かちこのアメリカ奮闘記その後

アメリカの大学院での登録栄養士(RD)を取得、帰国して日本の病院でNST奮闘中

チーム医療

2011年05月18日 | 病院でのインターンシップ

すっごいご無沙汰してしまいました

病院のフロアで患者さんを診るようになってからもうずいぶん経ちますが

毎日病名と薬と手術名などを覚えながら必死で栄養カルテを書いています。

何をやっているか実際に想像つかないですか?

ざっと以下のようなことをやっています

病院には毎日新しい患者さんが入院してきます。

栄養士は全ての入院患者さん48時間以内に

栄養のリスクによって4段階に分類します(スクリーニング)

 

①スクリーニング:病名、病歴(治療・手術など)、薬、過去から現在に至る体重の変化、

BMI、アレルギー、宗教などによる食べ物の制限、

痛みや消化器症状、食欲の変化が食事に与えている状況など

医師や看護師、その他の医療スタッフが書いた様々なカルテを読んでこれらの情報を集める

 

②患者さんと話し、①で必要な情報をできる限り得る。→各リスクに患者さんを振り分ける

 

③①と②の情報から患者さんの今抱えている栄養に関する課題を抽出し、それらの問題点について

 それぞれの栄養ゴールを設定する

 

④ゴールを達成するための栄養介入(intervention)を計画する

 

⑤達成度を評価する方法を決定する

 

⑥必要に応じて各専門家へコンサルトのお願いをする

(嚥下テスト、社会福祉士との面接、自宅での経管栄養のポンプの使用方法指導など)

 

患者さんは一回目の評価(assessment)の後、

栄養リスクによってその後のフォローアップの日数の間隔が決まっています。

この日数は病院によって少々異なります。ちなみにうちの病院では以下のようになっています。

高リスク:5日間

中リスク:7日間

低リスク:8日間

フォローアップでは一回目の介入の結果がどのようになっているか、

治療などの影響でさらに栄養状態が変わっていないか確認します。

もしNutrition supplementを提供した場合は

毎日どのくらい飲んでいるか、味の好みは合っているかを確認します。

変化があった場合はそれに応じたフォローアップを行います。

私のいる病院は各フロアに栄養士が一人ずついて、

各フロアに40床ほどあるので、

大体毎日一人の栄養士は

6~10名程度の新規入院患者のスクリーニング

5名~10名程度のフォローアップ

を行います。

患者さん一人一人にかける時間は様々。

カルテも栄養のリスクがある患者さんや、複雑な経緯をたどった患者さんの場合は

カルテを読むのにとっても時間がかかっちゃいます。

患者さん会っても、伝えないといけない情報がたくさんある場合は15分とか20分とかかかっちゃうし、

それほどリスクが高くなくて必要事項だけ聞く場合は5分ぐらいですんでしまいます

でもすごいと思うのは各フロアの栄養士さんはほとんどの患者さんの名前と病状、栄養状態、食べ物の好みなどを

覚えているということ。

プロとしてさすがだと思います

私は研修中なので各フロアに4日間くらいしかいないのでそこまで至らず・・・

最後の3週間は自分のフロアを受け持つことになっているので

その時はばっちり患者さんを覚えて、廊下で会っても名前を言って立ち話で病状の確認なども

自然にできるようになりたいなと思っています

がんばるぞ~

 


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1 コメント

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研修 (もん)
2011-06-12 15:25:26
ひっさしぶりです~
いよいよ実践的な研修で、ワクワクしますね

私は給食業務が今も多く、
かちこさんのブログを読むと
まだまだいろんなことを頑張らなくちゃっと思います

そうそう、随分前に連絡しましょ~っと言ってたので
アドレスを書きます。
よければご連絡くださいっ!
楽しみに待ってま~す

yk_02@hotmail.co.jp
(☆には、一文字入れてね。私の下の名前のイニシャルです。)
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