いせ九条の会

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自民党政治家が憧れる英国の政治家の保守主義とは/山崎孝

2006-11-30 | ご投稿
11月30日の朝日新聞の記事に、英国保守主義の研究者の第一人者と言われるスチュアート・ボール博士のへのインタビュー記事がありました。

安倍首相は尊敬する政治家は、と問われると真っ先に挙げるのは、チャーチル首相だそうです。自民党の政治家にも英国の保守主義に憧れる政治家は少ないと言われます。

スチュアート・ボール博士のへのインタビュー記事の中から、安倍首相と自民党政治家に是非とも読んでほしい部分を抜粋します。

 ●英国の保守主義と比べると、米国のブッシュ共和党政権を支える宗教右派と呼ばれる保守層は、ずいぶんと趣が違いますね。

 米国の保守主義の根底には清教徒や原理主義的プロテスタントの、より厳格な伝統が横たわっている。一方、英国の保守は特にこの半世紀というもの、キリスト教に由来する道徳を緩やかな規範としながらも、国家が個人の信仰や内面に干渉することは慎重に避けてきた。国民も道徳を国家に強制されることを嫌う。

 英国の保守党は、経済・外交政策では米国の共和党と足並みをそろえている。だが、保守の価値観という点では、共和党内の「がちがちの超保守派」よりも民主党の穏健派の方が肌が合う。

 英保守党政権が米民主党政権との間で、より良好な関係を築くことが多い秘密の一端はそこにある。

 国家は個人の内面についてあれこれと指図すべきではない。それは、個人の自由な選択を董する、英国の保守の良質な部分といえる。