シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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いい歌いぶりの『春の声』『夜鳴き鶯』を聴いた

2023年01月03日 | 歌も様々あります
左から リタ・シュトライヒ、エヴァ・リンド2つの YouTube 画像から。
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私が大好きな J. シュトラウスの『春の声』を YouTube で拾い聴きしていたら、素晴らしい歌唱に出会いました。 ドイツの往年のソプラノ リタ・シュトライヒ Rita Streich (1920~87) の60年以上前の録音を、CD 発売会社が3年前に投稿したものです。 当時38歳で、絶頂期だったのかも。

『J. Strauss II: Voices of Spring, Op. 410 (Frühlingsstimmen) - Die Lerche in blaue Höh' entschwebt』(1958年録音 クルト・ゲーベル指揮ベルリン放送響 https://www.youtube.com/watch?v=E3Gg-2XWQn0) です。 軽やかな声を十分に駆使して 小気味良い歌を聴かせてくれます。 ベーム盤『薔薇の騎士』でゾフィーを歌うのも納得です。
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オーストリア出身のソプラノ エヴァ・リンド Eva Lind (1966~) のデビュー CD も2019年に CD 発売会社から投稿されています。『J. Strauss II: Frühlingsstimmen, Op. 410』(1987年録音  フランツ・バウアー=トイスル指揮ウィーンフォルクスオパー管 https://www.youtube.com/watch?v=4gojqVRc2L8) です。 当時21歳の初々しい感じがすると同時に、やはり技術的に まだ未熟さもうかがえます。

エヴァ・リンドの20年後の同曲歌唱も投稿されていますが、技術的に遥かにうまくなっています。 短縮版なのが残念ですね。『Eva Lind - Frühlingsstimmenwalzer 2006』(2009/02/01 https://www.youtube.com/watch?v=PJg-LkCx7b8) です。 なお この映像は横長になっていますから、不自然さがあります。 冒頭画像は横を縮めて修正してあります。 眼がちっちゃくなっていますね (逆に若い時は眼が大きい?)。
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左右は『夜鳴き鶯』を歌うラマラ・クコニア (一番後ろで弾いている楽器はバラライカ) とニーナ・ミナシアン、中央は作曲家アリャービエフ。
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リタ・シュトライヒの『春の声』を収録した „Walzer & Arien“ (ワルツとアリア集) から数曲が投稿されていたので、『Alabiev: The Nightingale for voice and piano』(https://www.youtube.com/watch?v=D_2EMQZYoBk&list=RDNUtZY0cOnaw&index=5) を聴いてみたら、とてもいい曲でした。 オケ伴奏です。 ロシア人による作曲で、『夜鳴き鶯』という曲でした (後述)。

他の歌手による同曲を聴くと、さらに素晴らしい歌唱が見つかりました。 それが『Lamara Chkonia - Alabiev - Solovei』(2010/02/02 https://www.youtube.com/watch?v=Dh5gohpKNVA) です。 歌手はラマラ・クコニア、伴奏楽団は不明ですが、バラライカを伴い、夜鳴き鶯を連想させるフルートなども加わる編曲も見事です。 画質は必ずしも良いとはいえないのですが、それを感じさせない歌唱・演奏ぶりです。

もう1つ、『A. Alyabyev - "Nightingale" / Nina Minasyan』(2021/12/02 https://www.youtube.com/watch?v=oRZqYnEW0qs) では バラライカは含まれていませんが、同じくフルートが含まれています。 歌手はニーナ・ミナシアン、伴奏はオリヴァー・ヴェッデル指揮アルメニア国立フィルとあります。

(クコニアの歌もミナシアンの歌も) どちらも軽やかな高音の女声を駆使して 長いカデンツァが含まれ、華麗な歌唱ぶりを披露しています。 この辺りは『春の声』に通じるところがありますね。『夜鳴き鶯』ももっと知られていい曲だと思います。

ただ 難点としては、伴奏がワンパターンなのが多いのです。 曲は aーBーaーBーa で表現され、aが短い早いオケ伴奏、Bがゆっくりした歌唱で対比は見事ですが、同じaメロディを3度も聞かされると ちょっと飽きてきます。

その点 『春の声』の伴奏は変化に富み よく出来ていて、歌唱なしでも演奏されますから、『夜鳴き鶯』の曲の作りが少し弱いともいえます。 ともあれ コロラトゥーラ・ソプラノの聴かせどころのある歌ですから、その演奏効果は抜群でしょう。

変わり種として、フルートの名手ランパルがピアノ伴奏で吹いている録音があります __『"The Nightingale" Jean Pierre Rampal flute』(https://www.youtube.com/watch?v=ZNpyiQ_s2Qo)。 また ヴァイオリン独奏者がオケを伴奏に弾く映像もありますが、これは原曲を知らない人には少し退屈だと思います __『Aliabiev - Vieuxtemps Nightingale』(https://www.youtube.com/watch?v=Yxtpo74mZNw)。

即座に色々な楽器演奏を探せるのは、ネット時代ならではですね。
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ウィキペディアから __ アレクサンドル・アリャービエフ (1787~1851) はロシアの作曲家。 歌曲においては、リストによってピアノ曲に編曲された《夜鳴き鶯》の例があるように、苦渋に満ちた悲痛な情感において、民族音楽の影響が滲み出ている。

『夜鳴き鶯』は、アントン・デルヴィク作詞、独唱とピアノ伴奏によるロマンスで、1825~26年ごろに作曲され、27年にボリショイ劇場で初演された。 非常に有名になったために一般には民謡と思われている。

ロシア以外では ドイツのヘンリエッテ・ゾンタークが『セビリアの理髪師』の中でロジーナが歌の稽古をするシーンでこの曲を使用して大喝采を浴びた。 現在一般に知られる版にはカデンツァがついているが、これはアリャービエフの原曲にはなく、ゾンタークほかの歌手が歌うために付け加えられたものである。 
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今日はここまでです

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