JCAの激闘!投げ釣り戦記Ⅰ

大物投げ釣り一筋!(2007~2013年)

48、41、40cm マコガレイ撃沈する! 遠征第九十九弾!青森県・八戸 / 八戸第二沖防波堤 (2日目)

2010-05-09 23:35:43 | 投げ釣り戦記!

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【捜査ファイル99】


俺は4課のJCAだ。


座布団鰈の犯罪を多く扱う事から我々は“マル鰈”と呼ばれている。
今日もまた眠らない鰈大国・日本のどこかで事件は起きようとしている、、、


時にしてリストから外されたシマでエラコや他の規制食料が密かに取引されている
事がある。相棒のちょいワル刑事のお膝元・八戸近郊エリアにおいてもそのような
闇取引が行われている噂があり、俺たち「4課」もこの説には関心を持っていた。


今夜まで別件捜査で拘束されているちょいワル刑事に代わって俺が単独でその
シマ内に潜入し調査してくることになった、、、



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捜査予告で衛星画像として公開した「4課」のノーマークエリア。


もう少し拡大してみることにしよう。





初日の昨日は六ヶ所村にて張り込むものの、小型化しだした連中らを取り調べるうちに
長旅の疲れからか?いつの間にか車内で眠りに落ちてしまった。携帯アラームと共に
何とか目覚めるが気だるさが取れず捜査に復帰したのは午前3時半過ぎだった!


そう、俺としたことが寝過ごしてしまったのだ!? 仮眠を取ったとしても
午前3時には起床して厳戒態勢タックルを一時解除し予定していた現場に向わなくては
ならなかった、、、俺は一瞬迷った!このままこのシマに残るべきか?それとも急いで
片付け南へ進路を取るか?







午前5時一斉突入。


なんとか間に合った!早朝の道は空いておりちょいワル刑事から借りたゼロヨン仕様?
いや、特殊改造車は切羽詰った状況下、不可能を可能にしてくれのだ。


今日のシマはこれまでの「4課」捜査ファイルには記録が無く、実績場としてリストされて
いるものの俺たちにはノーマーク扱いとされてきたエリア!通称・第一、第二と呼ばれる
2個の巨大防衛壁はまさに八戸市民を守るかのように沖にそびえ、常に外海からの荒波
や暴風たちと戦っている。








「八戸第二沖防波堤」


第二の方が実績があるとは聞いていたが、なぜか俺としては第一が気になっていた、、、
しかし捜査船乗り場に到着した時にはすでに第一へ向う船には16人もの水蛸捜査班が
控えており、ちょうど居合わせたこの沖防波堤のぬしとも呼ばれる白髪のご老人から
“真子組”検挙なら間違いなく第二だと告げられた俺は氏と共に潜入する事を決めた。


シマの常連でもあり防衛壁を知り尽くす元捜査官の氏は上陸するや否や、30m程歩き
わしの横、ここで張り込め!と。俺は教えの通り氏と並んで捜査本部を設置し
連中を待ち構えることにする!




荒れ後なのか? それとも俺の捜査を妨害すべく連中が意図的に濃度が非常に濃い
ミノフスキー粒子を散布しているのか?足元から60m付近までは濁りが入っており
氏の竿を見てるとアナゴにドンコと夜間捜査に出てくる輩が掛かってきている、、、しかし
60m以遠、ちょうど船道にあたるエリアは濁りが治まり比較的澄んだ色をしているのだ!


これは朝から気合いで遠投勝負するしかない。


ライフルの口径を細糸を巻いたスプールにセットし新鮮なアオイソメとちょいワル刑事から
渡された塩エラコで一斉砲火、、、時にして午前6時45分前後だっただろうか?






・ ・ ・ 。




反応が無い、、、長期戦になると悟った俺は朝食を取りながらしばらく現場をそのまま
放置してみる事にしたのだが、これが失敗だった。連中が蔓延るシマ内では恒例のヒトデ
軍団が海底に溜まっていた!次々と捜査網に重くなって掛かってくるヒトデ、これは例え
国家の職員としても払わなくてはいけない税金なのだろう。


午前10時10分、一向に沈黙を保ったままのシマだが、隣でいろいろ情報を提供してくれる
氏曰く、これからの時間帯にかけてがベストだ!と、、、とにかく頻繁に仕掛けを
動かしながら緊張を緩めないようにしなくてはいけない。




コンコン? ググググググググッ!






午前10時52分、40cm マコガレイ逮捕。


03’パワーエアロ 2号スプールから放出された捜査線に明らかに生命体らしきテンション
を加えてきたのは幹部クラスの組員だった!締め込みなど抵抗をあまり見せなかった
ので気にせずぶり上げたわけだが、スッポ抜け寸前の掛かりようだった、、、次からは
念の為、タモを入れたほうがいいかもしれない。


同時期に3名の捜査官が上陸してき、俺の真横に入ってきた!あまりにも近すぎるように
感じたのだが仕方が無いとあきらめた矢先に、エラコを捜索していた氏がやってきて
あっちで釣れと喝!これには非常に救われた。


直後に現場へ戻られた氏が40cm少しのアイナメを検挙され、自分自身の現場が気になり
仕掛けを巻いてみた、、、すると


グイグイグイグイ、、、?


またしても生体反応が!?






午前11時25分、41cm マコガレイ逮捕。


立て続けに連中がかましを入れてくるとは!ここは「4課」の面子に掛けても徹底抗戦
するしかない。暴れまくる奴をすぐさま取り調べ仲間が潜伏している情報を聞き出す。




快晴な天気は完全に俺達の味方してくれているようかに思えたが青空でも風が強くなって
きたのだ!今一番集中すべき時間帯なのに自然とは本当に厳しいものだ、、、沖から
大きなウネリを伴った波が押し寄せ強い横風は仕掛けを押し戻し左へ運んでゆく。


いくらタイミングを見計らって投げてもギリギリ濁りが無いエリアに届くか届かないかの
瀬戸際になってきた、、、これまでの2匹は全て遠投竿に当たってきている。最悪な事は
重なり潮が動き出し更に左へ左へと急流の如く捜査網を引っ張る、、、


万事休すか?






竿数を減らしローテーションを組んで風上となる斜め右へキャスト、流れに乗せながら
次々と同じ作業を繰り返す戦術に切り替え出来る限り遠投に心がける。


潮流の影響もあり手前の濁りはだんだん消え、不思議な事にちょっかいを出してきていた
ヒトデ連中も鳴りを潜めてしまった。どういうことか?




時間だけが経過してゆく、、、正午を回った頃から状況は更に悪化しまさに俺だけが
こんな大荒れの現場で張り込み捜査を続投している。横に居る氏も残念ながらそろそろ
撤収した方がいいと片付け始め後から来た3人も早々に陸へ戻っていった。


迎えの船を呼び撤収体制に入る俺の1本のスピンパワーの穂先一瞬押さえ込まれた!?
そんな気がしたのだ、、、。しかし、常に強風にあおられている状況下において目の錯覚も
ありうる。早速リーリングを開始してだんだん仕掛けが手前に寄ってきた頃、一気に下へ
突き刺さるかのように強く絞め込んだのだ!


グゥ~~~!!!






午後13時34分、48cm マコガレイ逮捕。


それは最後の最後に訪れたドラマだった!タモの中でバタバタと暴れるこいつこそ頂上
作戦の標的でもある座布団の1匹、またしても最終目標ゴ~マルへあと2cm足らず、、、
実にもどかしい。




捜査を続投できればまだ可能性があったのかもしれないが、視界には迎えの船が。





午後15時、第二沖防波堤脱出。


この時見た いかにも凪を連想させてくれる青空が今も忘れられない、、、









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