しています。

YouTubeに表示されるMV再生回数からも、長く人気を保つという面に、やや脆さがあるように感じます。


次に、MV人気のもう一つの指標である、Hot100「国内動画再生回数」ランキングを見ておきましょう。

この指標において、曲名が公式サイトにリストアップされる100位圏内に入るのはハードルが高く、かなり大きなMV再生数の積み上げが必要で、とくにTOP10、TOP20となると、相当な数字が求められます。

従って、TOP10、TOP20、そして圏内へのランクイン回数は、楽曲やMVに対する国内関心度の高まりを反映する面がある。

(表8) Billboard JAPAN Hot100「国内動画再生回数」における乃木坂直近6表題曲の成績

凡例
「国内動画再生回数」100位以内へのランクイン回数 最高順位 @ 最新チャート集計週のMV公開後経過週数 (MV公開週のCD発売週との関係) A/B-C-D-E-F : 曲名

# 上記 A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯にランクインした回数
A(1〜10位)、B(1〜20位)、C(21〜40位)、D(41〜60位)、E(61〜80位)、F(81〜100位)
#「MV公開後経過週数」は、MV公開日から最初の日曜までを「1W」、翌月曜から日曜までの7日間を「2W」、次の月曜から日曜までの7日間を「3W」と順に数えたもの
# 最新チャートである2018/04/02付(03/19〜03/25)までのデータ

09回 10位 @ 27W(3週前) 01/02-02-01-03-01 : 19_いつかできるから今日できる
09回 17位 @ 36W(3週前) 00/01-01-04-01-02 : 18_逃げ水
47回 07位 @ 56W(3週前) 05/09-13-12-07-06 : 17_インフルエンサー
20回 05位 @ 75W(3週前) 01/02-02-03-05-08 : 16_サヨナラの意味
09回 03位 @ 90W(3週前) 02/04-01-02-00-02 : 15_裸足でSummer


「いつかできるから今日できる」の100位以内ランクインは、「裸足でSummer」「逃げ水」と同じ9回で、「サヨナラの意味」20回、「インフルエンサー」47回とは、かなりの差があります。

映画『あさひなぐ』との連動プロモーションを打ち、多数の音楽番組でテレビ披露したものの、MVへの国内関心度においては、橋本奈々未の「卒業」とリンクした「サヨナラの意味」やレコード大賞を受賞した「インフルエンサー」に届いていない印象を受けます。


TOP10、TOP20への食い込みは、「インフルエンサー」が5回、9回のトップですが、その次は「裸足でSummer」の2回、4回となっている。

こういった上位への食い込みは、「サイレントマジョリティー」のような超人気曲を除けば、MV公開直後に起こるのが普通で、例えば、レコード大賞受賞や紅白出場といった強力な追い風を受けても、「インフルエンサー」のTOP20返り咲きは1回を数えただけだった。

「インフルエンサー」は、公開直後からYouTube再生回数が歴代1位の勢いで伸びたので、上位滞在の最多回数は頷けますが、5番手のスタートダッシュだった「裸足でSummer」の上位ランクインが次に多いのは、齋藤飛鳥の初センター抜擢が話題を呼び、国内においてMVへの関心が高まったためだと推察できます。


一方、「いつかできるから今日できる」のTOP10、TOP20は、1回、2回に留まり、映画公開に合わせたMV公開によっても、国内関心度が大きく上昇したようには見えない。

MV再生回数増加が、歴代2位のスタートダッシュだったことを考えると、海外アクセスがYouTubeの数字を押し上げた可能性がある。

面白いのは、100位圏内ランクインが20回を数えながら、初期の上位食い込みである、TOP10、TOP20が1回、2回に留まっている「サヨナラの意味」。

橋本奈々未の「卒業」が最初はあまり話題にならなかったものの、紅白出場によって、徐々に国内関心度が高まっていったことが推測されます。

「いつかできるから今日できる」のMV人気は、YouTube再生回数増加速度の時間経過下降に対する抵抗が脆弱で、さらに、国内関心度も伸び悩みんだことが見て取れます。

配信人気と同じく、あともう一歩の伸びがなく、粘りが乏しいという印象がある。


次は、CDセールスの最新状況を載せておきます。

(表9) オリコンCDシングルランキングにおける乃木坂直近6シングルの成績

凡例
初動 (累計) 50位以内/200位以内ランクイン回数 @ 最新チャート集計週のCD発売後経過週数 CD発売日 タイトル

#「CD発売後経過週数」は、CD発売日から最初の日曜までを「1W」、翌月曜から日曜までの7日間を「2W」、次の月曜から日曜までの7日間を「3W」と順に数えたもの
# 最新チャートである2018/04/02付(03/19〜03/25)までのデータ

85.1万枚 (108.0) 24/24回 @ 24W 2017/10/11 いつかできるから今日できる
88.0万枚 (106.1) 17/32回 @ 33W 2017/08/09 逃げ水
87.5万枚 (103.7) 17/53回 @ 53W 2017/03/22 インフルエンサー
82.8万枚 (097.5) 14/55回 @ 72W 2016/11/09 サヨナラの意味
72.8万枚 (086.4) 12/66回 @ 87W 2016/07/27 裸足でSummer
75.0万枚 (083.3) 07/45回 @ 105W 2016/03/23 ハルジオンが咲く頃

欅坂
83.3万枚 (92.2) 03/03回 @ 03W 2018/03/07 ガラスを割れ!
64.3万枚 (81.8) 18/22回 @ 22W 2017/10/25 風に吹かれても
63.3万枚 (80.0) 17/51回 @ 51W 2017/04/05 不協和音
44.2万枚 (61.4) 21/68回 @ 69W 2016/11/30 二人セゾン
32.3万枚 (44.8) 29/85回 @ 85W 2016/08/10 世界には愛しかない
26.2万枚 (44.0) 33/103回 @ 103W 2016/04/06 サイレントマジョリティー

AKB48
111.6万枚 (114.5) 02/02回 @ 02W 2018/03/14 ジャーバージャ
109.5万枚 (112.5) 07/17回 @ 18W 2017/11/22 11月のアンクレット
109.0万枚 (112.9) 11/25回 @ 30W 2017/08/30 #好きなんだ
130.6万枚 (139.2) 03/18回 @ 43W 2017/05/31 願いごとの持ち腐れ
102.5万枚 (108.6) 10/23回 @ 54W 2017/03/15 シュートサイン
118.0万枚 (122.2) 08/35回 @ 71W 2016/11/16 ハイテンション
117.8万枚 (121.7) 07/25回 @ 82W 2016/08/31 LOVE TRIP / しあわせを分けなさい
144.1万枚 (151.9) 04/14回 @ 95W 2016/06/01 翼はいらない
123.8万枚 (129.7) 09/35回 @ 107W 2016/03/09 君はメロディー
090.5万枚 (109.4) 22/72回 @ 120W 2015/12/09 唇にBe My Baby


「いつできるから今日できる」は、CD発売25週目(W )まで、全国握手会が続くので、「スルメ型」セールスを目指す設定になっている。

実際、最新である発売24Wにおいて、TOP50入りが24回を記録し、高い売り上げ枚数をキープしています。

乃木坂の握手会人気が好調であることを示していますが、収録コンテンツの人気を測るには、特典イベントやそれへの応募がすべて終了する26W以降にならないと、何とも言えません。


特典イベントの効果がなくなったシングルについては、200位圏内へのランクイン回数が、一つの楽曲指標になり得ます。

14枚目「ハルジオンが咲く頃」以降の乃木坂シングルに絞れば、今のところ、YouTube再生回数増加速度に基づくMV人気が粘り強さを見せている「裸足でSummer」が、トップの66回を記録しています。

ただ、他の曲もさらに回数を伸ばす可能性があって、乃木坂歴代最高である5枚目「君の名は希望」77回を越えるかどうかが、注目点になると思います。


ランクイン回数に関して凄まじいのは、欅坂で、これまでリリースした6シングルで、200位圏内に入らなかったのは、2017年12月18日付の「二人セゾン」の1回のみという、驚異的な長期人気を保持している。

MV人気が非常に高いので、それらを収録したDVDを目当てに、延々と買い続けられているのかもしれません。

ところで、「ガラスを割れ!」は、発売3Wの最新累計が92.2万枚で、最後の全国握手会は8Wなので、ミリオンに届く公算が大きい。

乃木坂が17枚目に初めて記録したオリコン・ミリオンを、欅坂は6枚目に達成する可能性があるわけで、握手会人気の急成長ぶりには、目を見張るものがあります。


AKB48は、43枚目「君はメロディー」以降、200位圏内ランクインが多くとも35回に留まり、配信や動画の指標と同じく、楽曲人気の伸び悩みが数字に反映されています。

42枚目「唇にBe My Baby」のランクインが72回と突出して多いのは、おそらく「365日の紙飛行機」を求めてCDを買う方々が次々現れたからだと思います。

表題であれ、カップリングであれ、一つでも人気曲があれば、圏内ランクイン回数は伸びていくわけで、良好な楽曲指標じゃないでしょうか。


19枚目「いつかできるから今日できる」の楽曲人気が、思ったほど伸びなかった原因は、さまざまに考察できると思います。

カラオケ人気を意識して、歌いやすいメロディーにして、音楽番組において出だしの生歌披露を試みたものの、歌割りの問題から厳しいステージが続き、楽曲の魅力を十分にアピール出来なかったこと。

映画『あさひなぐ』と深く連動させたのに、主人公である西野七瀬の単独センターにせず、演劇の主役だった齋藤飛鳥とのWセンターにし、パフォーマンスでは白石麻衣とのツートップ的な雰囲気が漂い、楽曲イメージを体現するのは誰か、あるいはどの組み合わせか、焦点が今ひとつ定まらなかったこと。


こういった問題点を振り返って、20枚目「シンクロニシティ」以降のシングルに生かして欲しいと思います。

ただ、最近、オリコンが複数の有料配信サイトのダウンロード数を合計して順位を付ける、「オリコンデジタルシングル(単曲)ランキング」を始め、このデータによって、乃木坂の楽曲人気は、今後、より詳細に他の曲と比較されていきます。

今までは、iTunesトップソングの順位推移から推量するしかなかった配信人気が、総ダウンロード数という具体的な数字によって明確化される。

(表10) iTunes Storeトップソングとオリコンデジタル単曲ランキングの比較

凡例
アーティスト名「曲名」
対象週iTunesトップソングの順位帯分布 : 対象週オリコンデジタルのダウンロード数 (そこまでの累計) 順位 @ 配信後経過週数 集計週の日付期間

#「ダウンロード数」「累計」は「万DL」単位
# 赤色の数字は、それ未満の値であることを示す
#「配信後経過週数」は、配信開始日から最初の日曜までを「1W」、翌月曜から日曜までの7日間を「2W」、次の月曜から日曜までの7日間を「3W」と順に数えたもの
# オリコンデジタルは最新チャートである2018/04/02付(03/19〜03/25)までのデータ
# iTunesトップソングについては、次回オリコン04/09付チャート集計週に含まれる、2018/03/30(金)までのデータを載せている
#「0.00万DL (0.00) 00位」は未発表の意

欅坂46「ガラスを割れ!」配信開始03/07(水)
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 3.49万DL (3.49) 02位 @ 01W 03/05(月)11(日)
5-2-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 1.65万DL (5.15) 07位 @ 02W 03/12(月)18(日)
0-7-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.88万DL (6.02) 08位 @ 03W 03/19(月)25(日)
0-2-3-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.00万DL (0.00) 00位 @ 04W 03/26(月)01(日)

AKB48「ジャーバージャ」配信開始03/14(水)
0-0-0-1-1 / 3-0-0 [0] : 0.43万DL (0.43) 30外 @ 01W 03/12(月)18(日)
0-0-0-0-0 / 1-4-2 [0] : 0.44万DL (0.86) 30外 @ 02W 03/19(月)25(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-1 [4] : 0.00万DL (0.00) 00位 @ 03W 03/26(月)01(日)

星野源「ドラえもん」配信開始02/28(水)
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 5.42万DL (05.42) 02位 @ 01W 02/26(月)04(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 3.35万DL (08.77) 03位 @ 02W 03/05(月)11(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 2.12万DL (10.89) 02位 @ 03W 03/12(月)18(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 2.00万DL (12.88) 03位 @ 04W 03/19(月)25(日)
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 0.00万DL (00.00) 00位 @ 05W 03/26(月)01(日)

米津玄師「Lemon」配信開始02/12(月)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 23.56万DL (23.56) 01位 @ 01W 02/12(月)18(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 11.94万DL (35.49) 01位 @ 02W 02/19(月)25(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 12.51万DL (48.00) 01位 @ 03W 02/26(月)04(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 09.77万DL (57.78) 01位 @ 04W 03/05(月)11(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 10.82万DL (68.59) 01位 @ 05W 03/12(月)18(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 09.69万DL (78.29) 01位 @ 06W 03/19(月)25(日)
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 00.00万DL (00.00) 00位 @ 07W 03/26(月)01(日)
# 02/16(金)、03/18(日)、03/19(月)で2位になった以外、iTunesトップソングはすべて1位


欅坂46「ガラスを割れ!」は、配信1週目(W)の初動ダウンロード数が3.49万DLの2位、2Wが1.65万DLの7位、3Wが0.88万DLの8位で、各週iTunesトップソングの順位帯分布と良好な合致を見せています。

そして、3Wまでの累計は6.02万DLに達しています。

一方、1週間後に配信が始まったAKB48「ジャーバージャ」は、オリコンDLランキングの30位圏内に一度も入っておらず、30位曲のダウンロード数から、初動が0.43万DL未満、2Wは0.42万DL未満で、ここまでの累計は0.86万DL未満。

かりに最も高い0.86万DLとしても、「ガラスを割れ!」6.02万DLの7分の1です。


一方、星野源「ドラえもん」は、初動は5.42万DLの2位、最新である配信4Wまでの累計が12.88万DL。

「ガラスを割れ!」3W累計6.02万DLの2倍以上で、配信後経過週数を揃えても、欅坂の最新曲は「ドラえもん」に届いていない。

さらに、凄まじいのが米津玄師「Lemon」で、初動23.56万DLの1位、配信6Wまでの累計は何と78.29万DLに達し、「ガラスを割れ!」の13倍です。


こういった容赦のない数値的比較の世界に、乃木坂「シンクロニシティ」も叩き込まれるわけで、ファンとしては、まずは「ガラスを割れ!」の初動3.49万DLを、出来れば上回って欲しいけど、過去のiTunesトップソング順位推移を見ていると、欅を抜くのは、そんなに簡単ではないでしょう。

オリコンCDシングルランキングの売り上げ枚数と順位が、J-POP世界に、楽曲序列やアーティスト序列を生み出し、それが長らく人気の目安となってきたように、デジタルシングル(単曲)ランキングは、新しい楽曲序列とアーティスト序列をもたらすと思います。

乃木坂46が、その流れの中で、少しでも高い人気を獲得できるよう、心から願っています。


(関連記事)

欅坂「ガラスを割れ!」初動は83.3万枚1位と3.5万DL2位、乃木坂が生駒最後の20枚目で目指すもの [15Mar18]

// 最近のツイート抜粋

アレチボルト@sabakunonezumi のツイッターアカウント

ビルボード国内動画再生数の最新TOP5を見ると、1位、3位の米津玄師が累計3.7千万と4.8千万、2位菅田将暉1.9千万、4位TWICE4.7千万、5位欅坂1.4千万。短期間の1千万越え連発で、視聴率に苦しむテレビとは別世界。ネット視聴人口自体が増えている印象。乃木坂46時間TV復活はナイスだと思う、大変だけど笑
0:35 - 2018年3月24日

乃木坂46時間TV、勿論全部観てるわけじゃないけど、今までで一番面白かったのは斉藤優里のスイカ1個食べ。ミキサーと格闘するゆったんのガチの焦りが伝わってきて、こちらまで追い詰められた笑。全く予期しない展開が強烈で新鮮。あと、北野日奈子の登場は嬉しかった。焦らず、徐々に戻ってきて欲しい
0:02 - 2018年3月25日

乃木坂46時間TVでは、3期メンバーの活躍が目立ったけど、とくに心に残ったのは、向井葉月の「椀子そば」と与田祐希の「カエル食い」。向井さんは、表情が豊かでテンポ良く喋れる上に、時折、目が点になって「うっ」とフリーズするので、映せるのか、これ以上?と、ヒヤヒヤして見入ってしまった笑
0:33 - 2018年3月28日

与田祐希はカメラ度胸があって、どんな状況でも、自分の感情を素直に出せる点が素晴らしい。カエルの丸揚げを、カエルはお友達と抵抗するも、齋藤飛鳥に押し込まれ、口から両脚を出しながら、噛めず吐き出せず、プルプルと目を白黒させる場面は、可愛いく見応えがあった。この子はスター性があると思う
0:44 - 2018年3月28日

個人的には、斉藤優里の電視台が一番面白かった。そんな大きなスイカ、1人で食べられるわけない的な読みとは裏腹に、まずスイカが切れない笑。コロコロ動くスイカに指を添え、巨大出刃包丁を突き刺す画は、一歩間違うとリアルスプラッターで、メンバーも指!指!と叫んでいて、観ていて怖いのなんの
2:01 - 2018年3月28日

ようやく切れたスイカを、ミキサーでジュースにしようとするも、今度は入れた果肉ブロックが大き過ぎて、底の刃が空回り。上からスプーンで突くけど、頑固に動かず、延々と刃が空回り。残り時間がじりじり迫り、激しく焦るゆったん、すぐ隣にはワイワイガヤガヤ楽しくフルーツポンチを作るスイカ軍団笑
2:06 - 2018年3月28日

最終的には、西野七瀬が差し入れた牛乳が効いて、何とかジュースが完成。一切リハーサルなしが、視聴者の予想を遥かに越える、疲れるくらいツッコミどころ満載の電視台を生み出したわけで、46時間TVの真骨頂だった。大山鳴動したスイカジュースが、物凄く美味しかったというオチに、トドメを刺された笑
2:08 - 2018年3月28日


# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています


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