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各専門分野の統計技術、方法、テクニックなどを気ままに分かり易く例題をもとに解説します。

医学と統計(2)

2007-03-23 10:38:37 | 日記・エッセイ・コラム

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情報統計研究所(ISL)のご紹介

40年前、貧乏な私は毎日のようにその書店に出かけてある医学書を立ち読みしていました。その日も、その医学書を立ち読みしていたら、その有名書店の社長さん(女性)が「おかけになってユックリお読みなさいナ・・」と言ってイスを差し出すのです。そして、私の恥ずかしい思いを察した社長さんは「お持ち帰りになって・・・、出生払いでよろしくてよ・・」と言ったのです。この時のこの言葉をずーっと忘れられずにいました。そして、アジアからの留学生に「出生払いで・・・」と言う言葉が40年の時を経て飛び出しました。私は不意に飛び出したこの言葉に「失礼なことを言ってしまったのでは・・?」と、一瞬息を呑む思いでしたが、その留学生は素直に私の気持ちを受けてくれたのでホットしました。

その留学生は背負っていたリュックサックを下ろすと、その中から、分厚いSPSSのマニュアルを取り出し、これを覚えるだけでも大変だと言います。書店にはSPSS関連の著書が沢山並んでおりユーザが多い人気の商用統計ソフトです。私は使用していないのでSPSSのことは良く分かりませんが、この様な商用統計ソフトを使いこなせるようになるには、統計学の知識とソフト独特の手法を覚える必要があります。目の前に出てきた学位研究のための統計的問題を急いで解決するための魔法の道具ではありません。しかし、商用ソフト関連書には「だれでもできる・・・」とか「サルでも分かる・・」とか、そんなタイトルが付けられており、このソフトを使えばタチドコロに統計の問題が解決するような錯覚を抱かせます。

情報統計研究所にはSPSSを使って分析したが期待する結果が出ないとの相談が良くあります。また、論文に「SPSSを使用した・・・」と書けば学術誌に採用されるなどSPSS神話が有ります。この留学生も同じ考えだったのかも知れません。 その後、無事に大学院を卒業して祖国に帰られたそうです。祖国での活躍を祈らずにはいられないデキゴトロジーでした。


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