曲がり角で 迷いながら

自分も家族も人生の曲がり角に。戸惑いの中の日々を迷いうろついています。

故郷

2013年06月12日 | 介護

またまた、記事をためてしまって、ちょっと古いお話から。

私の父親代わりでもあった、伯父の四十九日の法要に、故郷に行ってきました。

今回は実家母Y子さんは、足の手術後で、法要は欠席。

初めての組み合わせで、弟と私たち夫婦の3人で1台の車で行きました。

母親のいるところでは出来ない話もいろいろ、もろもろ。

道に迷うなどのトラブルも含め、なかなかの体験でした。

というのも、伯父の長男(私の従兄弟)の、かなりのこだわりの葬儀、四十九日。

とても私たちにはできないなあというか、普通はここまで丁寧にやらないだろうと思うような内容で、実家の長男である弟、そして、我がオットとどちゃんも、一応ちょ~なんですから、それぞれ思うところがあったようです。

 

小高い丘というか、山の中腹にあるお墓は、広々していて、見晴らしがよく、町が一望出来て、私はここの墓地は好きな場所です。

実家父は南信州から静岡に出てきて家も静岡に建てましたが、私が20歳のころだったと思いますが、どうしても、ここにお墓を立てたいと、墓地を買いました。その後の管理も伯父夫婦にお願いして、この場所に眠りたかったのです。

ですが、母親は父親の親せきとの固執があり、どうしてもここのお墓に父親を葬るのを拒み、静岡に永代供養のお墓を買ってしまいました。

今、この地に立つと、ここに、帰りたかった父親の気持ちがよくわかります。けれども、母親がここを嫌がる気持ちも十分わかるし、静岡の自分の近くに葬りいつもそばにいたいと言う気持ちもわかりますが、後を継ぐ、弟たちにはまだ、お墓がありません。母親の買ったお墓は、夫婦だけしか入れず、本来永代供養(後を継ぐ人がいない人の入る)のお墓なので、本当は、お葬式以外はお寺さんの法要だけで、すませるお墓なのです。

父親の病気は診断が下される3年ほど前からの様々な症状からはわからず、腸閉そくを起こして、丸2カ月飲食一切できない状態で、やっとわかった時にはあと2週間と言われた、横隔膜に発生した末期癌でした。

当時、母親はかなり混乱し、精神的にも追い詰められていたので、お墓の件は、母親の気持ちに添うしかなかったのですが、それでよかったのか、と、改めて思います。

でも、千の風に乗っての歌のように、お墓には父親はいないのなら、この地に来ているかもしれません。

私にとっても懐かしい故郷ですが、やはりこの地に家もない、お墓もないとなると、地に足がつかないと言うか、故郷でありながら、帰るところがないんですね。

長くこの地を離れていたと言う事もありますが、浮いているというか。

もっとも、伯父さんの長男一家も次男一家も、この地の帰ってくる事はないようで、それぞれ東京と鎌倉に家を構えていますし、遅い結婚だった長男一家の子どもはまだ中学生なので、当分都会から帰ってこないと思います。

従兄弟ももう60歳を超え、これからお金の掛かる子どもを抱えて、故郷との2重生活もできないので、伯母さんはひとり暮らしが続きます。

挨拶では、伯母さん、「ひとりになってしまいましたが、その中で楽しみを見つけて精一杯この地で生きて行きます。もちろん、苦しい事もあると思いますが、その中で出来ることをして、出来るだけ楽しくひとり暮らしをしていきます。」と伯父さんとの思い出と共に話していて、思わず、涙…。

伯父さんは父親代わり、伯母さんは母親代わりで、病弱で入院ばかりしていた母親の代わりに、本当にかわいがってくれた伯母さんなので、本当は私も傍にいたい。

でも、伯父さんが胃ろうになってからは、従兄弟は私たちが伯父さんに会う事を許してくれませんでした。

今回の葬儀葬祭の一切は次男である、従兄弟一家は一切口出しが出来なかったようです。

その事も、伯母さんは最後に触れていました。

「次男の方は今回全く紹介もありませんでしたが、実は次男がおり(いや、みんな知っていますけどね、長男から一通り紹介があった時に特別触れられなかったので)そのこも本当に優しい子で、私は彼の事も本当に頼りにしております。よくしてくれていることを、余計な事ですが、一言触れさせてください。」

これは、兄弟両方に痛い言葉ですよね。

お兄さんの方は長男だからと頑張り、弟の方は後継ぎではないので、口出しできない。

でも、昔から兄弟の固執があって、なかなか難しい兄弟なんですよねえ。父親(伯父さん)ともそれぞれ固執があったので、伯母さんが中に入って、苦労していたのも見聞きしています。

伯母さんの最後の言葉が、いい方に行ってくれるといいのですが、逆に働くかもって気もするのです。

難しいですね…。

ウチは、どないするん?

帰りの道々、その事が話題になりました。

私は兄弟が同じようにとはいかなくても、まず子どもが中心になって進めるべきで、次男だからとあれほど、下に扱わなくてもいいのではないか、兄弟そろって並べばいいと行ったのですが、

弟!さすが長男!

「長男がすべてやるべきで、次は長男の子どもでいい。そうすべきだ!」

ムムム、てことは?嫁に行ったわたいは、蚊帳の外?

とどちゃんも、弟の意見に同意。長男が中心で良い!そうで、ふ~~~ん、義弟はしらんかでよいのか?

介護もか?

2人口をそろえて、当然!

ふ~~~ん。

じゃあ、「長男だけでやるっつうことだね。介護も!

ヨメはやらんでいいね?

よそへ嫁いだ娘もいいね?やらんでも?」

二人口をそろえて「よい!」

ほおお~~~~。

聞いたからな~~~~。

おい、どど!

わて、介護殆どすべてやっとるぜ!

おい、弟!

母親の介護、わてもやっとるぜ!

忘れんなよ!長男だけでは出来んぜよ!と吼えたかったが、「ほおお~~~!」だけにとどめてやったぜ!

ぐわははは!後悔すんなよ~~~!