試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クモハ100-108[ツヌ122F] (元クモハ100-108[元ツヌ118F] 復籍:部品交換施工,クモハ100-170[ツヌ122F] 廃車) ※'旧製品

2018-09-07 21:47:10 | 国鉄/JR101系
計画変更。

KATO製国鉄101系ツヌ122F(M'c170)の組成変更はクモハ100-170(塗装変更車)を離脱させる最終段階に辿り着いた。
代替車にはクモハ100-108(ツヌ118F:Mc155旧ツヌ118F:旧製品)を起用する計画とし塗装変更車廃止に着手している。
一連の操配でクモハ101-155+モハ100-158,クハ101-75を残し十四代目ツヌ118F構成車はツヌ122Fへ異動するはずだった。


国鉄101系クモハ100-170(ツヌ122F:101系800番代LOT側面窓セル装着車)。
※塗装変更車。

ところがクモハ100-108(ツヌ118F)の塗装被膜には擦過痕が見られ長考へ入る。
置き換えられるクモハ100-170(ツヌ122F)は塗装変更車であり多少の粗は見逃しても良かった。
しかしツヌ122F(Mc155)でも車両番号の特定まで現状維持となる確率が高く出来るだけ状態を上げたい。
モハ101-91(ツヌ122F)とのユニット対照を守るためにもクモハ100-108未改番車の引当は必須であった。
他編成ではクモハ100形中間組込車(旧製品)が数多く在籍しているが何れも改番されている。
唯一原番号を維持していた旧クモハ100-108(元ツヌ122F)もクモハ100-166(ツヌ109F:Mc202)へ改番異動済で既に手遅れだった。
ここで急浮上したのは廃車後も存置されていた元クモハ100-108(元ツヌ118F:Mc155)であった。


入工中の元クモハ100-39,元クモハ100-108,クモハ100-170 (元トタ5F,元ツヌ118F,ツヌ122F)。

クモハ100-108(旧製品)は他車両へ各種部品を供出した結果クハ100形用屋根板,クモハ101形用床板(発生品)が装着された。
この頃からクモハ100形用屋根板の不足に悩まされていたらしい。
クモハ100形への復帰は困難に陥り2014年7月には部品取車まで格下げされ長らく放置される。
そして2015年9月付で尾灯プリズム供出を名目として廃車となった。
KATO製101系では初の廃車だったがクモハ100-108として活躍する機会に恵まれない不運な車両でもあった。
廃車された後も老朽化した在籍車との部品交換が度々行われた。
例外的に一部は復旧され尾灯プリズムとクモハ100形用床板を取り戻している。
長期間に渡り完成線での留置が続いた事も幸いしクモハ100-108(ツヌ118F)よりも車体状態は良好だった。


代打に抜擢された元クモハ100-108(廃車:旧製品)。

その代わり相次いだ振替えの影響で各部品類は傷みが激しい。
そこで廃車された元クモハ100-39(トタ5F:Tc14)からの所要部品供出で乗り切る工程が組まれた。
当然ながら元クモハ100-108用車体を基本とする。
その他はクモハ100-170(ツヌ122F),元クモハ100-39用部品を組み合わせクモハ100-108(ツヌ122F)を仕立てる方針とした。
先ず中核となる元クモハ100-108の分解に取り掛かる。
取り外されたクハ101形用屋根板及びクモハ100形用床板は保管品に廻った。
絶対数が足りない旧製品LOTクモハ100形用屋根板はクモハ100-170用を移設する。
復旧を考慮しないクモハ100-170の分解は廃車前提となった。
ツヌ122Fの行先表示類は変更しないため[31C]幕,[幕張]幕も撤去した。
LP402前照灯も所要品だったが塗装変更品が嵌め込まれており転用は見送っている。


クモハ100-170からの発生品を用いたクモハ100-108用屋根板。

代わりに保管品でも余裕のあるLP402前照灯(メーカー塗装品)を起用した。
前照灯取付孔は未加工で現状のまま取り付けが可能だった。
同時に運行番号,行先方向幕部品を嵌め込み[13C 千葉]表示から[31C 幕張]表示へと改めている。
クモハ100-108が装着していた前面窓セル及び側面窓セルは劣化が進み使い物にならなかった。
側面窓セルにはクモハ100-170の分解直後に補修した101系800番代LOT品を割り当てる。
旧金型車体のため前面窓セルは元クモハ100-39と相互交換した。
部品供出を名目に導入が図られた元クモハ100-39は所期の目的を果たし廃車となっていた。
当時元クモハ100-108の復籍は全く予期しておらず元クモハ100-39にも意外な出番が廻ってきた。
遣り繰りの結果車体構成部品は不足する事無く廃車若しくは廃車予定車の発生品で埋められている。


前面窓セルを交換した元クモハ100-108,元クモハ100-39。

クモハ100形用床板には一時武蔵小金井区,豊田区仕様モハ100形非動力車で代用していた保管品を持ち出した。
JR101系ラシ101F(Mc201)の組成準備に併せ導入した弁天橋区仕様品(Mc170)であり現行LOTライト基板を持つ。
導電板構造も再生産品LOT品と変わらず安定した点灯が望めた。
DT21非動力台車には入場した3両で最も踏面状態の良かった元クモハ100-39用を充てた。
またクモハ100-170だけがダミーカプラー装着車だったため自動的に供出対象となった。
金型が絡みマグネット付プリズムケースだけは元クモハ100-108用を流用する。
マグネットは単なる紛失防止策で嵌め込んだのみだった。
ツヌ122Fでクイックヘッドマーク機構が活かされる機会は無い。
しかし引き抜きの手間を考えマグネットは存置した。


出自が揃わないクモハ100-108用床板。

クモハ100-108(ツヌ122F)は現行LOTライト基板更新車に該当するため表示器点灯色変更が必要となった。
連動して表示器用プリズム前端部を水性マッキーで塗り潰す点灯色変更対策を施した。
なおクモハ101-155(ツヌ122F)の表示器点灯色変更対策は1stLOTライト基板への振替えで対処した。
このままではクモハ100-108と点灯色温度に差が生じてしまう。
組成変更が完了次第ツヌ122Fを再出場させる予定であった。
しかしクモハ101-155も現行LOTライト基板更新入場が決定し計画変更を余儀なくされている。
クモハ100-108用床板を組み立て下廻り関連の整備まで辿り着いた。
この時点でクモハ100-108は大凡竣工の見通しが立っている。


表示器点灯色変更対策を施した表示器用プリズム。

まだ目の前には分解されたクモハ100-170,元クモハ100-39の残骸が散らばっていた。
原則的に発生品の管理は車両単位で行っており到底相応しくない状態と言えた。
クモハ100-170,元クモハ100-39を組み立てるべく各発生品の整備へ取り掛かった。
前途の通り元クモハ100-108に取り付けられていた前面窓セル,側面窓セルは劣化が激しい。
そのため将来の転用に備え側面窓セル窓サッシモールドを油性メタリックマーカーで補修している。
窓サッシ印刷は大半が消え失せモールドだけが残る有り様で目安に欠ける補修は厄介であった。
しかも使用していた油性メタリックマーカーが絶命してしまい途中で新品に切り替えた。
熟れていないペン先に苦戦しながらもどうにか完全復活の手前まで漕ぎ着けている。


第一次補修を施した旧製品LOT窓セル。

側面窓セルは貴重な旧製品LOT運転台付車用だった。
何故か廃車発生品が101系800番代LOT側面窓セルに偏っており重要な戦力になると思えた。
肝心な補修は油性メタリックマーカーの交換で今ひとつの結果に終わっている。
再用時はもう一度塗り直しを行う予定である。
また習熟と試行を兼ね前面窓セルの修正も行った。
前面窓縦桟及びワイパーは油性メタリックマーカーを使用した。
Hゴム支持再現は油性ペイントマーカーで塗り分けを施しそれらしい見附に整える。
各部品の割り当てはクモハ100-170:101系800番代LOT,元クモハ100-39:旧製品LOTに定めた。


部品が入れ替えられた元クモハ100-39,クモハ100-108,元クモハ100-170 (廃車,ツヌ122F,元ツヌ122F)。

クモハ100-170,元クモハ100-39の組み立てを行い車両へと復す。
屋根板が失われたクモハ100-170には当面出番の無いクモハ100形第二次冷房改造車用を起用した。
引き続き101系800番代LOT側面窓セル装着車となったが元クモハ100-39用へと振り替えられている。
一方窓サッシ印刷を補修した旧製品LOT側面窓セルは元クモハ100-39に組み込まれた。
回着早々にクハ100-79(トタ冷房5F:Mc198)と側面窓セルの相互交換が実施されており原形復帰と言える。
クモハ100-108用床板に発生品を当てた関係で全車クモハ100形相当に至った。
しかしクモハ100形用屋根板には増減が無く依然として厳しい環境は続く。
クモハ100-108を廃車に至らせた直接的要因は約4年2箇月が経過した現在でも解消されていない。


クモハ100-108 [31C 幕張]:屋根板・前面窓セル・床板交換,LP402前照灯・表示器部品取付施工。
※旧製品:廃車体復籍。

廃車体が徐々に復帰への階段を上りクモハ100-108(ツヌ122F)として成立した。
撤去されていたLP402前照灯が復活し生き返った様に見える。
元クモハ100-170から転用した[幕張]幕は周囲に油性白色ペイントマーカーが付着しており除去を要した。
101系メイクアップパーツ2(11-511)に含まれる[幕張]幕は予備品が無い。
清掃時に湯口跡の切除を考えたが失策するとクモハ101-155まで行先表示類の変更が生じる。
塗装変更車の表示器窓Hゴム支持再現は油性ペイントマーカーに頼ったため剥離する確率が高かった。
過去の再修正に於いて見附を悪化させる事例が相次いだため[31C 幕張]表示は存置され湯口跡整形も中止した。


クモハ100-108 点灯試験[31C 幕張]:前照灯(現行LOTライト基板更新,表示器点灯色変更施工)。
※旧製品。


クモハ100-108 点灯試験[31C 幕張]:尾灯(現行LOTライト基板更新,表示器点灯色変更施工)。
※旧製品。


クモハ100-108 点灯比較[11C 三鷹]:ツヌ118F(1stLOTライト基板装着車)。
※旧製品。


クモハ100-108 点灯比較[13C 千葉]:ツヌ118F(現行LOTライト基板装着車)。
※再生産品:表示器点灯色変更施工車。

点灯試験は表示器点灯色変更結果が確認項目である。
旧製品車両での現行LOTライト基板更新車はクハ100-91(ツヌ116F-1:T'c91)以来の登場となった。
中間組込車であるクハ100-91(プリズム色地式表示器点灯色変更試作車)は試験に適していただけだった。
先頭車両への採用は初だったが良好な答を得られたと思う。
1stLOTライト基板装着車は照度低下が進んでおり現行LOTライト基板への更新を予定している。
クモハ100-108(ツヌ122F)がその先陣を切るまさかの展開になった。
この結果であれば他車両への作業も問題無いだろう。




クモハ100-108(ツヌ122F:元クモハ100-108 屋根板・101系800番代LOT側面窓セル・床板交換施工)。
※旧製品:廃車体復籍。

廃車体から蘇ったクモハ100-108(ツヌ122F)が竣工した。
車体状態の良さが約3年1箇月振りとなる復籍を実現させたと言える。
各部品は元クモハ100-170,元クモハ100-108,元クモハ100-39の発生品で構成される関係により種車は特定不能に近い。
在籍するKATO製101系は大半が出自を突き止められる。
クモハ100-108(ツヌ122F)は車体の経緯も加わり異例の存在になった。
なお充当予定だったクモハ100-108(ツヌ118F:旧製品)は保留車へと廻される。
運行番号表示器Hゴム支持モールドに打痕があるクモハ101-155(ツヌ118F:旧製品)も先頭車両での起用は難しい。
旧製品運転台付車両は極力中間組込車化を図る方針を維持しているため保留車組成の条件となる。


モハ101-231+クモハ100-170 (旧ツヌ122F:101系800番代LOT側面窓セル装着車+101系800番代LOT側面窓セル装着車)。
※塗装変更車。


モハ101-91+クモハ100-108 (ツヌ122F:101系800番代LOT側面窓セル装着車+101系800番代LOT側面窓セル装着車)。
※旧製品。

ユニット相手はモハ101-91(ツヌ122F:旧製品←モハ101-91:ツヌ118F)で確定しており計画通り対照を守れた。
回着経緯の異なる両車だが旧製品車両に変わりはなく外観差は伺えない。
101系800番代LOT側面窓セルがクモハ100-170+モハ101-231時代からの数少ない引き継ぎ品となった。
窓サッシ印刷の補修は同程度で纏められたと思う。
クモハ100-170+モハ101-231クモハ100-108+モハ101-91で代替されツヌ122Fから塗装変更車(黄色5号)が姿を消した。
まだ現行LOTライト基板更新を行うクモハ101-155の入場を残すが十四代目ツヌ118Fによる玉突き廃車は終了している。


クモハ100-39,元クモハ100-39 (トタ5F,廃車)。

最後に劣化が激しかった前面窓セルを補修した元クモハ100-39の確認を行う。
前面窓セルそのものは三枚窓とも擦過痕が目立つ上に旧製品LOT品であり今後も出番は無い。
ただ濃灰色Hゴム支持へと改められた旧製品車両の前面見附がどの様に変わるか気になった。
比較には同一LOT,同一車両番号のクモハ100-39(トタ5F:Tc14)を持ち出している。
条件を近付けるため元クモハ100-39へベンチレーターとAU75A冷房機を仮搭載させた。
その答は意外なもので前面窓縦桟とHゴム支持モールドの塗り分けは十分な差別化が図れた。
加えて濃灰色Hゴム支持再現がその存在感を弱めた様に見える。
違和感を拭い去れなかった旧製品運転台付車両が実車へ近付いた様に思えた。
前面窓の天地不足はHゴム支持モールド幅も関係していたらしい。


元クモハ100-39(廃車:旧製品LOT窓セル交換施工)。

今回は試行段階であり油性ペイントマーカーの当て方は雑だった。
それでもこの前面見附であれば旧製品運転台付車も多少の印象改善が見込める。
ただ色温度は濃過ぎる気配が漂い踏襲を躊躇させる。
正式採用にはまだ試行錯誤を要する。
重要箇所の仕様変更と言え水性マッキーの起用も検討したい。
この後元クモハ100-39はベンチレーターとAU75A冷房機が撤去され入場前の見窄らしい姿に戻された。
側面窓セル窓サッシは第一次補修の段階ながら元クモハ100-108にて放置されていた状態から脱せたと思う。
再登板には耐えられると思われ車体同様復活を果たした。




元クモハ100-170(元ツヌ122F:廃車,屋根板交換,101系800番代LOT側面窓セル振替施工)。
※塗装変更車。

一方クモハ100-108(ツヌ122F)で玉突きされたクモハ100-170(元ツヌ122F)は廃車となった。
クモハ100-170用種車はクモハ100-81(トタムコ3F:Mc78)で新金型車体先頭車両だった。
だが塗装変更車削減が進んだ現在では柚肌の目立つ塗装被膜は編成見附を悪くさせるだけに見えた。
しかも車両番号標記インレタ転写の連続失敗により2-4位側は朱色1号が顔を出すほど醜態を晒す。
元クハ100-34(元ラシ107F:Mc202)に続く新金型車体運転台付車両の廃車は止むを得ない措置と言えた。
奇跡の復活を果たした元クモハ100-108とは廃車理由が異なり塗装変更車体が命取りになっている。
長らく旧ツヌ122Fで活躍した元クモハ100-170は僚車の元モハ101-231と共に部品取を待つだけになると思う。
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