JCAの激闘!投げ釣り戦記Ⅰ

大物投げ釣り一筋!(2007~2013年)

思わぬ獲物確保!? 遠征第九十九弾!青森県・六ヶ所 / むつ小川原港 (4日目)

2010-05-11 23:29:25 | 投げ釣り戦記!

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【捜査ファイル99】


俺は4課のJCAだ。


座布団鰈の犯罪を多く扱う事から我々は“マル鰈”と呼ばれている。
今日もまた眠らない鰈大国・日本のどこかで事件は起きようとしている、、、


六ヶ所村 = 常に回復、悪化を繰り返す気象コンディション。


これまで一体何度この方程式に悩まされてきたのだろうか?たとえ晴天でも風速
15mを超す暴風が吹き荒れ捜査にならない日もあれば悪天候でも凪な時もある。
次なる俺たち「4課」の課題は気象庁と密接なパイプを構築し、ちょいワル刑事を
裏ルートで気象予報士に任命してもらうしかない。



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当初の予定なら今朝もどこか磯へ渡り、引き続き“滑多組”の捜索に力を入れたかった
のだが東寄りの風、波→3mとなってしまい船頭さん曰く、漁港近くの一文字くらいしか
行けなさそうと、、、どうしようか迷ったが一文字ならと捜索を断念し再び「青森県」に戻り
“真子組”検挙作戦に専念しようとなった。


途中、“八戸のちょいワル刑事”お勧めの地元名物いちご煮というウニやアワビが
入ったご飯に味噌汁で昼食を取りながら作戦会議、今夜にかけて出ている雨予報の中、
まだ快適に捜査ができるシマとなると、、、






「むつ小川原港」


やはりここしかなかった! 幸いにも風は明日までずっと南東のままという事で、午後
16時半、だんだんシケてくる「大波止」に突入した。平日な上、悪天候となれば普通なら
誰も居ない、また来ないはずだった、、、だがしかし!あいつだけは居た。


“黒じい”、、、どうやら4日以上前からずっと棲みついてるようだ!確か俺が前回訪れた
際にもすでに同じ場所を陣取っており、その後、他の捜査官から得た情報にもいつも奴
だけは居た。車内には布団を積み込んで数日おきに親族らしき男性が食料を運び込んで
るというスタイル、、、


そして驚くべき事に波が完全に波止を洗う危険な状態になっても微動たりともせずそこに
居座り、また周囲の捜査官に対しても常に愛想が悪い、、、彼の抱く陰謀とは一体何なの
だろうか?慣れている俺たちは気にせず奴の手前に捜査本部を設置することにした。




このシマの“真子組”はもう数釣りに移行してしまったのか?




グッ、グッ、ググググッ!





小さい。


まあ、たまたまなのかもしれないがアベレージサイズは確実に小さくなってきている。
ちょいワル刑事も暖かくなるにつれ数は期待できても型は難しくなってくると言う、、、
おそらくこのシマは今夜が本当に最後となりそうだ。


風は物凄い音を立てて強まってきているが、未だ風向きは南東のままで連中を狙い打つ
内側はベタ凪を保っており全く捜査に支障は無い。






一箇所に絞り通いつめているがゆえ仕方ないのかもしれないが、正直、俺たち「4課」
人間でさえ毎回同じこのワンショットには見飽きてしまっている。だが、通いつめている
からこそ把握できてきた正確な連中の動き、時合いなどもあるのだ。


時合いと睨む時間帯には特に集中してシマ内を叩く、、、今夜もその戦法で戦い針を完全
に飲み込んでない小さな組員は全てその場で釈放、食べ応えがある、、、いや、取り調べ
応えがある連中のみの身柄を拘束する。




どうやら予想は的中で、ダブル検挙など数はかなり出るようになってきてるがアベレージ
サイズが25~30cmの小さい下っ端ばかり、、、日付が変わった頃から雨も降り出して
現場のコンディションはますます悪化してくる。


ある程度見切りを付けた俺たちはコンビニでビールにおでん、チーズなどを買出し
車内で宴会を開きながら張り込みを続けることにした。




バシャバシャ!? ク~、ク~、、、


バシャバシャ、バシャ!?






朝マズメ時期に突入した午前4時前、車内で待機する俺たちは異変に気付いた!


バシャバシャバシャ、、、?


な、なんと1羽のゴメカモメがちょいワル刑事の捜査網に掛かり水面で暴れている!?


座布団カレイの検挙が厳しくなった今、怒り狂ったちょいワル刑事は鳥までしょっ引こうと
しているようだ。激しく抵抗するゴメをタモで捕獲!ファーストコンタクトで全てが決まる
とのことで彼はゴメを牽制しおとなしくするよう忠告する。






午前4時16分、63cm ゴメカモメ逮捕。


しかし、途中であまりにも落ちぶれていく自分自身に気付いたのか?正気に戻った
ちょいワル刑事は優しく羽根に絡まったPEラインを解き前科者ファイル用の写真のみ撮影
した後、釈放してやったようだ。


海鳥の中でも特にあつかましい事で知られるこの“ゴメ”はそんな恩など忘れ、5分後
には再びちょいワル刑事の担当現場付近に現れ、千切れたアオイソメなどを片っ端から
盗みまくっていた、、、全く薄情なカモメだ。




ゴメにPEをグチャグチャにされ雨の中解いてた ちょいワル刑事 の検挙カレイ。







ゴメと格闘するちょいワル刑事を横でサポート? ただ笑い転げてた JCA の検挙カレイ。





さて、これから「4課」ご用達温泉ろっかぽっかで温まって帰るとしようか。




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