試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クモハ100-39,クハ101-14[トタ5F] 準再用ダミーカプラー取付施工 (マウントレスTNダミーカプラー廃止:原形復帰)

2018-05-21 21:43:33 | 国鉄/JR101系
余波。

KATO製国鉄101系トタ5F(Tc14)からクモハ101-1006+モハ100-1006(元トタ5F-2:Mc1006)が離脱した。
トタ5F-2の廃止はトタ冷房5F(Mc198)の側面窓セルHゴム色温度統一促進が背景にある。
そのトタ冷房5Fは老朽化したマウントレスTNダミーカプラーを準再用ダミーカプラーに交換し再出場させた。


国鉄101系トタ5F (1978/X)。
[トタ5F]:Tc14-M4-M'c4+Mc38-M'146-T38-T209-T'38-M46-M'c39
※イメージ編成(1978/3)。

久々に10両体制へと復帰したトタ5F(Tc14←トタ5F-1:Mc38)はKATO製国鉄101系導入の第一陣を飾った。
製品仕様ではダミーカプラーが装着されていた。
101系武蔵小金井区,豊田区仕様は旧ムコ3F(Mc78),ムコ3F(Mc78),ムコ10F(Mc194),ムコ予備00F(Mc60)の順で増備している。
当初からツヌ110F(Mc195)へ改装予定だったムコ10Fは回着整備時にATS-B形車上子付ダミーカプラーを充当した。
純正胴受こそ手元に残っていたが当時はまだ準再用ダミーカプラーが用意出来なかった。
そのためトタ冷房5F,ムコ3F,ムコ予備00FにはマウントレスTNダミーカプラーを用い運転台側KATOカプラー廃止に繋げた。
結果トタ5Fだけが純正ダミーカプラーで残存してしまった。
津田沼区仕様の増備も重なりトタ5FもマウントレスTNダミーカプラーへと変更されている。
トタ冷房5Fで純正ダミーカプラー同等の準再用ダミーカプラー起用に至った事からトタ5Fもカプラー交換を交換する。


入工中のクモハ100-39(トタ5F)。

準再用ダミーカプラーの残りは5両分だった。
所属編成に於けるKATO製101系豊田区仕様はトタ5F,トタ冷房5Fの2編成体制である。
先ず豊田区仕様を準再用ダミーカプラーで統一する。
これにはトタ5FがKATO製国鉄101系製品化への嚆矢だった事も関係した。
原形復帰へ向けての第二工程は準再用ダミーカプラーの取付となる。
武蔵小金井区仕様はジャンク車両等からの部品供出が実現した際に交換し何れは統一を図りたい。


擦過痕の残る台枠裏面。

工程は至って容易でありクモハ100-39,クハ101-14(トタ5F)を同日竣工させる。
先にクモハ100-39を入場させた。
他形式でも採用しているマウントレスTNダミーカプラーはゴム系接着剤での固定が原則である。
ただ施工時期の早い武蔵小金井区,豊田区仕様はその対象から外れている可能性があった。
クモハ100-39はクモハ101-198,クモハ100-184(トタ冷房5F)よりも後の入場だった。
しかし接着剤併用の不安を拭えないままマウントレスTNダミーカプラーの撤去に取り掛かっている。
粘度が低まっていたゴム系接着剤に嫌な予感が漂った。
再用を考えていないマウントレスTNダミーカプラーであり強引に引き剥がす。
どうやらゴム系接着剤単独使用だった模様で大半が台枠に残ったものの撤去に至っている。
溶剤による台枠への影響は無かったがマウントレスTNダミーカプラーの擦過痕が見られた。
固定一部が窮屈で分解時に負荷を与えたと考えている。


準再用ダミーカプラーを取り付けたクモハ100-39用床板。

擦過痕は台枠表面を捲る状態ではない。
よって準再用ダミーカプラーの装着や位置には支障無かった。
なお製品純正のプリズムケースは前照灯用プリズムガイドが無い独自形状だった。
旧トタ5F→旧トタ冷房5F(Tc14)→トタ5Fと巡った際に前照灯用プリズムの取り扱いに手を焼き破損を招いている。
その時以来トタ5Fでは床板装着時の屋根板撤去が必須となったが都度屋根板を取り外すのは効率が悪い。
後日元クモハ100-108(廃車:元ツヌ118F),クモハ101-194(ツヌ110F:Mc195)からガイド付プリズムケースを転用した。
今入場ではこの施工が活きている。
目下原形復帰作戦展開中のトタ5Fだがプリズムケースだけは対象外とする。




クモハ100-39 [03T 高尾]:準再用ダミーカプラー取付施工。

マウントレスTNダミーカプラーは機能こそ殺されていたがTNカプラー同等の外観を保っていた。
準再用ダミーカプラーに用いているクハ481形300番代用ダミーカプラー(Z04-0407)は外寸が一回り小さくなる。
また彫りが浅くやや大人しい印象へと変わった。
相対的に腰板廻りの嵩が増した錯覚に陥っている。
久々の分解機会を得たクモハ100-39だったが行先表示類の変更は見送った。
3+7非冷房車編成の行先表示はムコ3F:[東京]幕,トタ5F:[高尾]幕で配分に問題無く従前のままとした。


クモハ100-39 点灯試験[03T 高尾]:通電系統清掃施工。
※1stLOTライト基板装着車。


クモハ100-802 点灯比較[47H 武蔵小金井]:ムコ予備00F(表示器点灯色変更施工車)。
※現行LOTライト基板装着車。

クモハ100-39は前尾灯の点灯が不安定だった。
ところが台車集電板及び導電板に酸化した痕跡は見られなかった。
車輪踏面も目立った汚れは無かったものの黒染車輪の劣化が気になる。
今回はクリーナーでの接点清掃に頼り多少改善の兆しが伺えた。
再発した場合には経年を考慮すると車輪交換が妥当だと思える。
なおトタ5Fは現行LOT品とは異なる1stLOTライト基板を持つ。
表示器点灯色変更対策が不要の柔らかい発光が特徴である。
トタ5Fでは1stLOTライト基板装着車が原形維持の鍵とも言える。
ただ1stLOTライト基板は入手が難しく代替は101系津田沼区仕様(旧製品)から転用するしかない。
今後も点灯状態には注意が必要だろう。


クモハ100-39(トタ5F)。

一方で側面窓セルの状態は良好だった。
5入場連続で窓サッシ印刷の補修が続いたがようやく悪い流れを断ち切れている。
クモハ100-39(トタ5F)の竣工に続いてクハ101-14を入場させた。
外観点検では窓サッシ印刷劣化が無かった代わりにホース付ジャンパ栓納めの黒色印刷剥離が見付かった。
初出場以来一度も交換する機会は無く現在に至る。
気付けなかったのは剥離部分が光源を受けやすい箇所にあったためだと思う。


入工中のクハ101-14(トタ5F)。

ホース付ジャンパ栓納めの補修はマッキーで何時でも行える。
先に準再用ダミーカプラーへの交換から開始した。
クモハ100-39用と共にクハ101-14用マウントレスTNダミーカプラーの老朽化は感じられなかった。
だが転用する機会はトタ5Fを除く武蔵小金井区,豊田区仕様の増備時に限られる。
現時点で製品仕様が在籍しないムコ10F(Mc194:101系800番代)は棚上げされたまま実現の見通しは立っていない。
破損した黒色成形TNカプラーも多数保管している。
よってマウントレスTNダミーカプラーは用途不要のため珍しく廃棄となった。


ゴム系接着剤塊が強力に付着していた台枠。

クハ101-14用マウントレスTNダミーカプラーはクモハ100-39用よりも強固に固定されていた。
台枠の破損だけに注意を払い剥離した。
表示器点灯色変更対策未施工車でありプリズムケースは撤去していない。
強固な固定はゴム系接着剤の塗布方法がクモハ100-39と異なったためである。
安定性を考えたせいか台枠ダミーカプラー取付口の断面まで接着剤が練り込まれていた。
施工時は半永久使用とするつもりだったらしい。
固定方法は正しかったが敢えなく撤去されている。




クハ101-14 [03T 東京]:準再用ダミーカプラー取付施工。

準再用ダミーカプラーはトタ冷房5F用と同じくクハ481形300番代用ダミーカプラーを接着固定した。
トタ5FはATS-B形車上子付胴受取付対象編成からも外れる。
ひたすら原形を維持させるため最終形態になるだろう。
入手の難しいATS-B形車上子付胴受だが捜索は続けている。
対象は中野区,津田沼区仕様で特にツヌ110Fを優先したい。
補修を行ったジャンパホースは余り効果が無く位置都合で塗装剥離を見落としたのも頷ける。
ただトタ冷房5F,トタ5Fと続けて劣化が発覚したため他編成の点検が必要になった。
剥離箇所は黄色5号車両に比べて剥離が目立ち難くムコ3F,ムコ予備00Fでも発症している可能性があると思う。


クハ101-14(トタ5F)。

そして準再用ダミーカプラーを取り付けたクハ101-14(トタ5F)が竣工した。
一応トタ5Fは原形復帰の基礎だけ終了を迎えたがまだ入場予定車が残る。
入場前の確認でクモハ101-38,クモハ100-4(トタ5F)用側面窓セル窓サッシ印刷劣化が大幅に劣化していると判明した。
各所に斑点状剥離が見られ補修には時間を要すると思われる。
尚且つ貴重な101系0番代1stLOT側面窓セル装着車であり大失敗は許されない。
1両単位での入場とし確実に作業を進める。
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