試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クモハ101-178[カノ1F] 第二次冷房改造車 現行LOTライト基板更新施工,前面窓支持色変更試行 ※'旧製品

2018-10-01 21:33:38 | 国鉄/JR101系
重過失。

KATO製101系クハ101-64,クハ100-34(ツヌ108F:Mc133)にて旧製品運転台付車の前面窓支持色変更を試みた。
事実上の先行試作車となった元クモハ100-39(廃車:トタ5F)で発生した塗斑は抑えられその方向性も定まっている。
よって油性ペイントマーカーよりも利点が多いガンダムマーカーへと変更し本格的な前面窓支持色変更試行に踏み切る。


国鉄101系カノ1F 第二次冷房改造車組込編成(1979/3)。
[カノ1F]:Mc178-M'227-T'c76+Tc41-M238-M'231-T229-T83-M111-M'c124。
※旧製品。

現在在籍している武蔵小金井区,豊田区仕様のうち旧金型編成はトタ5F(Tc14←トタ5F-1:T'38,トタ5F-2:T'36)だけに留まる。
従って前面窓支持色変更対象編成が存在しておらず中野区,津田沼~習志野区仕様独自の試行項目となった。
中野区,津田沼~習志野区仕様での第一次前面窓支持色変更試作車には敢えて運転台付中間組込車を起用した。
失敗隠蔽が名目だったが概ね良好な結果を得られたため第二次試作車は先頭車両で行う方針に切り替えている。
旧製品先頭車両が配される編成は車両更新,車体更新の推進で大幅に削減され総勢4本まで減少していた。
この中から先ずLP411前照灯編成であるツヌ102F(Tc75:旧製品←旧ツヌ103F:Tc48+元ツヌ124F:Tc74)を試行候補から外した。
LP411前照灯車はLP402前照灯車よりも前面見附の違和感が弱くHゴム支持色変更効果を確認する決め手に欠けた。
次にクモハ100-171(LP411前照灯車)を含むラシ106F(Mc191:旧製品←旧ラシ106F:Mc155)が選考漏れしている。
B形防護無線アンテナ搭載及び前面用JRマーク転写済のラシ106Fは錯覚効果がより増幅されているように思えた。
結果的に試行対象編成はカノ1F(Mc178:旧製品←元ツヌ113F:Mc185),ツヌ116F(Mc154:旧製品)しか残らなかった。
カノ1Fではクモハ101-172178(旧製品)が[クモハ101-172]と誤った車両番号標記を転写されたまま放置されてきた。
そのため車両番号誤転写修正を並行すべくカノ1Fを第一次前面窓支持色変更試作編成に抜擢している。


入工中のクモハ101-172178(カノ1F)。
※旧製品。

クモハ101-186185(元ツヌ113F)を改番したクモハ101-172178の車両番号標記誤転写は比較的早く掴めていた。
その時期は照度低下が現れた1stLOTライト基板装着車を現行LOTライト基板へ更新するか検討し始めた頃に当たる。
当初補助導電板を持つ再生産品LOT相当床板へ振替え1stLOTライト基板ごと置き換えるつもりだった。
ところが肝心な再生産品LOT相当クモハ101形用床板が賄えないと判明し現行LOTライト基板への更新は行き詰まった。
これまで導入したクモハ101-155,クモハ100-108(ツヌ118F:再生産品)は全て先頭車両に限定した配置を行ってきた。
生憎予備品もクモハ100形用だけしか有しておらずクモハ101-172178の台枠更新が行えない状況に陥っている。
誤った[クモハ101-172]標記は現行LOTライト基板更新入場時に修正する計画を組んでいたため先送りされ続けていた。


[クモハ101-172]:1-3位側。

現行LOTライト基板更新が主工程だが齟齬を抱えた状態からの脱出を優先し[クモハ101-178]への改番より作業に着手した。
前途の通りクモハ101-172178はクモハ101-186185(ツヌ113F)を種車とするペイントリムーバー式印刷消去車だった。
ちなみに[クモハ101-186]標記も誤転写に気付いておらず元ツヌ113Fはイメージ編成だったと言うおまけまで付いている。
当然ながら節約式改番を選択したが[クモハ101-172]には転写糊が付着しており[クモハ101-172]の継続使用は難しく思えた。
転写失敗により101系用インレタからは[7]標記が殆ど消滅した一方フォント太さの合わない73系用は多数残っていた。
たまたま73系用高経年台紙が[クモハ101-172]と適合したため[クモハ101-172]までを除去する追加転写に切り替えた。


[クモハ101-1[7][8]]:2-4位側。

先に改番入場させた旧ツヌ107F(Tc83:旧製品)構成車はペイントリムーバー式印刷消去車が居並び再転写失敗を繰り返した。
ペイントリムーバーによる塗装被膜変質が原因であり以後の節約式改番からラプロス#8000にて標記跡修正を行っている。
クモハ101-155(ツヌ118F:Mc155)以来三度目となる改番を機に[クモハ101-172]標記跡もラプロス#8000で均した。
73系用インレタにはサハ78形用組標記も含まれるため[サハ78]を転用出来たが[サハ]標記の余裕が少なく温存している。
そのため1-3位側,2-4位側とも散在する[7]標記,[8]標記インレタを抽出し[クモハ101-1]+[7]+[8]の組み合わせで統一した。
車両番号標記配置は[クモハ101-172]と同様[クモハ101-178]に微妙な間が生じたものの主工程ではなく見切った。
なお塗装被膜修正が奏功した模様で転写失敗は一切無く狙っていた73系用古インレタ削減には結び付いていない。


分解されたクモハ101-178

無事クモハ101-178(カノ1F)への改番を終え前面窓支持色変更試行及び現行LOTライト基板更新へと移行した。
現行LOTライト基板は予備品の再生産品LOTクモハ100形用Assy床板から捻出し1stLOTライト基板を置き換える。
一方1stLOTライト基板が取り付けられる再生産品LOTクモハ100形用床板は先頭車両に適さない保管品となってしまう。
そこで折を見てライトスイッチ部品動作が安定しない旧製品LOT床板装着車へ転用する方針とした。
現在まで旧製品LOT床板への現行LOTライト基板装着例は少なくクモハ101-178も安定した前尾灯点灯を示していた。
加えてライトスイッチ部品そのものが組み込まれていない極初期LOT品に該当し通電損失は少ないと考えた。
また再生産品相当LOT床板への更新が難しくなったためクモハ101-178を現行LOTライト基板+旧製品LOT床板試作車に据える。


交換中のライト基板。

比較的単純な構造を有する旧製品LOT床板のライト基板交換は導電板M字形成形部に対する変形が注意点となる。
ライト基板撤去と同時に大きく跳ね上がる導電板は元へ戻す際の位置合わせが行い難い弱点を抱える。
導電板押えが2個所設けられた再生産品LOT相当床板とは異なり両端の導電板スリット部を頼りにするしかない。
そこで2エンド側台枠裏面スリット端部まで導電板を詰めた上で湾曲させながら1エンド側の挿入へと取り掛かった。
かつてライト基板との重要な接点である1エンド側導電板を変形させた事例があり慎重に組み立てている。
クモハ101-178用床板を組み上げ即時単体での点灯試験を行ったが通電状態に問題は無く安定点灯も引き継がれた。
だが旧製品LOT床板の整備性は再生産品LOT相当床板よりも劣っており更新に踏み切れない環境が惜しまれる。


点灯色変更対策を施した表示器用プリズム。

また1stLOTライト基板廃止に伴いクモハ101-178用プリズムケースには表示器用プリズム色挿式点灯色変更対策を施した。
現行LOTライト基板ではフィルム幕の様な点灯色温度に変わってしまうため再生産品車両でも採用している。
ただこれまで長期間使用し続けてきた水性マッキーだがインクの排出がかなり安定しなくなってきていた。
表示器用プリズム前端への塗布はなかなか上手く決まらず全てがオレンジ色に変わるまで大幅な時間を要している。
もう交換時期は過ぎていると判断しクモハ101-178用プリズムへの施工を以て引退が決定した。
中野方先頭車両のクモハ100-124(カノ1F:旧製品)には細工済表示器用プリズムを再用する予定でどうにか乗り切れると思う。


やや波打ちが生じた前面窓支持再現。

そして最終工程の前面窓支持色変更試行を迎えたが方式はクハ101-64,クハ100-34(ツヌ108F)に倣った。
よってガンダムマーカーは前面窓セル外側からHゴム支持モールドに当てインク流出防止を図っている。
なお前面窓明灰色Hゴム支持印刷再現には個体差がある模様で同一方式ながら若干の波打ちが現れた。
但し引きでは前面窓内に埋没する可能性が高く現状のままクモハ101-178へ取り付けている。
余りに波打現象が目立つ場合は他編成用旧製品運転台付中間組込車との振替えにて対処するつもりである。
その他ホース付ジャンパ栓納め部品の黒色塗装が一部劣化しており超極細マッキーで塗り潰した。




クモハ101-178 [13B 千葉]:第二次前面窓支持色変更試行,ジャンパホース黒色塗装補修施工。
※旧製品。


クハ100-34 [19 千葉]:ツヌ108F(第一次前面窓支持色変更試作車)。
※旧製品。

前面窓支持色変更が施されたクモハ101-178は先に竣工したクハ100-34(ツヌ108F)と同等の前面見附へと改められた。
製品原形よりも前面窓が一回り大きくなった様に見える錯覚効果は健在で旧製品先頭車両での試行は吉と出た。
印刷再現を由来とするHゴム支持モールド表面のインク被膜波打ちも殆ど気にならず前面窓セル交換は不要となった。
LP411前照灯車よりも違和感が大きいLP402前照灯車は緩和策が取れなかったためここまで改善出来れば上々だと思う。
クハ101-64,クハ100-34(ツヌ108F)への試行ではHゴム支持再現の色温度差にやや引っ掛かりが残った。
しかし一見での印象変化が大きくむしろ再生産品先頭車両編成との離合時に抱く違和感は軽減されると思われる。




クモハ101-178 点灯試験[13B 千葉]:前照灯(現行LOTライト基板更新,表示器点灯色変更施工)。
※旧製品。


クモハ101-178 点灯試験[13B 千葉]:尾灯(現行LOTライト基板更新,表示器点灯色変更施工)。
※旧製品。


クモハ100-108 点灯比較[31C 幕張]:ツヌ122F(現行LOTライト基板更新車)。
※旧製品:表示器点灯色変更施工車。

旧製品車体+現行LOTライト基板更新車は廃車体から蘇ったクモハ100-108(ツヌ122F:Mc155)以来の登場となった。
クモハ100-108(旧製品)では元クモハ100-170(元ツヌ122F:M'c170)が履いていた再生産品LOT相当床板を転用した。
止むを得ず旧製品LOT床板の流用で往なしたクモハ101-178だが現行LOTライト基板更新を実施した効果は得られたと思う。
入場前のクモハ101-172178は1stLOTライト基板の照度低下が著しく特に薄暗い両表示器は弱点となっていた。
その原因てある1stLOTライト基板が廃止されたため前照灯,両表示器とも照度改善に至り見劣り感は払拭された。
また水性マッキーの塗布被膜厚が不安視された表示器点灯色変更対策もまずまずの仕上がりに達したと思う。


クモハ101-184,クモハ101-178 (ツヌ123F,カノ1F)。
※旧製品:製品原形前面窓セル装着車,第二次前面窓支持色変更試作車。

カノ1Fを第一次前面窓支持色変更試作編成に起用した理由には第二次冷房改造車が組み込まれている構成も絡んでいる。
屋根上の重厚感が増す第二次冷房改造車はLP411前照灯車程ではないものの前面見附に変化を与える要素だと考えていた。
一時的に先行試作車の元クモハ100-39を第二次冷房改造車へ改めクモハ100-39(トタ5F)と比較しており効果は確認済だった。
黄色5号旧製品第二次冷房改造車はクモハ100-172178が唯一の先頭車両で前面窓支持色変更試行対象に相応しかった。
他にクモハ101-184(ツヌ123F:Tc78)が第二次冷房改造車だが運転台付中間組込車であり前面窓セルは製品原形を維持している。
旧製品非冷房車の前面見附を上回っているように映るクモハ101-184(旧製品)もクモハ101-178には敵わないと思う。




クモハ101-178第二次冷房改造車(カノ1F:車両番号誤転写修正施工)。
※旧製品。

[クモハ101-172]と長らく車両番号標記に齟齬を抱えていたクモハ101-178(カノ1F:旧製品)が正式竣工した。
課題だった現行LOTライト基板への更新も果たし旧製品先頭車両に於ける経年対策施工第一号車となった。
第二次冷房改造車のクモハ101-178に対し次期入場を予定しているクモハ100-124は非冷房車である。
両形態で前面窓支持色変更結果を比較出来る条件は前照灯が異なったクハ101-64,クハ100-34(ツヌ108F)への施工に似る。
クモハ101-172178の先発入場は車両番号標記誤転写修正が工程に含まれる何とも情けない名目であった。
しかし結果的にカノ1Fを第一次前面窓支持色変更試作編成とした選択は当たりだったと思う。
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