直下に大きな活断層・六ヶ所村、ウラン濃縮工場と核燃料サイクル施設
”地盤も大きく動く場所に立地”
荒木祥2008/08/16
六ヶ所の核燃料サイクル施設とウラン濃縮工場は、渡辺満久さんのような変動地形学的知見から見れば非常識な安全審査によって、大きな地震が想定され、地盤も大きく動く場所に立地してしまった。ただちに操業を中止し、地質を再検討すべきだ。
(中略)

核燃料サイクル施設とウラン濃縮工場は、下北半島の大平洋岸の海岸段丘に立地している。地球の歴史を考えれば、段丘は平面と段丘崖からで構成され、段丘が平面でなくどこかで傾いていれば(撓曲・とうきょく)、段丘が形成された後の地震による変型を考えなければならない。
六ヶ所の施設周辺の海岸段丘には、約12.5万年前に形成されたS面(下末吉面)の撓曲がある。S面は、地震の影響を受けない地域では平坦なので、六ヶ所村のS面撓曲は、地下深くの逆断層が10数万年の間に数10回ほど活動し(地震がおき)、地盤をたわませながら持ち上げた結果と考えている(日本原燃は撓曲ではなく、段丘崖と主張)。撓曲の規模は、幅1~2km、標高差30~40m程度で比較的大きい。

核燃料サイクル施設以上に問題なのは、ウラン濃縮工場だ。撓曲面のすぐ近傍にあり、地震の際には地盤が大きくずれる可能性が高い。想定される活断層が「大陸棚外縁断層」とつながっていなくとも、マグニチュード7クラスの地震が直下でおきる可能性は高い。
核燃料サイクル施設とウラン濃縮工場は、渡辺さんのような変動地形学的知見から見れば非常識な安全審査によって、大きな地震が想定され、地盤も大きく動く場所に立地してしまった。日本原燃は現在、渡辺さんたちの主張に反論しているが、私が見る限りでは科学的な主張とはいいがたい。国はただちに核燃料サイクル施設とウラン濃縮工場の操業を停止させ、地質の再検討をすべきだ。

原子力発電所(平常運転時)と癌の関係
http://nueq.exblog.jp/15924355/ より
中でも最大の要因が「 原発 」にあります。
原発からは核物質(放射性物質)が垂れ流しの状態となっています。
もちろん、ウランとプルトニウムはフィリタリングされて外部には
漏れないようにされていますが、
その他の放射性のトリチウム、ストロンチウム、キセノン、
クリプトン、セシウム、ヨウ素などは
まるでフィルタリングされることなく、
排ガスや排水の中に混入されたまま環境中に
垂れ流されているのが実情です。
これはそれぞれの核物質をフィルタリングするためには、
多種に亘る同位性元素ごとにフィルターが必要となる上に、
完全にフィルタリングする為にはそれぞれの核種ごとに
大変な技術とコストが必要とされるためです。
電力業界・政府はこうした事実を隠蔽して国民には
知らせないまま原発の導入に踏み切ったのです。
また、ピッツバーグ医大:放射線医学名誉教授のスターグラス博士は、
原子炉の中の冷却水も放射性を帯びているために、
配管が錆びて出てくる鉄、マンガン、コバルトなどにも中性子がぶつかって、
普通の元素まで放射性になって大気に飛び出てしまうことを指摘しています。
これが体内にも必要な物質の場合、
放射性の鉄分だって血液に入ってしまう訳です。
こうした放射性物質垂れ流しの原発群にあって、
こうした放射性物質垂れ流しの原発群にあって、
六ヶ所村(再処理施設:全国の使用済み核燃料棒を
集めてプルトニウムを濃縮する施設)からの
垂れ流しはぶっちぎりのダントツ状態にあります。
下記は六ヶ所村試験運転開始前の
2006年に作成したチラシ・ポスターです。
六ヶ所村は2007年以降、4STEPの試験運転段階を経て2008年より
営業運転に入る予定でしたが、相次ぐ事故・不祥事が重なり、
未だに試験運転の状態にあります。
しかし、放射性物質の垂れ流しは2段階目より始まり、
核燃料棒を切断して洗浄するという工程は
2008年の4段階目で始まっていますので、
大量の放射性物質が環境中に放出されていることが
2008年当時より予想されています。


