千一夜物語を読む
子供用の本で読んでみた。アリババもシンドバットも通商に係る物語だから、この物語発祥の地が農業や牧畜ではなく通商で栄えたところなんだろう。貿易で栄えるとこのように大儲け出来ていいなくらいの気持ちで読みながら気づいた。
空飛ぶ魔法のじゅうたんは、つい先ごろ人類が手に入れた。少々固いものでできていて飛ぶのに手間と費用が掛かるとはいえもう実現している。アラジンの魔法のランプは、今実現しつつあるものじゃないか。こちょこちょと擦ると出現して望みをかなえてくれるという。この「擦る」ところまで一致している。しかも、AIとかが搭載されていてご主人様がまだ気づいていないことまで先回りして問題解決してくれるという。それじゃさらに次にはどんな便利なものが出現するかを予言してないかと気にかかるが、それには多分岩波の本を読まねばいけないだろうし読んでも載ってるという保証がない。
この物語は大勢で作ったのを寄せ集めたものだろう。ペルシャだけではなくインド発祥もあるという。してみるとこの地の人々は千何百年先の予想のできる才をお持ちであった。うらやましい限りである。またはその才ある人に自由に筆を振うことを許すほど平和で繁栄した地であったと考えられる。
そういえば、曾呂利新左衛門が「一文倍増しで30日の支払い」の逸話で太閤さんをへこましたという物語の原型も、ペルシャにあるという。ペルシャインド発祥のゲームが、東に伝わって将棋西に伝わってテェスになったという。
イソップの「ウサギと亀」の物語も、老子の「跨ぐ者は行かず」の箴言も発祥はペルシャインドかもしれない。