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首相は「身びいき」排すべきだ     【阿比留瑠比の極言御免】

2023-06-08 21:07:12 | 日記
わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6522号 

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首相は「身びいき」排すべきだ
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      【阿比留瑠比の極言御免】

 首相公邸内での不適切な行動が批判された長男の翔太郎首相秘書官(政務担当)について、岸田文雄首相は5月29日になって更迭を表明した。この騒動を見て、中世フィレンツェの政治思想家マキャベリの著書『君主論』の次の言葉を思い浮かべた人は少なくないことだろう。

 「君主にとって、秘書官を選定することはけっして軽々しいことではない。君主の思慮一つで、よい人材が得られることがあり、また、そうでない人物が用いられることもある。そのため、ある君主の頭脳のよしあしを推測するには、まず最初に君主の側近を見ればいい」(池田廉訳)

 組閣の記念撮影にも使われた赤いじゅうたんが敷かれた階段で、翔太郎氏が前列中央に納まって撮影された集合写真などを週刊文春が同24日に電子版で最初に報じた問題である。

 このとき集まったのは親族ら10人以上だというが、いったい誰が写真を文春に漏らしたのか。簡単に情報漏洩(ろうえい)するような相手を、公邸に招いた時点で首相秘書官にふさわしくないが、岸田首相の任命責任と見識も問われる。

[求められる決断力]

 31日の在京紙朝刊をみると、産経新聞と読売新聞がほぼ同じ指摘をしていた。「厳重注意にとどめていた首相が一転して更迭を決めたのは、世論や与野党からの批判の高まりを受けてのことだろう」(産経)

 「首相は先週まで、翔太郎氏を『厳重に注意した』と述べながらも、更迭については否定していた。首相が方針転換を決めたのは、世論の反応が予想以上に厳しいと感じたためだろう」(読売)

 こうした世論を気にした結果の優柔不断さと受け取れるような対応は、今後は改めるべきだろう。岸田首相は昨年11月、法相の役割について「死刑(執行)のはんこを押す地味な役職」と述べた葉梨康弘前法相を更迭した際も「決断が遅い」(立憲民主党の泉健太代表)と批判されていた

 今回も立民の小川淳也前政調会長が5月30日のツイッターで「総理の更迭はいつもワンテンポ遅い」と記していた。岸田首相も、とことん身内に甘い立民側にいわれたくないだろうが、確かにその印象は強い。

 マキャベリは「君主は、人に恨みを買ったり軽蔑されたりするのを避けなければならない」と指摘したうえで、軽蔑される理由をこう語っている。

 「君主が気が変わりやすく、軽薄で、女性的で、臆病で、決断力がないとみられるためである」

 現在の価値基準ではこの「女性的」という部分は不適当だろうが、ともあれ、リーダーには決断力が求められるのは間違いない。

[「運」に恵まれるも]

 岸田首相は就任時から、「運」に恵まれてきた。5月に地元で開催した先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)も、「核兵器のない世界」というスローガンはさておき、ウクライナのゼレンスキー大統領の来日と、大統領がロシアと関係の浅くないインドのモディ首相と会談したことで意義は格段に増した。

 北朝鮮へのハイレベル協議呼びかけも、経済封鎖と飢饉(ききん)にあえぐ北側が異例の速さで前向きな反応を示すなど、拉致問題の進展に今後一定の期待が持てる展開となった。

 だが、その強い運気も、国民の軽蔑を招くような悪手や慢心による緩手で一気に離れることがある。広島、宏池会(岸田派)、親族・・・と身びいきで身内ばかり優遇していると思われるようなことは、できるだけ慎んだ方がいい


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