上左から クリュイタンス指揮 (1957~60)、フリッチャイ指揮の3番・9番のジャケ (発売は1・3・5・7・8・9番 1953~61)、下左から ベーム指揮 (3番 1961・5番 53・7番 58) の全てベルリン・フィル演奏盤の画像。 左2つ以外のジャケ・デザイン感覚が古いですね。 茶色数字はモノーラル録音。
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ベルリン・フィル (BPO) によるベートーヴェン交響曲を買い集めていたら、溜まりに溜まり 3人の指揮者による全集が4つ (うち3つはカラヤンの60・70・80年代もの)、選集が1つ (フリッチャイ)、単発が3つ (ベーム/ジュリーニ/アバド) となりました。
なぜか BPO によるベートーヴェン交響曲ものが目の前にあると、手が出てしまうんです。 どんな演奏だろうかと期待させる „磁力“ のようなものがあります。
クリュイタンスによる全曲は EMI 録音で、LP 盤でも CD 盤でも保有しています (冒頭は Erato)。 フリッチャイのは LP で1枚ものの9番 (DG の廉価レーベル Heliodor)、CD で3番・5番・7番・9番 (DG) を入手、ベームのは3番のみの CD (DG)、他にジュリーニの9番 (DG 1990)、アバドの9番 (Sony 1996) CD があります (画像は下記)。
これらを並べると1950年代には EMI と DG で3組の BPO ベー全集録音が進行していたと想像します。 クリュイタンスは完成しましたが、フリッチャイは病気によって3曲が積み残されて未完成に、ベームものは本人が存命していたものの未完成となりました。
フリッチャイの5番は、指揮活動停止の半年前 61年の録音だけあって音質もよく 演奏ぶりも堂々として立派なものだと思いました。 全集に至らなかったのは残念ですね。
ベーム BPO の全集が途切れた理由は分かりません。 当時 在籍していた日本人ヴィオラ奏者がもっと BPO と録音してほしいとベームに伝えたら、「カラヤンがあんなに多く録音していると …」と応えたという記事があり、常任のカラヤンが録音スケジュールを占有してしまうので、割り込めないという意味だったのかも知れません。 あるいは 企画担当のプロデューサーが諦めてしまった?
なお ベームは70年代に VPO と全集録音 (DG) を完成しました。 評判は …
上段はアバド指揮の9番 (Sony)・全集 (DG 1999~2000)・ジュリーニ指揮の9番 (DG)。
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アバド BPO 全集は、室内オケっぽくて お薦めしません。 その前に録音したオケの規模が大きい VPO による全集がお薦めです。 また 58~60年にはマゼール指揮で5番・6番を録音、さらに40年経って 非売品ですが 2000年の大賀典雄指揮による9番ライヴ録音まで存在します (上記画像)。
(プロのバリトン歌手ですがプロの指揮者ではなかった) 大賀指揮 BPO 演奏が実現したのは、ベルリンのソニー・ヨーロッパ・センターが完成した記念演奏会だったと記憶しています。 ソニー会長でもあった大賀氏がライヴ録音をソニー・レーベルで発売したいと BPO に申し入れたら、「プライヴェート盤なら …」といわれたそうですから、BPO の „本気度“ が何となく想像できます。 大賀氏はこれを聞いてどう思ったでしょうか?
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ともあれ、ベートーヴェン交響曲演奏には定評のある楽団ですから、世界中の指揮者が指揮して録音したがるのも理解できます。 ウィーン・フィルも BPO に並ぶ世界の頂点に立つ楽団の1つですが、どうなんでしょうか?
私はただのクラシック音楽マニアの „どシロウト“ なので想像しかできませんが、BPO でも VPO でもどちらかを振ってベートーヴェンを録音させてやるぞといわれたら、選ぶのは …
こういう „たわいもない“ 冗談がサラッと書けるのも、ブログならではですね。
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ワーナー・クラシックスのオールド録音の掘り出し物 (2021年4月13日 https://compass-of-music.com/reviews/bethoven-symphonies-cluytens-bpo-1957to1960/) __ このクリュイタンス&ベルリンフィルのベートーヴェン交響曲全集は Erato レーベルでの録音の CD 5枚組で、現在はワーナー・クラシックスから販売されています。 2017年にリマスターされた音源が2020年4月に再発売され、これがタワレコのセールで何と税込 1,033円。 安すぎて良いのかってぐらいの値段で、これならハズレても良いやと思って買ってみて早速聴いてみたら … フツーにすごい演奏でした!
9つの交響曲も、序曲も決して奇をてらうことはしていないので、安心して聴ける全集です。 ベルリンフィルのサウンドがとても良いんです。 古い録音なので音質はどうかなと心配したんですが、リマスターでだいぶノイズは減ったようで、聴いていても気にならないです。 強いていえば、金管の音が尖りすぎてしまっている感じがするぐらいでしょうか (COMPASS OF MISIC から抜粋)。
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今日はここまでです。