ラティハン日記2

ラティハンと人生の散歩道

スシラ ブディ ダルマ・6章の3 人類全体のジワJiwaのレベルの推移/

2018-08-12 | 日記
6章の2からの続きとしてこのページでは「なぜ現代ではジャスマニレベルの人が非常にすくないのか」という疑問、そのような状況に至る事になった経過について考えてみます。

さて、まずはアダムの時代です。
その時代には多くの人がジャスマニレベルにありました。
しかしながら、時代が下るにしたがって人々の間違いの行為の結果として、内部感覚に誤りが蓄積され、ジワJiwaが劣化する様になってきました。
その誤りの正体はバパによれば次の様なものです。
『「間違っている」とは、他の人々を傷つけたり、他の人々の自由を奪ったり、心の安らぎを奪ったり、などをすることを意味します。
あるいは、他の人に属するものを(自分のものとして)取りあげることです。(6月18日,1981)』

そのようにして内部感覚に蓄積された父親と母親の間違いは性的合一によって両親の間で共有され、平均化されます。
同時に父親と母親のジワJiwaのレベルも性的合一によってよって平均化されます。
そうして、生まれてくる子供のJiwaのレベルはその平均化されたJiwaのレベルと同様のレベルとなり、また内部感覚に蓄積された誤り(カルマ)も両親の間の平均化されたものが子供に引き継がれていきます。
そのようにして親から子供にJiwaのレベルと内部感覚の誤り(カルマ)が引き継がれていきます。
以上がバパが主張する、結婚と子供の誕生の時に起こっている状況の説明の要約になります。(注1)

アダムの時から時間がながれて時は1952年、その時にはすでに人々の状況は以下のようでした、というのがバパの表明になります。
第11章 アスマランダーナ 34節
『・・・しかし実際には、きわめて多くの人々が、外見は人間であっても、内部にジャスマニ、つまり人間力をまだ持っていない。・・・』

人口の0.1%なのか0.01%なのかは不明ですがジャスマニJasmaniレベルの人は極めて少ない、とバパは嘆いておられます。
また別のトークでは、「人は良くても動物力のレベルである」と発言されています。
つまりアダムの時代には100%近くであったジャスマニレベルの人々が、いまでは0.01%程度(?)しかいないのであります。
そうしますと、どこかの時代では4つのレベルに同じ程度の数の人々が存在していた事がある、というのは妥当な推定になります。
以下、その様な時代があったという前提で、その時点をスタートラインとして話を進めます。

さて、Jiwaのレベルを数値で表すのも気が引けますが、計算するにはそうするしかありません。
それで以下の様に数値を設定します。

(J)ジャスマニレベル<--87.5
境界値=75(76以上をジャスマニとする)
(A)動物力レベル<--62.5
境界値=50(51~75を動物力レベルとする)
(V)植物力レベル<--37.5(26~50を植物力レベルとする)
境界値=25(26~50を植物力レベルとする)
(M)物質力レベル<--12.5
        (25以下を物質力レベルとする)

上記に表現された数値の意味は、ジャスマニレベルの人と植物力レベルの人の結婚により誕生する子供は動物力レベルである、と言う事を表しています。
つまり
動物力レベル(62.5)=(ジャスマニ(87.5)+植物力(37.5))/2
という事です。
こうやって「両親のJiwaのレベルの平均値が子供のジワJiwaのレベルになる」、というバパの説明を表現する事にします。(注2)
そうして、上記で示した前提に従って、それぞれのレベルに同数の人口を割り当てます。
つまりそれぞれが25%の人口をもっていた、というところから始める訳です。
人口総数は、そうですね1億人としましょうか。

それで、そのような4つのレベルの人々が混在しながら仲良く暮らしていました。
年頃になった男女が、
「①多くの男女がハート(Hati)に喜びを与える事柄だけを基準にして結婚している。」状態、それは、今と同じ状況でが、結婚相手を見つけて結婚します。

その場合は結婚相手の組み合わせは16通りが可能になります。
そして、その結婚から生まれる子供をJiwaのレベルによって以下の様に整理してみます。

表示方法 (男親のレベル)X(女親のレベル)-->子供のレベル

組み合わせ                         人口比率
(J)X(J)ーー>87.5                   6.25%
(J)X(A)、(A)X(J)ーー>75              12.5%
(A)X(A)、(J)X(V)、(V)X(J)-->62.5     18.75%
(J)X(M)、(M)X(J)、(A)X(V)、(V)X(A)-->50 25%
(V)X(V)、(A)X(M)、(M)X(A)-->37.5     18.75%
(V)X(M)、(M)X(V)ーー>25             12.5%
(M)X(M)-->12.5                    6.25%
                            合計100%

親のレベルは4つでしたが、子供のレベルはそれぞれの中間レベルが発生して合計で7つになります。
それから、人口比率も両端から中央へ移動するように変化しています。
そしてジャスマニに注目するならば、25%から6.25%へと一世代下るだけでこれだけ少なくなっています。

つぎは第一世代の子供が成人して親になり配偶者を見つけて結婚し、第二世代の子供が誕生します。
計算は上と同じ事を繰り返すのですが、詳細表示はなしとして、結果のみ以下に示します。

第二世代の
子供のレベル  人口比率(%)
87.5        0.391
81.25       1.563
75         3.906
68.75       7.813
62.5        12.11
56.25       15.625
50         17.188
43.75       15.625
37.5        12.11
31.25       7.813
25         3.906
18.75       1.563
12.5        0.391

結果は
ジャスマニレベルが1.954%
動物力レベルが39.453%
植物力レベルが52.734%
物質力レベルが5.859%
となります。

そして、ジャスマニレベルで親のレベルと同じ87.5のみに注目すると、その人口比率はわずかに0.391%となってしまいます。

さて、ひと世代は30年、長くても35年ぐらいでしょうか。
2世代で70年、3世代で105年、ほぼ一世紀相当になります。
こうして人々が心が好む、それぞれの好みの相手を見つけて自由に結婚をしていくならば、それだけであっという間にジャスマニレベルの人はいなくなる、とそういう事が分かるのであります。
そうして、この計算は各世代が新たにカルマを積む事を想定していません。
そのような新しいカルマが附け加わらなくても、単に「人々が心の好みで結婚を繰り返すだけ」でこう言う事になってしまいます。

それから上記に示したようにして世代を重ねるごとに動物力と植物力のレベル、数値で言うならば50という真ん中の値に大方の人のJiwaのレベルが収束していく事がわかります。
つまり人々が自由に結婚をくりかえす事で、人類のJiwaのレベルは急速に均一化され、真ん中の値に集まっていくのです。

さて、アダムの時代からどれくらい時間が過ぎたのかは定かではありませんが、各世代が新たなカルマを積み、つまり親の世代の平均値より子供の世代のJiwaのレベルの平均は確実に下がる、という条件を上記の計算結果につけくわえるならば、その結果は「推して知るべし」としか言いようのない、あまり見たくない結論に導かれることとなってしまいます。

それは人類全体としては、常に下方向への、堕落方向への移動圧力を受け続ける、という事ですが、その結果は、人類全体のジワの平均レベルが植物力と動物力の中間の位置、いままでの議論ですと50という数値で表される位置ですが、それが25以下に落ち込む事になる、つまりほとんどの人が物質力レベルのジワの持ち主ということになるのであります。

以上がバパが「現状はそのようである。」と警告している状況が現われる事になった理由の、バパの主張に沿った説明になります。

ちなみに参考例として87.5のジャスマニレベルの人口比率の推移を示しておきます。(各世代での新たなカルマの増加なしでの計算です。)
25%-->6.25%ーー>0.391%ーー>0.00153%ーー>0.00000002%
2500万人ー>625万人ー>39.1万人ーー>1526人ーー>0人
最初に2500万人もいた87.5レベルのジャスマニが四世代目にはもういなくなる、そういう結果になります。(各世代の人口総数1億人としています。)

以上の事から、バパは何度も「若い人は結婚に注意しなさい」と注告したのでした。
しかしながら何分とも「時すでに遅し」の感があります。
つまり今現在もジャスマニでいる人がいたとしたら、ほとんどそれは「奇跡」といってもよい事になると思われます。
(またこれがバパが協会内部に結婚相談所を作る事にとても熱心だった、ということの理由にもなりそうです。)

こうしてバパが希望したような「人類全体のカルマの逆回転」はおこらず、ジャスマニが人類の25%、という状況に戻る事もなく、ロハ二レベルの人類が70000人誕生することもない、そのような可能性は非常に少ないということになりそうです。<--リンク

さて、バパの以下の表明に戻りましょう。
第11章 アスマランダーナ 34節
『・・・しかし実際には、きわめて多くの人々が、外見は人間であっても、内部にジャスマニ、つまり人間力をまだ持っていない。・・・』

そうであれば我々は自分に対して「ジャスマニレベルにすでに到達している」というような自己評価をする事はほとんどが間違いである事を知ることが必要でありましょう。
そうして、そのような現状からスタートしてラティハンでどこまで到達する事ができるのか、それを目標として行動しようではないか、というスタンスに立つのが良さそうであります。


(注1)
この要約の部分の詳細な説明は長くなりますが、ポイントを抜き出した記事であれば
スシラ ブディ ダルマ・6章の2 結婚とカルマの受け渡し<--リンク
を参照願います。
長く詳細な説明は以下のような記事になります。
バパの”人間の種( human seed:biji manusia)と誕生論”<--リンク

(注2)
この計算方法の元になっているトークを以下に示します。
6月24日1985 バパ
『男性と女性。
それから私たちは人間の生命力、ロホ ジャスマニroh jasmaniに来て、それはナフス・ムトマイナnafsu mutmainahを生み出します。
そして、これは、夫と妻の関係、または男と女 - 男性と女性の交流から来るものであり、あるいはそれによって現れるものである。

もう一度、あなた方はそれを取り除こうとすることができます。
しかし、男女間の関係を無視したり横にどかしたりした結果は、あなた方は人類と言うものを作り出す事はないでしょう。
あなたが人間を創造するのはその関係を通っているからです。

しかし、もう一度、あなた方は慎重でなくてはならず、あなた方は良い男性と良い女性を会わせる必要があります。
言い換えると、善良な男性は、適切な、それに相応して良い女性を見つけようと努めるべきです。
それはカップルの中にあるものはすべて共有されるからです。

だから純粋なジワjiwaを持つ男が純粋ではない女性と結婚すれば、彼は彼女の不純物が何であれ半分を得るでしょう。
そして同様に、純粋な女性が純粋でない人と結婚した場合、彼女は彼の中にある何らかの問題やミスの半分を何であっても得る事になります。
それが「一緒になった(結婚した)」と言われたときのことです。
彼らはすべてを共有します。

ここで言われているように、彼の妻は彼について天国に行き、しかし、もし彼が地獄に行くならば、彼女は彼と一緒に引きずり下ろされます。(注4)
彼らはお互いにそのようにする以外に選択肢はありません。
従ってパートナーの選択は非常に重要であることは明らかです。
・・・・・』

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