goo blog サービス終了のお知らせ 

シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

巨匠の共演者

2012年10月02日 | カリスマは死せず
左はフェラス。 右下はムター。 二人とも御大のお気に入りヴァイオリニスト。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
カラヤン、バーンスタイン存命中は、世界のクラシックファンは二人の活躍により、数々の名演奏の恩恵を受けました。 直接演奏会に出向かない日本人の多くもレコード録音の形でその一端に触れることができました。

特にカラヤンは録音魔といわれるくらい、せっせと録音し、膨大な録音が残りました。 手兵ベルリン・フィルの楽団員は一時、所属するベルリン市からもらう年収と同じくらいの録音手当があったともいわれます。

でも80年以降は、さすがのカラヤンもレパートリーを録音しつくし、再録音・再々録音が多くなり、数も減ってきました。 当然楽団員の受け取る録音手当は減り、気分の良い楽団員ばかりではなくなりました。 そこに起こったのが、カラヤンが推すクラリネット奏者の採用を楽団が拒否した S. マイヤー事件です __ 嫌気がさした奏者は試用期間で退団してしまいました。
………………………………………………………
また独奏者との共演では、世界中の著名な独奏者は暗黙のうちに、カラヤン派、バーンスタイン派に別れていて、双方の指揮者と競演する独奏者は多くありませんでした。 双方と共演した独奏者たち … ツィメルマン Zimerman (P)、クレメル Kremer (Vn)、ルートヴィヒ Ludwig (Mezzo) … らは、私にはバーンスタインとの共演の方がうまくいったように思えます。 双方ともうまくいったのは、ドミンゴ Domingo (Ten)、ホフマン Hofmann (Ten)、ディースカウ Dieskau (Bar) らの歌手でしょう。 

仏のフェラス Christian Ferras (Vn) は、カラヤン以外からはお座敷がかからず、不遇のヴァイオリニストといわれました。 共演した協奏曲の録音もあまり評価されませんでしたが、シベリウス Sibelius の曲は唯一好評 __ 北欧の寒々とした情景が浮かぶような名演奏です。 後にカラヤンは十代前半のムター Anne-Sophie Mutter を贔屓にして、殆どの名 Vn 協奏曲を録音しました … それらはみな高い評価を受けていますね。 

共演は個性と個性のぶつけ合いだから、ハッピーエンドもあれば、そうでないケースもあります。 でもこの二人くらいの巨匠 Maestro になれば、二人が独奏者に合わせることは考えられず、独奏者が巨匠に合わせたんだろうってことは容易に想像できますねー!     

今日はここまでです。

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。