伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

平野神社など

2008年04月06日 | 京都の桜
お花見へ行こうかと言うことになって、
今年は平野神社へ行って来た。

平野神社は「京都屈指の桜の名所」ということで、
それなりに桜があるはずと。

何より良いのは、無料だということだ。
神社だから境内がすべて無料で歩ける。
バス停からすぐ近くというのも断然良い。
歩いて何分かかるかというと…、
殆ど目の前なので横断歩道の信号を待つ時間くらいだ。




で、行ってみると非常に雑然としている。
神社の境内に屋台のテントがたくさん出ている。
平たくいうと、俗っぽい。限りなく俗っぽい。

私も母もここに来るのは初めてで、
感じとしては北野の天神さんを少しスケールダウンしたような、
八坂神社を少し小さくしたような、まあそんな感じだ。
町のど真ん中にある神社だから、そんなものなのだろう。

平野神社は西陣の近く。
市バスに乗ると、金閣寺へ行く途中にあるから、
バス内は割りと混んでいる。

私たちの生活エリアからは離れているので、
平野神社と言ってもあまり親近感がなく、知識もそんなにない。
未知の世界だった。


私の中では、
上賀茂神社、下鴨神社はわりと神秘的な雰囲気があるが、
町中にある北野さんや八坂神社、伏見稲荷はかなり俗っぽい。
そのほかの町中にゴマンとある晴明神社のような小さい、
建物の新しい神社(謂れだけはとてつもなく古い)は、
その神社の近所の人々だけの御用達という感じで、
俗っぽいとかいう以前に、地域密着型の土着神社である。

平野神社はこれらの中間のような感じで、
どれにもあまり当てはまらなくて、ちょっと当惑ぎみだ。




とにかく、鳥居を入って境内を歩いて行くと、
その参道の両側に屋台が出ていて、
その後ろには桜が美しく咲いているのに、
それはまるで無視で屋台とお客さんが普通に盛り上がっている。

桜見物というより、弘法さんとか、天神さんの賑わいだ。

さらに歩いて行くと、
毛氈を敷いた床机がずらずらと置いてあるのがそこここに見え、
夜になるとそこで酒盛りが行われるのだろう。
そのような床机を出している店が幾つもある。

桜がばっちり咲いている桜園というような、桜エリアがあり、
そこは夜ライトアップもされるらしく、なかなか悪くないのだが、
カメラでどう撮っていいか迷う。

初めてなので良いアングルが見つけられない。
雑然とした雰囲気のある方が平野神社らしいのかもしれない。


ここはたくさんの桜があるだけでなく、
いろんな種類の桜がある。
だから、桜の咲き始めの時期から4月中旬、下旬の終り頃まで、
咲いている時期が長い。
4月のいつ行っても桜が楽しめる。
のが平野神社の特徴になっている。





平野神社の毒気にあてられ、ちょっと落ち着きたくて、
いつもの私の桜見物スポットへ行く。
例の木屋町、高瀬川の桜だ。

高瀬川の桜は、町の裏にひっそりと咲く。
ビルとビルの谷間に咲く、日陰の桜。
でも何となく落ち着くのだ。
鴨川河畔ののんびりした風情も良いなあ。





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源氏物語千年記

2008年04月04日 | 京都
京都は「源氏物語千年記」で涌きかえっている。

今年が「源氏物語」が描かれたことが確認されて千年になるそうだ。
それを記念して、あちこちでいろんな催しが行われる。
1年間ずっと行われるだろう。
そりゃもう大騒ぎさ。

私が一番心配していたことは、この催しのイメージキャラクターに、
某大河ドラマのヒロイン役だった某女優が起用されたことだった。
私は1年間、京都の町のあちこちに、
某女優のアップが写ったポスターが貼りまくられるのではないかと、
心配で心配でならなかった。
恐怖でさえあった。

1年間、それに耐えなければならないのか、とものすごく憂鬱であった。

なぜなら、某ドラマを見るにつけ、その女優がとてもぶ○いくで、
そのポスターを見るたびに顔を背けて歩かなければならないだろうと予想したからだ。

これは、
その女優の半分の容姿も持たない私が言うべきことではない。
しかし、私は少なくともポスターにアップで写ったり、
テレビに出て我が醜貌を晒すことはしていないので罪は少ないと言えるだろう。
近所の人の前を平気で歩いている、
ということの罪は深いとは言えるが。


ともあれ今の所、
京都の町にそのポスターが貼られている場面には遭遇していないので、
少しは心が安らかだ。

ただ先日NTT西日本のモデルルームに
ずらりと貼られているのを目撃してちょっと暗澹とした気分になった。
しかしそのポスターは良く出来ており、
ぶ○いくには写っておらず、多少は安心した。

なぜこの女優が源氏物語のイメージキャラに起用されたのだろう。
京都の商工会議所があまりお金がなくて、
ギャラの安い人に頼んだのか。

いや、この人は言うほどぶ○いくではないのだ。
ただ、可愛げがなく、ふてぶてしいだけけだ。
いや、フォローになってない。


まあそんなことはどうでも良い。
私は前から言っているように、「源氏物語」がきらいだ。
きらいだから読んでいない。

古典が難しくて読めなくて嫌いだから「源氏物語」が嫌いなのでは、
断じてない。
違いますとも。
あのうねうねぞべぞべした文体が苦手なだけだ。
そうですとも。

けれども最近になって、「源氏物語」は、日本人の基礎教養であり、
これを抜きにして日本の歴史や文化を語れない、
とつくづく痛感するようになった。


なぜなら博物館へ行き、雅な屏風などを鑑賞していると、
そのタイトルが「車争いの図」で、
その解説に「有名な源氏物語の一節を絵にしている」などと書かれている。

「源氏」を読んだことのない人間にはなんだこりゃである。

けれども「これは有名なあの」「名高い」という解説がついていると、
その有名なエピソードを知らない私には凄い敗北感が募る。
これくらいは、屏風を見る時には、当たり前の教養なのである。
知っていて当然、知らなければ恥ずかしい。そういうことなのだ。


私は、こと教養にかけてはものすごく負けず嫌いなのかもしれない。

「源氏物語」は、昔から屏風や絵巻の題材になり続けて来た。
「源氏物語」を読むことが、昔から日本人の国語の勉強法だった。

あの上杉謙信も「源氏」のファンだったと言う。

このように、「源氏物語」は日本人にとって生命線とも言える物語なのだ。
もはや、きらいだの知らないだの言っている場合ではないだろう。
ここは素直に負けを認めて、
何とか「源氏」に対する教養を深めなければならないと焦るこの頃であった。



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京都国際マンガミュージアム

2008年04月01日 | 展覧会・絵



一度行ってみたかった、
「京都国際マンガミュージアム」なる所へ行って来た。

紙芝居の特集だったので(「紙芝居百年展」)、
見たかったのだ。
料金は500円。
場所は烏丸御池。

京都精華大学と京都市(京都府?)の共同出資かなんかで出来た。
もと龍池小学校の跡地を利用している。

春休み中だったので、子供がいっぱいだ。
子連れも多い。
若い母親と小さい子供の連れが多い。

それを分かっていても、私には居たたまれない場所だった。

小学校を改装してミュージアムに作り替えてあるから、
もとの運動場もそのままある。
芝生が張られ、休む場所になっている。
大人が車座に座っていたり、
子供が自由にそこへ入って遊んでいる(無作法な人はいない)。


廊下には所狭しとマンガ本が置いてある。

建物の構造が複雑で、
いろんな場所に部屋(もと教室)があり、
うねうねと廊下が続いているのだが
(小学校って、そういうふうに教室があっちにあったりこっちにあったりしたなあ)、
その廊下の至る所に棚が作ってあり、
膨大な数のマンガが置いてある。

それは多分いろんな人からの寄贈なのだろう。
中古のまんがの新書だ。
よく本屋で売っているもので、珍しいものではない(と思う)。
で、それを自由に手にとって読むことが出来るので、
子供や若い人があちこちで読んでいる。


マンガの棚のすぐ前で立って読んでいる人や、
脇の階段に座り込んで読んでいる人や、
運動場にも持って入れるので、そこで読んでいる人もいる。

部屋がそこここにあり、そこに椅子が置かれていたり、
子供の遊び場や休憩場になっていたりするので、
そこに持ち込んで読んでいる人もいる。


この有り様について行けないのだった。
異様な光景である。
いつもの博物館とは勝手が違う。
私だけ浮いている。
完全に場違いだった。


読みたいマンガがない。
私の関心のあるマンガといえば、
手塚治虫かのらくろくらいだ。(両方あった)

そもそもマンガに関心がなくなって久しい。
棚にどんなマンガが置いてあるのか、
根本的な興味が起らない。

一応、作家のあいうえお順に並んでいたらしい。
でも読みたい作家の名前すら思い浮かばない。
だから、廊下にあるマンガを手に取って読もうという気にならない。
したがってどういう作者の、
何という作品が置いてあるのか、を確める気にもならない。


紙芝居の実演があり、それは面白かった。
おじさんはプロだ。盛り上げが圧倒的にうまい。
大人も子供も楽しい。
紙芝居というより、芸人だ。大道芸人の一種だろう。

紙芝居の展示はちょっとだけで、
それを目当てに行ったので、ちょっとがっかりした。

まあ、本物の博物館を期待して行っても無駄ということだろう。
しょせんマンガのミュージアムだ。
それでも「黄金バット」や、水木しげるや、
白土三平の書いた紙芝居などがあった。
(白土三平のは女の子が主人公のものでのんびりした内容で、
そのギャップに笑う)


ただ展示の中で驚くべきものがあった。

タイトルが思い出せない、
「何とかキイキイ」という妙なタイトルで、
「何とか」という部分を忘れてしまった。

怪奇紙芝居という感じの内容で、すごくおどろおどろしい。

時代は江戸かそれ以前?。
盗賊になぶり殺しにされた母親の死肉を食らって生き延びた子供が、
洞窟で動物を惨殺してその血をすすって暮している。

通りがかりの百姓(?)が「何とかキイキイ」という声がするので、
洞窟の中へ入ってみると、そこに異形の子供が…
という、何とも陰惨な話だ。

しかも、絵が恐い。
その子供の顔たるや…。
ブルブル。


紙芝居にはいろんなジャンルの話があり、
その中にはこういう怪奇・エログロ路線もあったのだと解説に書かれていた。

この話を、のちに水木しげるが単行本に書いていて、
それも展示されていたが、主人公はとぼけた、
水木流ののほほんとしたキャラクターに変えられていた。

紙芝居の方は、すごくリアルで陰湿な表現だった。
ともあれ、この話の印象が強烈で、
ほかの展示がかすんでしまい、
これ以外すべてを忘れ去ってしまった。


外人も結構いて、「百人の舞妓」という、
これも廊下の展示を見て歩いていた。
百人のマンガ家がそれぞれに自分の流儀で舞妓を描いている。
これは私も見ることが出来た。


ほかに手塚治虫が私淑していたという
「福井なんとか」というマンガ家の特別展示も。
「メトロポリス」や「ロストワールド」に影響があるという。
「鉄腕アトム」の出自の設定もその人の影響があるらしい。


私はやっぱり博物館人間だと思った。
壁に展示されているものは見る気になる。
見て歩くという行為に慣れている。
でも、
その場でマンガを読むという行為にはどうしても抵抗がある。

ミュージアムは地下一階、3階まであるが、全部は見なかった。
でも二度と行かないと思う。まあいいか。


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COMMENT: azuma
IP: 210.164.62.27
DATE: 04/03/2008 21:17:00
面白そうな博物館ですね、ぜひ行って見たいです(^^)
件の紙芝居は「コケカキイキイ」でしょうか?

COMMENT:
AUTHOR: 伊佐子
かなり否定的な書き方になったのですが、
紙芝居の数が思ったより少なかったのと、
居心地が悪くてどう過ごして良いか分からなくて、
それで不満が出てしまったみたいです。
結構面白い企画もしているし(次回は河鍋暁斎)入館者も多いのです。
紙芝居は、今回の特別展に関係なく毎日上演しています。

>「コケカキイキイ」
それだ!多分そうだと思います。カキコだったかな?カクカ?とかね、
どうしても思い出せなかった
ご存知でしたか!すごい。




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