JCAの激闘!投げ釣り戦記Ⅰ

大物投げ釣り一筋!(2007~2013年)

捜査4課 最後の夜、、、 遠征第百二弾!青森県・六ヶ所 / むつ小川原港 (3日目~後編~)

2010-06-10 23:58:13 | 投げ釣り戦記!

俺は4課のJCAだ。


日本全域に蔓延る鰈組織の実態を調査し検挙することを目的に結成された「4課」、長い
ようであっという間に過ぎ去ってしまったこの数ヶ月、、、今ここに俺たちの頂上作戦は
一旦終わりを告げようとしている。


東北圏のカレイたちにその情け容赦無い捜査戦術、血の滲む取り調べで恐れられる
“八戸のちょいワル刑事”とこれまでのドラマを思い返しながら最後の夜はどう過ごすか
お互いに意見を出し合い決める事にした。




そして、出した結論は、





「むつ小川原港」


最後の最後にこのシマにもう一度訪れておきたかった、、、ここでも濃い霧が立ち込め
視程もかなり悪くなっているが、あの伝説の黒じいならいるかも?少し期待するものの
さすがに2ヶ月以上も棲み込んでいた後!大波止先端部は無人だった。




時刻はすでに午前0時を回ろうとしている。


少し前にちょいワル刑事が単独で張り込んだらしいのだが、暗くなるとドンコとアナゴの
オンパレードとなり全く捜査にならなかったという、、、水温上昇はこのシマ内でも顕著に
表れているのは確かなようだ。 ではなぜに?


俺たちの任務は実質上今朝からの八戸第一沖防波堤を持って終了しているが明朝
まで宴会という気分にはなれなかった、、、そう、俺たちはまだ「真子組」“ゴ~マル”
クラスを検挙できてはいない。 もちろん今夜何とかしてとも思っていない!


ただ、、、


このシマから始まった頂上作戦、、、最後もこのシマで締めくくりたかったのだ。







夜明けまで無心で打ち返した。


最大41cm、、、それ以外は予想通りドンコとアナゴの嵐だった。明るくなるにつれ、
数釣り目的の人々が次々と入ってきて大波止は満員御礼!ちょうど俺たちは彼らと
入れ替わるようにシマを後にする。




午後13時35分、ちょいワル刑事に見送られ俺は「4課」の捜査から外れた。





「組織座布団“鰈”対策部捜査4課」




“これにて解散。”




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数釣りシーズンに突入か?遠征第百二弾!青森県・八戸 / 八戸第一沖防波堤 (3日目~前編~)

2010-06-10 21:55:03 | 投げ釣り戦記!

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【捜査ファイル102】


俺は4課のJCAだ。


座布団鰈の犯罪を多く扱う事から我々は“マル鰈”と呼ばれている。
今日もまた眠らない鰈大国・日本のどこかで事件は起きようとしている、、、


ついに「4課」最後の日がやってきてしまった。思い返せば2月からこの東北圏を
重点捜査エリアに指定し“八戸のちょいワル刑事”と共に50cmを超える座布団
クラス検挙を誓い地道な捜査を続けてきた、、、


その中で野辺地の裕次郎親分や心がすぐ折れるポッキー、六ヶ所の大波止先端
に連続2ヶ月間棲み付いてた黒じいと様々な出会いもあった、、、彼らはこれから
どうするのだろうか?


~FINAL~ の3日目は“前編”“後編”に分けて締めくくりたいと思う。


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「八戸第一沖防波堤」


ヒイカ捜査に没頭してしまいあまり睡眠を取る事ができなかった俺だが、今日は「4課」
最後の一斉捜査とあって気合いが入りまくっている。先日より渡船屋の船頭にコンタクトを
取ってもらい今朝は俺たち2人に加えもう1人捜査官が加わった!


覚えているだろうか?前回の捜査にて“八沖(八戸沖堤)のぬし”とも呼ぶべき御大と
俺が行動を共にした事を。捜査4課課長、八戸警察署長を歴任し定年後はここ沖堤を
拠点に10年以上も個人捜査をされてきている“ゴメじいさん”


なぜゴメじいさんかと言うと、御大は非常に温厚な性格で俺たち若手捜査官にも優しく声
を掛け気遣ってくださる仏様みたいな存在なのだが、唯一ゴメカモメだけには冷酷極まり
ないのだ!その戦闘能力は年齢を重ねていても健在で、少しでもゴメカモメが御大の
現場に近付こうものなら両手をあげてコラ~~~!と迫力満点で追っかけ回す、、、




そんな御大と共に上陸した俺たちは白灯台がある先端部からちょいワル刑事、俺、御大
といった順で並んで捜査本部を設け「真子組」殲滅作戦を開始した。


念の為に言っておくが、ここは昨日の第二沖防波堤ではなく隣にある「第一」の方だ!







水難事故が絶えない為、去年から立ち入り禁止になってしまった三菱防波堤と向かい
合う今日の現場は、北海道は苫小牧とを結ぶ定期船シルバーフェリーなどの入港航路と
なっており水深もありカレイ連中の目撃証言も多い。ただ第二と比べると海底はかなり
ヘドロ化してるようでヒトデもより多く感じる。


ちょいワル刑事の真正面付近に「真子組」連中がかたまって隠れていたのか?早朝から
物凄い勢いで検挙しまくっている!もしかすると!?と期待が膨らむ。





現在のところ彼も35cm以上のみを拘束し、それ以下は全て釈放しているようだ。また、
昨日と違って捜査の邪魔をするカニも多くは居ないようで非常に良いコンディションと
言えるのではないだろうか。


これらに交じって邪魔者アイナメもポツポツと連行されてくるのだが、御大が全て
持ち帰ってくださるとの事で引渡しとなった。




そして、このシマでも気になった犯罪が!


どこのシマでも見かける光景だが、、、





“ゴミ!”


そのまま放置していく輩がいるようだ!以前、六ヶ所の沖堤では宴会をしたのか?ビール
の空き缶にビックマンのボトル、おつまみの袋多数、今朝も写真のようにわんさかゴミが
たくさん置き去りにしてある。 そして、これらのゴミ、、、見覚えがあるものだった!昨日の
一番船で一緒だったグループがこれらを持っていたのを俺たちは目撃している、、、


なんとも残念な事だ。




気を取り直して持参した大量のエラコ弾を剥いていると、忍者のようにどこからとも無く
現れた御大がエラコの取り扱い法など事細かにレクチャーしてくれ始めた。


さすがの早業にその道の達人でもあるちょいワル刑事も聞き入っている。





しばらくアタリが遠退いていたので御大と3人で今後の「4課」のあり方についてなど話し
合っていたのだが、突然2羽のゴメカモメが近くにやってきて“ア~、ア~、ア~~~!”
鳴きだしたのに対し御大は非常に激怒しうるさい!!!と大声を張り上げながら
追っかけていった、、、


“和やかなムードの中でも常に周囲を警戒している。”


俺たちも見習わなくてはならない。




エラコ弾とイソメ弾を併用しながら遠投重視で敵地に仕掛けを送り込む俺たち、正午を
回ったあたりから潮がいい感じで動き始め再び連中が活動を開始したようだ!


グググッ、 グゥ~~~!


締め込む抵抗はまさに座布団クラスばりなのだが、、、







どれだけ検挙しても41cm止まりで“ゴ~マル”には程遠い。やはりすでに数釣りシーズン
にスイッチしてしまったのかもしれない、、、心の中で思いながらも最後の最後まで希望を
捨てずに戦おうと自分自身に言い聞かせる。


きっとちょいワル刑事もそうだったのだろう、とにかく数を抜きその中に1枚でも大判が
交じっている事を信じひたすら打ち返していた。


また3日間通してずっと昼間は濃い霧に覆われた東北圏、これは気温と海水温との差
から生じる現象なのは言うまでも無く気温の上昇を意味するもの、、、数釣りシーズンに
突入していても仕方ないはずだ。


午後17時、、、今日も“ゴ~マル”の気配すら感じれることもなく捜査打ち切りとなった。






倍以上の数を検挙するもののその大半を釈放した ちょいワル刑事 の検挙カレイ。







悔しいが「真子組」に関しては来シーズンへ見送ることにした俺の検挙カレイ。







そして、御大も俺たちが検挙したアイナメに小型カレイ、ホヤなどをたっぷりクーラーに
詰め込んで雑踏の中へ消えていった、、、また来年会いましょう。





以上、ここまでが“前編”となる。




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