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さらに前回から続き、今回でひとまず完結です。


おもしろくない、好きでもないモノを誰も見るわけがありません。それ以前に、CMなんていつ何がやるか全く分からない、完全に一方通行。
大学生の時にキムタク主演のサントリーのCM(「ウイスキーが格好悪くて~」のヤツ)を「自分主演でやりたい」と友人に頼まれ、じゃあそのCMを完コピしようとひとまず録画しようとしても、なかなかそのCMがやらない。サントリー枠の番組を片っ端から録画しましたが、ちょっと時期が遅かったというのもあって結局そのCMを録画するのに1週間かかりました。その後、ちゃんとその友人バージョンで作りましたよ。
そんなもんです。こっちの都合はお構いなしです。こっちの都合も相当わがままですが。いつ始まっていつ終わるのかも分からず、好きなドラマの最終回を見て余韻に浸っているところにババアが出てきて便所洗剤のCMをぶちかます。全く以て腹が立つ。CM全て駄目なわけではもちろん無く、少しはこっちの都合も考えてくれと。

「金八」を毎週見ているのですが、昨年までは宮沢りえの「フィーノ」(シャンプー)のCMがよく流れていました。このCMが好きで、他のCMは飛ばしてもこれだけは見る。「フィーノで髪を、洗いましょ~」なんて言われると「オシ!洗ったる!持ってこい!」という気分になりますが、買ってません。タレントCMでガンガン変動するミーハーな自分内好感度化粧品部門ですが、unoの小山田時代から資生堂がダントツです。

CSでは通販番組が好調の様で、もちろん実演だとか24時間生放送だとか、在庫状況がリアルタイムで分かるとか価格以外でも色々試行錯誤でやっています。CMがそういうインフォマーシャルに変質していかなければいけないと簡単に言ってしまいがちですが、CMというメディアでいる以上、「広告」という目的を無くしてしまっては元も子もないので難しいところです。そういうCMに命かけてやってくれている人もいるのだし。
今までの形態のTVコマーシャルでは駄目だというのには納得できます。元来、CMの役割には公共性というのも一つとして含まれていたというのはさすがに飛躍していると思うのですが。既に公共CMなんてのがカテゴリとしてあるくらいですしね。今後、デジタル放送とネットによってどんどん変わっていくのは明らかです。


基本的に私は広告が好きで、もちろんCMも好きなのですが、大多数のモノが余りにも無礼な場合が多く、それが「好き」を凌駕してしまう場合が多いのです。
見られることを意識したものと、見てもらうことに目的をおいたものの結果が違うことはやはりしょうがないことなのでしょうか。まだまだ経験が浅いのです。
ターゲットに対して「好きにさせる」を前提に制作されるはずのCMに、そもそも好きも嫌いもないと思うのですが。
そこに見え隠れする制作者のエゴが好きなのかもしれません。

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前回の続き

今回の講義の大きな柱として日本の広告とカンヌ受賞作品の違いということで「日本の常識がカンヌでは通用しない」ということを実際の作品を見ながら解説。
かといって「カンヌで受賞するためには」ではなく「世界で通用するためには」という趣旨でした。ほとんど同義なんですが、やっぱりカンヌを意識しまくってるのは駄目とのこと。
大前提にCMであるということがあるので、そこから逸脱していない上で表現しまくるCMを見ると、何も残らないCMの駄目なところが分かる気がします。
マーケティングを駆使しターゲットに対する訴求力をあらゆるベクトルで駆使しまくっているはずのCMであるのだから、もちろん同じ日本人が作ったCMの方が響くはずなのですが、どうも必ずしもそうではないらしいです。制作費等のネガティブな要素で言い逃れできませんね。

CM制作をしている方にブン殴られそうですが、ほとんどの人の普段の生活でCMなんてはっきり言って邪魔なモノです。理由は簡単で、見ていてつまらない。もちろん、おもしろいものも中にはあるのですが、ほとんどが有名タレントが出て製品名を連呼してドーンとロゴが出る。作っている方には申し訳ないのですが。あれがいつまでもいつ続く、あの方法がCMとして間違いないからでしょうか、それともクライアントの要望なのか。

HD型のレコーダーでは自動的にCMをスキップする機能が付いていて、これ自体はVHSの時代からあるもので特に目新しいモノでは無いのだけれど、スキップ機能の強化と「後から編集できる」という機能のおかげで放送業界では大問題になっている様です。
ちょっと古いんですが、>「テレビコマーシャル時代の終焉」というコラムでも興味深く取り上げていました。「見てくれなくて困っている」ということではなく、この問題を著作権侵害だという議論のすり替えにしてしまっているそうです。気に入りませんね。
見てくれないなら見てくれるモノを作れと。それはCMや放送だけでなく本や新聞やあらゆるメディアに言えることなのに、それをそんな高飛車な態度で言われたら腹も立ちます。
こないだテレビを見ていたら「CMに対するアンケート」みたいなものをやっていて、その中で「CMを楽しみに見る」という人が50%以上いました。そんなアホな!
そりゃあんたの番組のクライアントのご機嫌取りでしょうと。実際に上記のような問題が発生している中でそんなことをさらりとやってくれるバカテレビ、ナメきってますね。もしくは「CMはおもしろい」という意識の植え付けのためでしょうか。
確かに面白いCM、良いCMはありますが、ごく一部だと思います。いつ流れるとも知れない一部を見るためにダラダラとCMを見るなんて超暇人か引き篭もりかその筋の方しかいません。渋谷で声をかけまくるキャッチのお兄さん並の努力が必要ですよ。


長くなってしまったので、さらに次回に続きます。

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