遊心逍遙記その2

ブログ「遊心逍遙記」から心機一転して、「遊心逍遙記その2」を開設します。主に読後印象記をまとめていきます。

『Curious You On your way!』ILLUSTRATED BY H. A. REY HOUGHTON MIFFLIN COMPANY

2023-01-04 20:52:46 | 英語学習教材
 Curious Geroge シリーズとはタイトルが違うけれど、お猿のジョージが主人公の英語絵本電子書籍版を読んだ。表紙には H.A.Rey によるイラストと記されている。
 内表紙には、この絵本の本文は Kathleen W. Zoehfeld 作とある。2008年のコピーライトで、HOUGHTON MIFFLIN COMPANY が著作権者。

 絵本を読み初めて、タイトルが Curious George ではないことの理由がわかった。
 H. A. Rey は Curious George シリーズを生み出し、1977年に没した。その後、Margret Rey が継承したが妻の Margret も1996年に没している。この絵本は、H. A. Rey 自身が創作した絵本から、様々な場面のイラストを抽出し、お猿のジョージが行った様々な冒険を背景にジョージ自身を褒め称える絵本として編集されたようである。
 タイトルに記された You はジョージを指している。好奇心旺盛なジョージに、そのまま自分の道を進め(on your way!)と激励しているものと受けとめた。

 最初の見開きページがそれを的確に示している。次の2行の文が載る。
 You've done great things. The whole world proud of YOU today.
ジョージの前に大勢の人々が詰めかけてくるイラストが載っている。皆がジョージを称える HIP, HIP, HOORAY! という喝采の声とともに・・・。ジョージは内表紙に描かれた宇宙服を着ていて、宇宙から帰還してきたところの場面のようだ。この絵本は未読だが、その後に続くイラストは既読の絵本でみた場面が結構出てくる。
 この場面、「ジョージ、すごいことやったね。今日は、全世界がジョージを誇りに思っているよ」ということだろう。

 その次の見開きの左ページは、ジョージが黄色帽子の男(友達)からアルファベットを学ぶ場面。この絵本は読んだ。右ページは、ジョージが、アメフトだろうか、チームプレイで活躍する場面。こちらの絵本は読んでいない。
 その次のページのイラストは、どうもこのジョージ・シリーズの始まりになるようだ。これも未読。この場面には、
 Of course, the time comes when a curious monkey needs to break free !
という文が記されていて、ジョージが動物園の檻から抜け出したイラストになっている。絵をみただけで英文の意味は推測できるが、辞書を引くと、break free がイディオムとして載っていた。「ふりほどく:[・・・・から]自由になる」と。一方、「逃げ出す」と説明している辞書もある。この絵本でまず学んだのがこの表現。

 檻から自由になり、町に飛び出した好奇心旺盛なジョージの冒険がここから始まる。そしてて黄色帽子の男と友達になる出会いが訪れるのだろう。
 この絵本は、それぞれの冒険を扱った絵本を読んでから、あるいはその途中で読むと楽しめると思う。読んだ絵本についてはそのストーリーを思い出して楽しめる。未読のものはこの絵本が改めてもとの絵本を読むきっかけになることだろう

 この絵本の最後のページは、We're proud of curious you. の一文で終わる。
「私達みな、知りたがり屋のジョージが自慢なんだよ」ということか。
 たぶん、この一文、絵本を読む好奇心に溢れた子供たちへのメッセージでもあるのだと感じる。curious という言葉のフォントを文中で一段大きくし、さらに you をもう一段大きいフォントにしてある。you はジョージであり、かつ、絵本を読む読者・子供たちなのだ。
 curious であること、それが学ぶことの原点なのだというメッセージと受けとめた。

 この絵本から学べる表現が数多くある。それが英語のリハビリ学習に役立っている。
 Put your brains to the test. テストに頭を使いなさい、というところか。
    put O1 to O2 というイディオムとして辞書に載っている。
 It's up to you. これは知っていたが、絵本に出てくるんだ!と思った。
    それは君次第なんだ。  日常的な慣用的表現になっているのだと再認識。 
 Just follow your dreams and you'll soar.  命令文+and の型と辞書にある。
    まっしぐらに夢を追え、そうすりゃ、希望が高まるよ。
 There will always be new heights to reach. 
    いつだって到達したい新しい頂点が現れてくるんだよね。
 Whatever you do, you will find your oen style.
    何をしても、きっと自分流を見つけられるんだよ。
なかなか良いフレーズが載っていて楽しめる。他にもあるが、絵本を開いて見つけてもらいたい。

 英語絵本は気楽に楽しみながら短時間で読める。英語のリハビリ学習にはちょうど良い。オーディオのナレーション付きなので、ヒアリングの練習にもなる。
 この絵本で未読とわかったものを探して読もうと思う。

 ご一読ありがとうございます。


こちらもお読みいただけるとうれしいです。
「遊心逍遙記」に掲載した英語絵本シリーズの読後印象記一覧 最終版
          2022年12月現在 Curious George シリーズ 17冊、他 3冊 


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