いせ九条の会

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ラムズフェルド医師/山崎孝

2006-02-07 | ご投稿
「ムハンマドの諷刺画」に抗議する行動は、シリアではデンマークやノルウェーの大使館が放火される事態に、インドネシアのスラバヤでは、デンマーク領事館に投石して窓ガラスが割れたりしています。冷静さを取り戻してほしいと思います。

2004年の中国の日本 に対する抗議デモは、日本 の公館や日本 人の経営する店に危害を与えたため、抗議の内容には正当性を持ちながらも中国政府は他国の財産を守れなかったという評価を受けてしまいます。中国は信用を落として日本では中国における既存のビジネスを拡充するか、或いは新規ビジネスを検討するかという質問に2004年12月の調査結果では、86・5%から54・8%に減ったことが有ります。

暴力では何一つ建設的なものは得られません。言論の自由も多くの人々が心の糧にしている宗教には配慮が不可欠だと思います。

この「ムハンマドの諷刺画」とは別にワシントンポストが1月29日に掲載 した漫画が、米統合参謀本 部が悪趣味として怒 って同紙に抗議をしています。

漫画の内容は、両手足と頭に包帯をまいた人物が「米陸軍」と名札がかかったベッドに横たわり、「ラムズフェルド医師」が「戦闘で鍛えられた状態だ」と話している情景を描いています。

「戦闘で鍛えられた状態だ」とは、ラムズフェルド国防長官が1月25日の会見で、イラク駐留米軍が過度の負担で疲弊しているとの指摘に対して反論をした言葉ということです。

作者のトム・トレスさんは、「イラクの米軍将兵の現実を描いた」と説明しています。

米統合参謀本 部の抗議に同調して、「イラクの人々は、米英軍が空爆で行った正確さに敬意を持っていると思う(米国防長官2003年4月9日記者会見)」と、人道的戦争を遂行した功労者に、また、世界のごうごうたる批判にもたじろぐこともなく冷徹な意思を持ち、イラクに民主主義をもたらすのに「貢献」した指導者をコケにするなという抗議は、世界には広がらないようです。

漫画といえば「いせ九条の会」の会報「いせ九タイムズ」に、漫画のキャラクターが掲載されていました。漫画のコンビの「シラ」と「キル」は「流行に流され易い」「知ったがぶり」「人に流されやすい」などのコメントが付き、付和雷同する一部日本人の持つ側面を反映した面白い「キャラ」だと思います。また、シラとキルの語感はロッキード事件の証言台で「記憶にございません」と法に触れない言葉を用いたことを真似して、その後の国会の参考人・証人たちの常用語となった言葉を述べてシラを切る政治家を連想させます。

シラとキル漫画の展開を期待しています。