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映画【100%の女の子/パン屋襲撃】

2006-12-02 12:57:05 | 映画
100%の女の子/パン屋襲撃
1982
山川直人


村上春樹原作の短編を映像化した作品です。
ブックオフで1000円だったから買ってみた次第です。

これは読者である監督さんの一つの解釈だと信じたいです。なんか違う。
完全に自主制作な8mm。
観ていてちょっと照れてしまう。自分の学生時代の作品を思い出します。
あまりに原作に忠実すぎる台詞回し。もうちょっと意訳しても良かったのでは。

先日観た、同じく村上春樹原作の「トニー滝谷」とは全く違うベクトル。まぁ、金のかけ方が違うというのもあるのですが、出発点がどうも違う。
どちらかというと私の春樹ビジョンは「トニー滝谷」側です。せっかく映像化するのであれば、時代性を無視してもっとエッセンスだけを抽出したものにして欲しかった。

私は1982年にこの作品を読んでいないし、その時代にいた私はまるでガキで空気なんて物は理解していない。
その時代の空気を理解している人がこの作品を映像化するとこうなるのかもしれないです。
こういう作品に対してまず疑ってかかってしまうという、商業に飲み込まれまくってるなという感じもある。それはそれでやむを得ない。その筋で飯食ってるので。


この「100%の女の子」の原作は「4月のある晴れた日に100パーセントの女の子に出会うことについて」。短編集「カンガルー日和」に収録されています。大好きな短編です。

こう言っちゃ悪いけれども、その100%の女の子が室井滋というのはちょっと・・・。


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