神が宿るところ

古社寺、磐座、不思議・パワースポット、古代史など極私的な興味の対象を見に行く

龍神社(千葉県船橋市)

2012-12-22 23:23:50 | 神社
龍神社(りゅうじんじゃ)。
場所:千葉県船橋市海神6-21-18。京成本線「海神」駅の南西、約600m。「海神」駅から南に下り、国道14号線(角にコンビニ「セブンイレブン船橋京成海神」店がある。)を横切り、狭い道に入る。突き当りを右折(西へ)、正面。この道路はとても狭いので注意。駐車スペースあり。
当神社の創建は不明だが、前項の「入日神社」と同様、元々は海辺に面し、日本武尊が下総国に最初に上陸した場所とされ、「入日神社」か当神社、あるいは両社が鎮座地の「海神」という地名の由来になったといわれる。即ち、日本武尊が征夷のため下総国に上陸したが、鎮圧に手こずり、天照大神に祈ると、海から光る船が近づいてきた。よく見ると、柱に鏡が掛けられており、これを霊代として祀ったところ、間もなく平定することができたということである。
さて、当神社の祭神は大綿津見命(千葉県神社庁HPでは「大海津見命」)だが、明治以前までは神仏混淆しており、仏名を娑羯羅龍王(しゃからりゅうおう)というところから、「龍神社」と称するという。因みに、かつての別当寺は真言宗豊山派「龍王山 海蔵寺 大覚院」であったとされており、海神三叉路北側に現存する。
なお、当神社は「阿須波の宮」とも言われていたらしい。阿須波神は、大年神の御子神とされ、基礎・土台を守る神といわれる。万葉集の防人の歌に「庭中の 阿須波の神に 小柴さし 吾は斎はむ 帰り来るまで」(庭の中の阿須波の神に小枝を挿して祈り、私は身を清めて待ちましょう。貴方が帰って来るまで。)という歌があり、阿須波神は本来は屋敷神だが、既に旅の安全を祈る神と認識されていたことがわかる。当神社も、海上交通の守り神として信仰されたようだ。
ところで、当神社には、弘法大師(空海)に纏わる石芋伝説がある。弘法大師が全国巡錫の折、当神社を訪れた。空腹を感じた大師が、境内で芋を焼いていた農夫に分けてほしいと頼んだが、農夫は芋を惜しんで「これは石芋で、食べられない。」と断った。大師が去った後、芋は石になり、食べられなくなってしまったという。不思議なのは、この食べられない石の芋から芽が出たということである。また、大師が去る際、葦の茂みを持っていた杖で払うと、以来、そこに生える葦は全て片葉になったとという。


「神社探訪」さんのHPから(龍神社)

あかもんWeb(大覚院のHP)


写真1:「龍神社」前。社号標は「海神六丁目自治会館」前にある。鳥居は東向き。


写真2:社殿は東向き(海のほうを向いている)。


写真3:大きな社号標


写真4:神池? 作り物の龍がユニーク。


写真5:「大覚院」入口(場所:千葉県船橋市海神6-1-9)


写真6:同上、通称「あかもん寺」の由来となっている朱塗りの山門。


写真7:同上、本堂(本尊:大日如来)。
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