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映画【サンキュー・スモーキング】

2007-09-26 01:43:29 | 映画
サンキュー・スモーキング (特別編)
2005
ジェイソン・ライトマン


「タバコ研究機関のスポークスマンの日々を描いた社会派作品」とか言うふれこみになっていますが、本当は違うお話です。
ディベート合戦の面白さ、そこで巻き起こる詭弁やウンチクやヘリクツなんかを爽快に描いた作品と言った方が正しい様です。
その設定がただタバコを巡る騒動というだけです。
面白いです。

ちなみに、本作には1カットもタバコの煙が登場しません。誰にもタバコを吸わせないでタバコをテーマにした映画を撮ってしまうとは。ジェイソン・ライトマン監督。面白い演出をする方です。
喋りまくる主人公のスピード感に合わせた映像もテンポ良く、ぱんぱんと進み飽きません。


本作の中盤で主人公が語る言葉「相手の間違いを証明すればよい」という言葉。
これはただの詭弁じゃなく、本当に相手のことを考えての口論をしているときは相当効きます。
しかし、その前段に来る言葉を手法として知っている相手には効きません。ご注意を。
この方法、マニュアル化されてるんですよね。
で、浅はかな上っ面なヤツらがこのやり方をただの手法としてなぞってしまう。
こういうマニュアル化されている方法ってやっかいなんですよね。
言っている本人は結構本心だったりするんですが、方法としてビジネス書なんかに書かれると、それを喋る人間が口八丁の嘘つきみたいに思われてしまう。

たまに、使い方を思い切り間違えて笑わせてくれる方がいるんですが、そういう愛すべき方に本作はオススメです。


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