地福寺ブログ

地福寺は、宮崎県延岡市の山あいにある曹洞宗のお寺です。
永代供養のご相談も承ります。

2011-09-03 09:07:13 | 周囲の自然
速度の遅い台風12号が、四国・瀬戸内・中国地方で猛威をふるっていますが、
みなさんの地域は大丈夫ですか?
私は、学生のころ高知に住んでいたこともありまして、
今回の台風の進路上には友人知人が多く住んでおり、心配です。
どうぞ十分に警戒してください。

ここ延岡では、進路から外れ、今日は朝から台風一過の良い天気です。
台風の名残か、強めに吹いてくる風が心地良く思われます。
すると、家族が西の空に虹を見つけました。まずは本堂前から撮影。


キレイに見えますねえ。


これは、もっと高いところから見ようじゃないか。ということになり、永代供養墓に登りました。
おお、綺麗ですねぇ。
B'zというロックグループの「消えない虹」という歌を思い出しました。よい歌ですよ♪


そういえば昔、虹の根元にはお宝が埋まっている、という話を聞いたことがありませんか?
うーむ、あのへんかなあ…


よく見ると、外側にもうひとつ虹があります。
よく見えるほうを主虹(しゅこう)、うっすら外側にあるのを副虹(ふくこう)と言うそうです。
※写真に線を入れてみました。見えますか?
あっちに、お宝がもうひとつあるのか…(笑)。


虹全体を1枚に収めたいのですが、カメラのレンズがそれを許してくれません。もっと広角側のレンズが欲しいよ~。
とりあえず2枚をつないでパノラマっぽくしてみました。
当山から西にある速日の峰ETOランドを囲むように、虹が出ているのが判ります。


荒れた天気のあと、台風はこんな贈り物を残してくれました。
自然とは、大きな災害をもたらす厳しい面もありますが、こうして人々の目を楽しませてくれることもあります。


こんなにはっきりと見えているのに、この手につかむことが出来ないもの。
虹とは、おぼろげながらも美しいものの象徴として、よく言われます。
私たちが生きるこの世の中には、自分の手の指の間から、霞のようにこぼれてゆくものがなんと多いことでしょう。
時間、財産、名誉、命…。いずれもしかり。

掴み取ろうとするから、手に入らない事をあれこれと思い悩みます。
「放下著(ほうげじゃく)」という言葉があります。
「手放してしまいなさい。」という意味です。
最初から、あれもこれもと掴み、放さないのではなく、手を広げてみましょう。
手を放してしまえば、手に入らない事で思い悩む必要は、もうありません。
実はそうすることで、もっと大切なものが、手に入っています。
心静かに過ごせる時間、肩書きにとらわれない自由…。

朝の虹は、そのような事をとめどもなく考えさせつつ、消えて行きました。