原発問題

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『除染が続く福島での悲劇』<リンゴが腐るまで ~一次下請け企業~> ※20回目の紹介

2016-07-14 22:12:04 | 【除染が続く福島での悲劇】

*『リンゴが腐るまで著者 笹子美奈子 を複数回に分け紹介します。20回目の紹介

『リンゴが腐るまで』原発30km圏からの報告-記者ノートから-

著者 笹子美奈子

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**『リンゴが腐るまで』著書の紹介

第2章 原発と生計

一次下請け企業

 いわき市の谷川洋平さんの会社は、東電の元請けの一次下請け企業として原発事故前から福島第一原発、第二原発、東京電力柏崎刈羽原発で作業を請け負ってきた。原発事故前は富岡町に本社を置き、各原発の近くに事業所を置いていた。建物のメンテナンスが主で、原発の定期検査時、設備の点検を行っていた。

 原発事故前の従業員は最多で30人という中で経営してきたが、原発事故後、従業員の3分の1が退職した。新潟県柏崎刈羽原発の事業所に地元雇用の従業員が4人いたが、柏崎刈羽原発の運転が停止され、東電からの仕事が途絶えたため、一時的に事業所を閉鎖した。地元雇用の従業員に対して、福島県内の事業所で働かないかと声をかけたが、理解が得られず、2人は退職した。

「福島県の人は地元のためにという意欲があるが、他県の人はなぜ日本で一番危険なところで働かなければならないのかという思いもあったようだ」と谷川さんは言う。

 福島県の事業所の従業員は、大熊町、双葉町、富岡町、浪江町、南相馬市に住んでいた。浜通り地方には東京電力広野火力発電所や東北電力原町火力発電所などがあり、火力発電所と原発の仕事を掛け持ちする人も多い。ほとんどの従業員が避難指示区域の住民で、原発事故後、多くはいわき市内の避難先から通っており、南相馬市原町区や茨城県から通勤している人もいるという。

 ※「第2章 原発と生計「一次下請け企業」」は、次回に続く

2016/7/19(火)22:00に投稿予定です。 

リンゴが腐るまで 原発30km圏からの報告‐記者ノートから‐ (角川新書)


7月13日(水)のつぶやき

2016-07-14 02:29:56 | つぶやき