こうだ邦子 活動日記 

参議院議員としての
日々の活動をご報告します。

法曹養成制度の改革

2012年03月30日 22時42分28秒 | Weblog
この通常国会に内閣から提出されている法案のひとつに
裁判所法の一部を改正する法律案がある。
現在、衆議院で与野党の修正協議を行っているところだ。
法改正の主旨は法曹養成制度改革に関すること。
平成13年に司法制度改革審議会から出された意見書では、
法曹人口の大幅な増加が急務であり、2万人の法曹人口(当時)
を5万人に増やすことと、平成22年頃には司法試験合格者を
約1,000人の所を3,000人に増やすことが記されて
いた。
司法制度改革推進法に基づいて、法曹養成制度改革がなされ、
10年が経過した今、これまでの制度改革の見直しや改善を
行う時期に来ている。
法曹人口を増やすことを政策目的とする中、その質を維持しつつ
量を確保するために、法科大学院が導入された。
法科大学院生の司法試験合格率の低さ(18ね年度修了者は約50%)や、
定員割れを起こす法科大学院の存在など、法科大学院制度やその運営に
ついて改善点が指摘されている。
また、これまでの司法修習生の修習費用の給付制は貸与制へと変更した
ことに対して、司法修習生の経済的窮状を訴える声や、経済的に豊かな
者しか法律家になれなくなるといった危惧の意見も出ており、三権の
一つである司法の担い手の養成に対する問題が提起されている。
適正な法曹人口について、司法の担い手の養成について等々、
法曹養成制度全体の改革をしっかりと議論すべき時ではないだろうか。
適正な法曹人口については、簡単に答えが出るものではない。
日本は、弁護士など法律家をどれだけ必要とする社会となっていくのか、
していくべきなのか、考える必要がある。

民主党埼玉県連定期大会

2012年03月25日 20時37分55秒 | Weblog
本日13時から民主党埼玉県連の定期大会が開催されました。
ご臨席頂いた来賓の皆様、代議員の皆様、オブザーバーの
皆様、ご協力ありがとうございました。

昨年度の党務報告、決算報告、本年度の活動方針と予算案
と共に、県連の役員人事が承認され、昨年度は私が務めていた
政調会長は、吉田芳朝県議会議員に交代することになりました。

昨年度の政調会の主な活動は、予算や法案などの国政での
情報を地方議員とタイムリーに共有するために、11の
部門会を設置したことでした。
政調会長として門会の設置や運営のお世話係をさせて頂き
ました。当初は本当に効果的に機能するものかどうか
半信半疑でしたが、始めてみると地方議員の皆さんからは
大変好評で、他の県連や党本部のスタッフからも
「あれは大変評判が良いですよ。」とお褒めの言葉を
頂くようになり、苦労が報われた気がします。
改善すべき点も多々あるので、吉田政調会長に引き継いで
より良いものとしていくために協力したいと思っています。


水政策PT、北海道、佐久市からヒアリング

2012年03月16日 22時16分13秒 | Weblog
本日15時から民主党の水政策プロジェクトチーム(PT)の
定例会が開催された。本PTは隔週木曜日の15時から16時を
定例として定期的に開催されている。
今日の議題のメインは、地方自治体における水源地保全条例の
動きについてのヒアリング。
2月議会に条例案をかけている北海道と条例策定の準備を
行っている長野県佐久市にお越しいただいて状況のご報告を
頂いた。
北海道の条例案には水源地域と指定された地域の土地を売ろうと
する土地所有者に対して事前の届出を課すという事前届出制
が含まれている。長野県の佐久市が準備している条例は、
水源地においての地下水の取水規制といったもの。
地域の水資源を保全するという観点から行政が手立てを
打つとすると水源地とされる土地取引に規制をかける方法といった
取得規制と、取水に対する規制を設けるという利用規制ないしは
事後規制といった2つの方向性があろうと思うが、今日のヒアリングは
その2方向からのアプローチについてお聞きできた。
こうした地方自治体の動きを受けて、国がなすべきことは何か。
水を社会共有資産と捉えた時、財産権との競合がをどのように
整理するのか。議論を深めなければいけないことであるし、
最終的には政治判断であることも確かである。

北海道庁、佐久市の皆様には議会中にもかかわらず
ご対応いただきましたことに御礼申し上げます。


行政改革実行法

2012年03月14日 10時10分49秒 | Weblog
昨日17時からの政調役員会にて、行政改革調査会として
「行政改革の総合的かつ集中的な実行に関する法律案」
(行革実行法)を議員立法として提案し、本法案は
了承された。

3年間の集中改革期間において、総理を本部長とし全閣僚が
構成員となる行政改革実行本部を司令塔とし、行政が自律的、持続的に
改善されていく行政構造改革を強力に推進していく。
また、有識者による行政構造改革会議を設置し、行政構造改革の
具体的措置について総理に提言が行われることになる。

法案に盛り込まれた具体的な改革項目は、
・国家公務員総人件費
・国家公務員OBの独立行政法人への天下り
・予算・決算情報の透明化
・行政事業レビューの強化・法定化
・人事評価制度におけるムダ削減の目標設定
・競り下げの活用、総合評価方式の見直し等々公共調達の改善
・政府内の共通事務(旅費など)の共通化、効率化
・国有資産の棚卸
・公益法人への予算権限付与の厳格化(不適切な内部留保、天下り等
 のある公益法人への予算、権限交付を行わない等)
・検査、検定事務の適正化
・規制改革(一定の期間が過ぎた規制の見直し義務化等)
・行政刷新・監視機能の集約・強化
・情報システム効率化(情報化の推進、政府CIO制度、
 投資効果の定量検証等)

あらゆる角度、分野から行政においてムダな事業や非効率な事業が
行われる根っこの部分を見直し、行政の構造改革を行っていく。
その結果、国の行政機関がスリム化され効率化される一方、
新たな公共サービス(広義の行政サービス)の担い手を拡充し、
支援育成する「新しい公共」の構築が、今回の法案の基本方針
の中に盛り込まれた意義は大きいと思っている。

消費増税の前にやるべきこととして行政改革が語られているが
本来は、行政改革は国民の負担増といったトピックスがなくとも
恒常的に行っていかなければならないものである。
ともあれ、国会において本法案の審議が実り多きものとなる
ことを願っている。







東日本大震災一周年追悼式

2012年03月11日 18時21分55秒 | Weblog
本日、天皇皇后両陛下御臨席のもと、国立劇場にて
東日本大震災一周年追悼式が行われ、私も出席致しました。
大震災の発生から1年の歳月が経ちました。
お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、
被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。
哀悼の誠を捧げる黙祷の後、天皇陛下から哀悼のお言葉を賜り
ました。病後のお体の状態をおしてご臨席された天皇陛下の
お心に胸が熱くなりました。
3人のご遺族代表からの言葉には、会場からは涙をすする音が
聞こえてきました。ご遺族の言葉を聞くのは辛いものがあります。
この度の危機を乗り越え、復興を果たすために私たち全ての
日本人が力を結集し、私自身も私の持ち場で力を尽くすこと
をあらためて決意いたしました。



東日本大震災の記録展、所沢にて

2012年03月10日 19時43分13秒 | Weblog
今日は午前中は鴻巣市の笠原公民館まつりを訪ねて、
その後、防衛医科大学校の卒業式に出席するため
所沢に移動。所沢に行ったらどうしても立ち寄りたい
と思っていた「東日本大震災の記録展」を訪れた。
(所沢市くすのき台第二ギャラリー)
鈴木誠さんという岩手県水沢市生まれで所沢出身の
洋画家によって描かれた被災地の記録画展である。
鈴木さんが被災地でカンバスを立てて描いた
30点もの洋画からは、その惨状がリアルに伝わって
くる。日付けを見ると短期間のうちに何点も描いて
いるのでご本人に聞いてみると、1点の絵を数時間で
仕上げてしまうのだそうだ。

絵の中には、人が描かれていない。
人を描くのはもう少し状況が変わってから、とのこと。
人々が生活を取り戻し、復興が実感できるようになった
時に、鈴木さんの絵の中にその姿が描かれるのであろう。
建物やインフラの整備、まちづくりといったハード事業を
行うことのみが復興ではなく、被災地の人々が生計を立て、
生活を営む姿が見てとれてこそ復興といえる。
鈴木さんがこうした活動を継続できるよう願っている。