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愛についてのキンゼイ・レポート

2004
Bill Condon(ビル・コンドン)

映画大会の続きです。半分寝てしまったので観直しました。

割と話題になったセックスレポートを書いたキンゼイ博士のドキュメントのような映画です。
この映画の原題は「Kinsey」。で、邦題が「愛についてのキンゼイ・レポート」。
この辺の変なぼかし方が和風です。何でも綺麗にまとめてしまおうというバカな配給。
多分、この映画では「愛」と「性」は全く別物。それを混同するから学者が成り立たない、というお話だったと思うのですが。

確かに、ラストシーンはちょっと綺麗にまとめてみましょうという感があるのですが、それでもバッシングされたことに別に悪びれるでもないキンゼイ博士とそれについて行く妻のシーンでおしまい。ハリウッドっぽい。
この映画から変に感化されてしまう人はあまりいないと思いますが、やっぱりセックス関連は秘め事であるのが好ましいかと。
科学者というのは独善的になりがちです。気持ち、分からんでもないですが。

私も多分に漏れず飲み屋では散々エロ話で盛り上がることが多々あります。しかし、いい歳になり、如何に気の置けない仲であろうとも不可侵条約が暗に取り交わされているかのような暗黙のルールの様なモノが出来上がっています。空気、と言っても良いかも知れません。
エロ話、20代前半まで外環を誇張して話すことが多々ありますが、歳を経ることにディテール重視になってきています。「今日のイケニエは?」で根掘り葉掘り聞いたり喋ったりもしません。
ディテールとは言っても個人名や行動を事細かに話すのではなく、ソムリエのような比喩でお互いに分かるであろう暗号の様なモノで伝える。ある意味、ここでのボキャブラリーが面白さを決めると言っても過言ではありません。
私生活をさらけ出す事なく、まろやかな、広がっては消えていくエロ話で繋がれていく愛すべきサークル。
オトナのたしなみではないでしょうか。

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