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シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

ハンガリー指揮者の第5は

2025年07月02日 | 楽聖様は偉大です
左から 第5ほか序曲、第5+第6 (‘62年録音 30分+46分)、ドラティ。 演奏はロンドン響。
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ドラティ指揮 LSO の超有名曲 第5・第6を CD で聴いてみました。 LP で第5・第6を別売したものを1枚の CD で再発したものです。 冒頭左のジャケ (LP?) からも判るように 第5は 35mm フィルム用のサウンドトラックに録音、第6は通常の磁気テープに録音したものです (同月に録音したのに、なぜかは不明です)。

米マーキュリー社は、このフィルム録音に特色がありました。 “数字だけを大書したジャケ” を見ると、「これが当社のイチオシ第5だ 耳の穴をようくカッポじって 聴かんかいっ!」とマーキュリー社の “気合い” (?) の入りが伝わって来るようですね。
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キビキビした速い演奏で良かったですが、1960年頃らしい、それなりの音質です。 しかし 歪みはないです。 なお CD に音源を移す時にフィルム・マスターに難があり、同時録音の磁気テープを使ったと説明があります (フィルムがヘタっていた!?)。

この頃 ドラティはロンドン響・ミネアポリス響を振って、散発的にベートーヴェンを録音してマーキュリーから出していましたが、全集録音はロイヤル・フィルと別会社から発売しました (が あまり注目されてない印象です)。
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ハンガリー系の指揮者で、手持ちのベートーヴェンものを見ると __ フリッチャイ (第5は ‘61年録音)、セル (同 ‘63年)、ドホナーニ (同 ‘87年) などがあります。 保有してない指揮者は、ショルティ、ライナー、オーマンディ、イヴァン・フィッシャー、などなど結構と有名どころがいますね。

戦前の一時期 オーストリア国名が “オーストリア・ハンガリー” となるほど、ハンガリーはオーストリアと並ぶ規模の国でしたから、オーストリア並みに指揮者を輩出したのかも知れません。 本国以外で活躍する指揮者が多い傾向がありますね。
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ドラティはオーケストラ・ビルダーとして優秀だと読んだ記憶がありますが、一般的には話題性が大きいとは思えず、大衆に人気がある指揮者ではなかったですね (カラヤンと同年代で生年・没年もほぼ同時でした)。

マーキュリーに残したブラームス交響曲全曲・ストラヴィンスキー・ハンガリー系作曲家などの CD を何枚か保有していますが、そつの無い堅実な指揮かと思います。 第5番に関しては カラヤン BPO (‘62年録音) と聴き比べると、その魅力差が歴然です。

600点の録音を残しましたが、オペラものは少ないようで バルトークの『青髭』しか知りません。 前人未到はフィルハーモニア・フンガリカとのハイドンの交響曲全曲録音 (DECCA) ですが、よくも104曲もレコード会社が許可した? (企画した?) と思います。
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ハイドンの交響曲は人気曲とはとても思えません。 私もフィルアップ盤でなら入手しましたが、ハイドンの交響曲目当てで購入したものはありません。

元々 ハイドンはハンガリー貴族 エステルハージ家の雇われ音楽家でしたから、ハイドン自身の発露で曲を書いたのではなく、エステルハージ家の求めで作曲したものが多く、いわば 職人仕事で書いた曲が多いと推理しています。

そのような曲は面白いはずもなく、「この曲で世の中の評価を得たい」という気概が感じられず、ベートーヴェンのようなフリーランス (一匹狼) 作曲家の個性的な曲に比べ あまりにも魅力が薄いといわざるを得ません。 でも 作曲家の地位が公に認められてなかった時代ですから、致し方ない面もあると思います。

ネット検索では 何種類かのハイドン全集 CD ボックスセットが発売されていますから、私が想像するより需要があるようです。 でも 有名どころの指揮者ではなく、そうでない指揮者のが多いように感じます。

詰まるところ カラヤンのような華やかなイメージを発揮できなかった、ショルティや他のハンガリー系の指揮者の陰で、単発モノの録音を多くこなした有能な指揮者だったのでしょう __ 以上は私の独断と偏見です。





ドラティ指揮ロイヤル・フィルのベートーヴェン響曲全集、フィルハーモニア・フンガリカのハイドン交響曲全集 CD・LP (1969~1972年の録音) から
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没後35周年。 20世紀半ばの名指揮者によるベートーヴェン・ツィクルス。 CD5枚組BOX セット __ ドラティはハンガリー、ブダペスト生まれ、20世紀半ばの最も才能ある指揮者の一人で、2023年没後35周年を迎えます。 ドラティにとってベートーヴェンは中心的なレパートリーでした。 この交響曲全集は1975年と76年に録音され、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者としての在任期間が始まった頃のものです。 舞踏的な明快さで重厚さと奥深さを結びつけた生き生きとしたこれらの録音が新たなセットで発売されます。 LPからのオリジナル・ジャケット仕様。 (ユニバーサルミュージック/IMS https://tower.jp/article/feature_item/2023/02/03/1108?srsltid=AfmBOoqocHh3J31TqgpUZrQed1zpT1zLr5PsEb3wHxo4hlRmuC5qS6-l)

アンタル・ドラティ (指揮) ロイヤル・フィル、ブライトン・フェスティヴァル合唱団、キャロル・ファーリー (S)、アルフレーダ・ホジソン (A)、ステュアート・バロウズ (T)、ノーマン・ベイリー (B)【録音】1976年9月(第1・3・7番)、10月(第2番)、5月(第4番)、3月(第6・8番)、1975年5月(第5番)、7月(第9番)、ロンドン。
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1956年「ハンガリー動乱」により多数のハンガリー人音楽家がドイツに亡命し、彼らを結集してウィーンで1957年に設立されたのがフィルハーモニア・フンガリカ。 初代音楽監督はアンタル・ドラティで、2001年にドイツ政府支援が打ち切られ、解散した。
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今日はここまでです。

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