鍛冶俊樹の軍事ジャーナル
(2023年1月23日号)
*トーク今年はどうなる?
前号「今年はどうなる?」をテーマにしたトークライブ動画がUPされた。
https://youtu.be/dfTkl4F9I-A
(2023年1月23日号)
*トーク今年はどうなる?
前号「今年はどうなる?」をテーマにしたトークライブ動画がUPされた。
https://youtu.be/dfTkl4F9I-A
ライブでも触れたが、9日に米国の戦略国際問題研究所(CSIS)が2026年に中国が台湾に侵攻した場合の軍事シミュレーションの結果を公表した。ほとんどの場合、中国の侵攻は失敗に終わるという結論だが、問題は別にある。
というのも、これまでの軍事分析では、中国軍は台湾の水際で撃破されるとしてきたのに対して、このシミュレーションでは、中国軍は着上陸作戦に成功し、台湾内での戦闘が繰り広げられる場合が有り得るとしている。つまり中国軍は着上陸作戦能力を急速に向上させているのである。
CSISは、その場合でも日米の支援を得て台湾軍は中国軍を追い込めるとしているが、この場合、現在ウクライナで展開されているような戦闘が台湾でも繰り広げられることになろう。
だが台湾とウクライナには決定的な違いがある。ウクライナは隣国と陸続きであるのに対して、台湾は島国である点だ。ウクライナでは大量の難民が隣国に脱出できたが、台湾ではそれが出来ない。行き場のない大量の難民を抱えながら台湾は戦争を続けられるだろうか?
実は、このシミュレーションでは、台湾が降伏せずに戦い続けることが前提となっている。だがこの前提は、台湾の地域の特性を無視した前提と言わざるを得ない。このシミュレーションは結論とは裏腹に、台湾が危機的な状況に陥りつつあることを暗示しているのである。
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