シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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2億枚以上を売り上げたカラヤン盤

2024年05月08日 | カリスマは死せず
YouTube から Herbert von Karajan Complete Box - Official Unboxing Video (https://www.youtube.com/watch?v=3bc3YKGBEYU)。 2017/10/19 に公開。 矢印が付属本。
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カラヤン大全集に付属する 140ページほどの豪華な本 (英・独・日本語 A3よりも大きい) を読んでいたら、「生涯に 2 億 枚 以上のレコードを売り上げたカラヤンに 最も迫っているのはパヴァロッティの1億枚だが、殆どの指揮者たちは大きく遅れをとり、ショルティが5千万枚、トスカニーニ、バーンスタイン、ネヴィル・マリナーが各3千万枚と …」という件 (くだり) が98ページにあり、改めて驚きました。

カラヤンが本格的に “録音を量産・販売” していたのは、戦後の1946年から亡くなる89年までの半世紀に近い43年間です。 年あたり 平均何枚かとざっと計算すると、400万枚の後半でした。 毎月 40万枚近いレコードが世界中で売れていた計算です。

最盛期には DG 社の売上の4割がカラヤンものだったという話しもあるくらいですから、文字通り DG 社の売上を支えていたのですね。 亡くなった友人も「(選ぶのに) 迷ったら カラヤン盤」ともいってましたから、カラヤン・ファンの私も、それほどでないクラシック・ファンもせっせとカラヤン盤を購入していたんでしょう。
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カラヤン盤にハズレはないのかと頭を巡らすと、”ない事はない” と思います。 全ての録音が全ての人にとって面白いとは限りませんし、「全然 面白くないよ」という人もいるでしょう。 しかし 高品位・高音質の演奏が多く、打率は高かったと評価します。

実際に カラヤン指揮で何十年も録音していたベルリン・フィル楽員の日本人ヴィオラ奏者も「カラヤンはどんな小曲でも手を抜かなかった」ともいっていますし、オペラ劇場をお払い箱になって職探しをしていた時期もあり、戦中・戦後の不遇の時代に思うように指揮できず、戦後に一時 食糧にも飢えていたカラヤンにとっては、指揮も録音もできるのは嫌々ながらではなく、喜んでする日常行為の1つだったのでしょう。

しかも演奏会で指揮をし、録音でも高い収入になれば、「また あの曲?」といわれながら、ほぼ10年ごとに同じ曲をせっせと録音するのも躊躇しなかった事でしょうし、レコード会社も実際 売れるのだから拒まなかったと推理します。 2億枚売れたら、ロイヤルティが1枚 100円としても単純に 200億円です。 今でも未亡人にはロイヤルティが支払われているはずです。

贈られて嬉しいのはカラヤン演奏会だけとかいわれ、日本では「得意先の接待に使えるクラシック演奏会切符」としても圧倒的な人気もありました。 今はそのような指揮者はいないでしょう。

また (3度結婚歴があるとはいえ) 身綺麗でスキャンダルが無かったのも、今でも化粧直ししては再発売されるカラヤン遺産の価値を維持していると思います。 スキャンダルを起こしたクラシック演奏家の CD が再発売される事はないですよね … プレトニョフ、グーセンス、デュトア、レヴァイン、ドミンゴなどは全集ものが出てきません。

CD から再生される音が同じでも、リスナーは作曲者・演奏者・指揮者のイメージを思い浮かべながら聴いているものです。 スキャンダルを起こした演奏家の CD には手が伸びにくいと想像します。
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日本のマエストロ 小沢征爾の録音はどのくらいセールスが上がったのでしょうか? VPO とのニューイヤーコンサートものは百万枚という記録があるそうですから、数百万枚から1千万枚かと …

今日はここまでです。

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