地福寺ブログ

地福寺は、宮崎県延岡市の山あいにある曹洞宗のお寺です。
永代供養のご相談も承ります。

落花帰根

2015-04-06 16:43:59 | 周囲の自然
3日の夜から4日の朝にかけて、当地は雷をともなう強い雨になりました…。
この季節特有の強い風もなく、穏やかな天気が続きそうだったので、
今年は桜を長く楽しめそうと思ったのもつかのま…。

4日の朝は写真の通りとなりました。




沢山の花弁たちが、雨に濡れております。






反対に、桜の足元にあるツツジは今が盛り。
元気のよいツツジの上にも、桜が舞い散っておりました。




しだれ桜はこんな感じ。




あちこちに、役目を終えた花弁が降り積もっております。






「花いかだ」玄関わきの手水鉢にも花弁が。


今年も、桜をご覧になるために沢山のかたが当山にお見えになりました。
「毎年来て楽しませてもらってます。」
「ここは静かでいいところですねぇ。」
いつもそうですが、この桜のおかげで、沢山の方とご縁が出来、
そのご縁が広がり、また多くの方とお話しすることができます。


今年の桜は思っていたよりも早いお別れになってしまいましたが、
こればかりは仕方がありません。
もとより花は、私たちの都合を考えて咲いてくれるわけではありませんし、
ひと雨くれば一気に落ちてしまうのも、自然の摂理。

花は、時期にあわせてただ無心に咲き、時期が来ればただ散るのみです。
また来年、沢山の花を咲かせて下さいね。

あしもとに落ちた花弁は、来年の花になるべく土に還っていきます。

咲き誇る桜は確かに美しいと思います。
しかし散る桜も、濡れた地面に落ちた花も、ほんの少し姿が変わっただけです。
同じようにいとおしい。

タイトルは副住職の造語でして、元々は「落葉帰根(らくようきこん)」という言葉です。
秋の落ち葉は、土に還り養分として再び取りこまれる。
命とは、私たち人間も含めて、このように循環するものだと思います。

舞い散る桜をみて、花もまたしかり、と思いました。


散る桜、のこる桜も、散る桜。

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