こうだ邦子 活動日記 

参議院議員としての
日々の活動をご報告します。

とうふ工房

2009年02月28日 21時53分27秒 | Weblog
今日は深谷にある協同労働の現場「とうふ工房」さんを訪問した。

昨年9月から、「協同労働の協同組合法」法制化の集会や市民会議に
何度か出席させて頂いている。
日本労働者協同組合連合会によると、「協同労働の協同組合とは、働く人びと・
市民が、みんなで出資し、民主的に経営し、責任を分かち合って、人と地域に
役立つ仕事をおこす協同組合。協同労働とは、働く人どうしが協同し、
利用する人と協同し、地域に協同を広げる労働」ということだ。

従来の組織では、経営者が経営に責任を持ち、経営者が経営判断を下し、
従業員を使用する。経営者に雇われる従業員は経営者に労働力を提供する
代わりに報酬を得る。
協同労働は全員が主体的に経営に関与し、全員が労働を提供する。
全員が経営者であり従業員でもある。

昨年9月に「協同労働」の説明を聞いた時、私にとって新しい概念と
遭遇し新鮮な驚きを感じた。
社会が少子高齢化社会へと向かう中、労働意欲のあるより多くの方に
働きやすい環境をつくっていかなければいけない。人間らしく働ける
多様な働き方の選択肢として、「協同労働」に深い関心を寄せている。

概念は理解できるのだが、実際、どのように働いているのか。
「労使」の固定観念から離れられない私としては現場がイメージできない。
百聞は一見に如かず、ということで「とうふ工房」さんの視察が実現した。

とうふ工房さんは元々パートで働く主婦の皆さんによって立ち上げられた。
それぞれが家庭と仕事を両立しながら働ける環境の中で、生産量や経営規模を
決めている。
フルタイムで働くことが難しかったり、希望していない、けれども、
労働意欲はある、こういった主婦の方や高齢者の方の新しい働き方の
選択肢として協同労働が根付かせていくべきだと思う。

とうふ工房の皆さん、センター事業団の皆さん、ありがとうございました。

タクシー運転手さんとの出会い

2009年02月25日 22時59分54秒 | Weblog
先週末、めずらしく埼玉県内でタクシーを利用した。
県内の移動は事務所の車か電車のため、タクシーを利用することは
あまりない。
目的地を告げると、運転手さんが近道を積極的に提案してくださった。
その近道、というより抜け道はカーナビ頼りの運転では決してわからない
すごいものだった。
会話を交わしながら、ふと、運転手さんは東北、それも岩手の方ではないか
と思うようになった。岩手のそれも三陸海岸沿いではないかと思った。
個人的なことを聞くのは失礼かとためらいつつ、「どちらのご出身ですか」
とたずねると、やはり、岩手の三陸海岸沿いの山田町出身と答えて
下さった。そして、様々なご意見も伺った。
岩手弁は私が生まれた遠野のような内陸と三陸海岸とでは微妙にちがう。
どのようにと言われると私には上手な説明ができないのだが。
埼玉に来てから、多くの岩手出身の方に出会い、言い尽くせないほどの
お支えを頂いている。
多くの方とお話をさせて頂き、なつかしいイントネーションに遭遇すると、
思わず「私は岩手の生まれですが、どちらのご出身ですか」と
聞いてしまう。
東京でも埼玉でも、国会議員になってから会社員時代から比べると
タクシー利用は激減したが、貴重な出会いの機会でもあり貴重なご意見を
伺う機会でもあると思った。

騎西町(きさいまち)のいちじく

2009年02月22日 23時08分06秒 | Weblog
今日は浦和→朝霞市→騎西町→蓮田市→さいたま市緑区→草加市と
縦長長方形移動。

騎西町は街宣車や移動の車で通過したことはもちろんあるが、
足で歩くのおそらく初めて。今回は解放同盟の新年会にお招きいただいた。
埼玉県内の70市町村のうち、実際に自分の足で歩いたことが
ない市町村がまだ残されている。私自身の活動不足を反省しているが、
日常活動となるとどうしても民主党の議員がいる市町村に偏ってしまう。
騎西町に伺うことをとても楽しみにしていたが、今回は自分の足で
歩くと言えるほどの滞在時間ではなかった。

騎西町は梨、苺、そしていちじくの産地。町のみなさんのお話によると
特にいちじくに力を入れているそうだ。いちじくの生産は県内一。
私の中では、正直、いちじくというと南国のイメージがあり、
埼玉の県北と結びつきづらい。今日出会ったいちじく栽培をされている
お母さんのところに、近々伺ってみたいと思う。
百聞は一見に如かず。


ジョブシェアリング

2009年02月19日 22時42分33秒 | Weblog
今年1月から新たに「国民生活・経済に関する調査会」
にも所属することになった。
この調査会は毎週水曜日に開会されるのだが、政局や党派の垣根を越えて、
参議院として国民の幸福度を高めるために政治が何をなすべきかを
考え提言する、参議院らしい調査会と言えるのではないだろうか。

昨日の調査会の質疑の中で、参考人としてお越し頂いた
株式会社日本総合研究所調査部主任研究員池本美香氏が
「ジョブシェアリング」について言及された。
ジョブシェアリングはひとつの仕事を複数の人間で行うこと。
ワークシェアリングのひとつの方策と言えるのかと思う。

質疑を聞きながら、ふと、2年前の我が事務所のことを思いだした。
我が事務所では、結果としてジョブシェアリングを実践していたのだ。

07年2月13日に公認を頂いた時、私が総支部長を務める
埼玉県参議院選挙区第4総支部には、誰もスタッフがいなかった。
10日後、事務所には平日の間、常駐スタッフがいてくれるようになった。
その常駐スタッフは、私と同世代の女性2人。
結婚・出産を機に退職をし、子育てが一段落したら仕事を持ちたい
と思いつつも勤務時間や勤務地等、仕事と家庭の両立が適う仕事が
見つからずにいたようだ。
当初は、平日9:00~17:00、事務所に常駐してくれる方を
友人・知人のツテで探していたのだが、私と同世代の男性は大概、
フルタイムで仕事をしている。女性の場合はフルタイムで仕事をして
いるか、子育てで忙しい日々を送っている場合がほとんどで、
なかなか見つからない。

そんな中、ある日、会社の元同僚から朗報が届いた。
「私の友達で何とか2人見つかったよ。でも2人とも毎日は働けないけど
2人で交代すれば月~金、毎日大丈夫だよ。」
ということで、Kさんは月・水・金の9:00~17:00、
Hさんは火・木の9:00~16:00という勤務体制が始まった。
それぞれの家庭状況にあわせて勤務時間を決めてもらった。

最初は「1人の常駐スタッフ体制」でないと作業や情報に切れ目が生じて
しまうことを心配していたが、前日の積み残した作業や引き継ぎ事項は、
2人の間で前日夜に連絡を取りあってくれるので、全く心配はなかった。
まさに、2人で1人分の常駐スタッフの役割を果たしてくれた。
彼女たちも久々の職場復帰に最初は恐る恐る、という感じだったようだが、
徐々にカンと自信を取り戻し、結局、2人で2人以上の貢献をしてくれた。
選挙の最終日には、浦和駅西口で行った最後の駅頭を夜中まで付き合ってくれた。

これから、少子高齢化社会とどのように向き合っていくのか。
右肩あがりを前提とした価値観や制度の転換が求められる。
その転換の柱となるのは、働き方を変えていくことだろう。








それなら選挙で国民に信を問うべきでは?

2009年02月16日 23時09分08秒 | Weblog
ここのところ政権与党側から小泉政権時の改革について
疑問を呈する(と受け取れる)発言が続いている。

麻生総理の「郵政民営化、反対だった。担当大臣から外された。」という
国会での答弁。言うまでもなく時の総理大臣の国会での答弁は重い。
2月12日の衆議院本会議では、鳩山総務大臣が「三位一体改革見直すべき」
発言。

閣僚が過去の自民党政権の改革に疑問を呈するのなら、
過去の改革路線からの方針転換なり軌道修正なりを示したうえで
解散総選挙で国民の信を問うべきだ。

新春の集い@浦和

2009年02月13日 12時34分52秒 | Weblog
2月12日(木)18:30~、浦和のワシントンホテルにて
私の新春の集いを開催いたしました。
ご多忙の中、県内各地から300名ほどのお客様にお越し頂きました
ことをあらためて感謝申し上げます。

冒頭、ゲストとしてお招きした渡部恒三民主党最高顧問にご挨拶を頂き、
会場が大いに盛り上がりました。

参院選・埼玉選挙区からの出馬表明を行ったのが今からちょうど2年前
でした。と同時に、埼玉県に越してきてようやく2年が経ちました。
「知らない土地で、大変だねぇ。がんばりなよ。」と慰めてくださる
農家のおばあさん。
東北から上京し、商売を始めた当時の話を聞かせてくれて励ましてくださる
経営者の方。
これまでの2年間、皆様の温かい支えによって、新しい土地である埼玉で
何とか活動を続けることができました。
広い埼玉県。私の活動不足を反省しているのですが、まだ歩いたことのない
市町村があります。今年こそは、私を産んで下さった埼玉のすべての市町村を
歩きたいと思っています。

行き届かない点や不慣れな点、多々あるかと思います。
これからも皆様にご指導頂きながら私自身、成長していきたいと思っております。
多くの皆様にご来場いただきましたことを重ねて感謝申し上げます。





立ち止まった男性との会話で

2009年02月07日 23時48分43秒 | Weblog
本日13:00~15:00、大宮駅西口にて
定例の週末街宣を行った。

2月の気候としては暖かく風も穏やかなせいか、
大変多くの方から声をかけて頂き、わざわざビラを
取りに来て下さる方も多数いらっしゃった。

30代らしき男性が立ち止まってしばらく聞いて下さって
いるので、声をかけさせて頂いた。
その男性は、これまで政治にはほとんど関心がなかったのだが、
今の社会や政治の現状にはあまりにも疑問を抱くことが多すぎるため、
このまま国民が無関心のままでいいのか、と思うようになったと
語ってくれた。
立ち話の短い時間ではあったが、若者の政治への関心について、
民主党が訴えている政権交代で何が変わるのか、なぜ政権交代
が必要だと私自身が考えているのか等々、意見交換をさせて頂いた。

ここのところ、この男性と同じように「今まで政治に関心がなかったが
いやでも関心を持たざるを得なくなった」「今まで黙っていたけど
いい加減国民も怒るべきではないかと思うようになった」という声を
よく聞くようになった。

私自身、かつて会社員だった頃は仕事や自分の生活で忙しさに加えて、
政治には関心があっても、政治の世界は何か特別な世界のように感じられ
接点を見出すことができなかった。
朝の通勤駅で政治家が演説をしていても、なんだか目が合うと恥ずかしいので
遠くから見ているか、目があってしまったらとりあえず礼儀として会釈を
して足早に通り過ぎてしまっていた。
職場では特定の政党の話はある種のタブーでもあるので、世間話程度の
政治談議はしても突っ込んだ議論まではしないものだ。

立ち止まった男性との会話によって、
国民の皆さんと政治の世界をつなぐ媒体として、国会活動、
日常活動をもっと精度の高いものにしていかなければいけない、
ということを再認識した。








ラフレさいたま 視察

2009年02月05日 22時25分45秒 | Weblog
本日は、同じ総務委員会に所属する同期の武内のりお参議院議員
おおしま九州男参議院議員と私の3人で「ラフレさいたま」の視察を行った。

日本郵政が所有する「かんぽの宿」と「ラフレさいたま」、さらには
職員宿舎、あわせて79施設を一括でオリックス不動産に譲渡することに
ついて、鳩山総務大臣が待ったをかけたことで「ラフレさいたま」も
一躍脚光を浴びるようになった。
私も民主党の総務部門会で、この譲渡問題について日本郵政や総務省から
ヒアリングを受けたが、次々と疑念を持たざるを得ない事実が発覚した。
また、譲渡契約を決定するまでのプロセスの不透明さが疑念に拍車を
かけている。

なぜ、一括譲渡なのか。なぜ「ラフレさいたま」との抱き合わせなのか。
評価額の算出は適切なのか。譲渡先の選定手続きは適切だったのか。
2年後には転売可能となる契約でよいのか。宿泊事業部の職員の継続雇用を
確保するために一括譲渡を決定したとのことだが、それならなぜ
宿泊事業部を丸ごと譲渡しないのか。(ちなみに、ラフレさいたまの正規職員
の数は5人。)聞けば聞くほど湧き出る疑問。

ラフレさいたまは、私もたびたび訪れることがあるが、
さいたま新都心という国の出先機関が集中する、言ってみれば国の方針によって
作られた街の中にあって、地域の宴会、会食、リフレッシュ、宿泊といった需要の
受け皿となっている施設だ。
さいたま新都心計画を立てる中で、出先機関だけの街にはしたくないという
県と市(当時の浦和、与野、大宮市)の考えもあって建設が決定した経緯がある。

街の中でリフレッシュ施設として一翼を担っているものを、埼玉県にも
さいたま市にも何も相談がなく民間への譲渡を決めてしまったのだろうか。
郵政事業は地域密着の事業であり、民営化されたとしても地域社会への貢献を
経営理念に据えてしかるべきなのに。

オリックス不動産への譲渡は白紙撤回となったが、国民の財産が不透明
な形で譲渡されることがないよう、私自身も総務委員としてチェックして
いきたいと思う。



「天下り」議論

2009年02月02日 22時33分14秒 | Weblog
天下りやわたりについて、国会で議論されているが、
まちのあちこちでも議論が聞こえてくるようになった。

天下りをなくす。言うのは簡単だが、実際どのようにしてなくすのか。
省庁からのあっせんをなくせば天下りはなくなったことになる、
という解釈による議論が政府与党側からは聞こえてくるが、
これではまったく不十分だ。

蛇口をいっぱいに開けていれば水が流れ出てくる。流れ出た水を
入れるコップを水の量だけ用意する。蛇口を閉めずにコップも
なくさずにどうして天下りをなくすことができるのか。

早期勧奨退職という人事慣行(肩たたき)によって定年前に
省庁を出ざるを得ない国家公務員は年間約4,000人にのぼる。
この人たちを流出させる蛇口を閉め、定年まで役所で働き続ける
ことができるように、給与体系も含めて人事制度を整える。
同時に、受け皿となっていたコップも単なる天下り受け入れのため
の法人は廃止する、といった公益法人や独立行政法人の見直しを
徹底的に行う。両方に取り組んで、天下りのメインストリームを絶つ。
さらに、再就職を全面禁止することはできないわけだから、
再就職した国家公務員OBから省庁への業務に関する口利き依頼などは
厳格に処罰し、厳罰化による抑止機能を高める。

などなど、国会や界隈での議論を聞きながら私自身も
考えているところだが、いずれにしても抜け道を作ってはいけない。
抜け道を見つければそこを通りたくなるのが人間の心理というもの
であるし、賢い人々はその抜け道を少しずつ拡張し、いつの間にか
メインストリートにしてしまいかねないからだ。