伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

桂三輝さんの英語落語

2023年09月27日 | 演芸



桂文枝さんの15番目のお弟子さん、
桂三輝(サンシャイン)が「徹子の部屋」に出演しているのを見て、
彼の落語が聞きたくなった。

三輝さんはカナダ人で英語で落語をする人である。
というより、バイリンガルだから、英語も出来るし日本語も出来る。
「徹子の部屋」では(初めに日本語でさわりを語ってから)
スペイン語と中国語のちゃんぽんの落語を披露していて、
めちゃくちゃ面白かった。
それで興味を持ち、
どうにかして彼の落語を聞けないものかと思っていた。


三輝さんの落語を生で聞くには大阪へ行かなくてはならないだろう。
何とか気軽に聞く方法はないかと、YouTubeの動画を探すことにした。
そうしたら、どんどん出て来た。




「徹子の部屋」でほんの少しだけ披露していた「寿限無」が
4分ほどの尺で上がっていた。
聞きたかったのでうれしい。
英語での落語である。

RAKUGO IN ENGLISH - JUGEMU
Katsura Sunshine
https://youtu.be/nJ8Tq5EotaE?si=KoB2p5wB0Z3PCEj8



簡単な英語に訳しているから、
英語でもじゅうぶん笑えるのがすごい。
文枝さんがサンシャインは(私の)誇りです、
と言った訳が良く分かる。

彼は現在、ニューヨークとロンドンで定期的に、
落語会を月に一回開いているそうだ。
文枝さんは世界に落語を広めてくれて感謝しているという。


三輝さんの落語動画は沢山YouTubeに上がってるが、
こんなに無料で聞いてもいいのかと思う。



英語で小話も披露している。
日本語の字幕がついているから分かりやすい。
バイリンガルの面白さを生かしている。


桂三輝のしんくみ落語 「いろんなありがとう編」
しんくみバンク公式チャンネル
https://youtu.be/qO8_n_OnZLk?si=k5-QzVZ9XIaucXJl



ありがとうという意味の言葉は日本語で47通りあるというのが
三輝さんの鉄板ネタだ。

これはシリーズで「日本人に生まれてよかった」
というのが共通のオチになってる。


日本語の落語も披露している。
日本語落語にも字幕がついてる。

桂三輝の"しんくみ長屋"
TIMELINE - タイムライン
[Presented by 全国信用協同組合連合会]
https://youtu.be/FU0uLiWMlsY?si=NEzh89UTy4SgrqDn



信用組合が提供してるので、
オチが「ちかくにいるから、チカラになれる」で終わる。

ものすごく達者に流暢に関西弁を操って日本語落語を聞かせてる。
プロだから当たり前だが…
カナダ人なのにこんなに日本語を勉強して、
それだけでなく落語を勉強して、
それを日本人が聞いても面白いなんて。
本人は日本が大好きだそうだ。


もう一つ英語落語の字幕付き。

[NEWS] 敬語を英語で訳してみると…
桂三輝の英語落語 其の六です
TIMELINE - タイムライン
[Presented by 全国信用協同組合連合会]
https://youtu.be/_e35wytGpBc?si=qxSNEdQJOtBD6gmK



日本人には当たり前すぎて気づかないような、
日本の特性を外国人だからこそ気づく。
それを活かして落語を創作するという、離れ技だ。
普通に爆笑してしまう。

つくづくバイリンガルであることを利用して笑いを取るという、
新しい落語の在り方を提示している。


アメリカにはスタンダップコメディアンというスタンダップ芸がある。
ひとりでマイクの前に立つ漫談のようなものだが、
落語のように役を演じ分けて芝居のように演じる伝統はないはず。

落語は役者の演技であり、芝居である。
「笑点」では時々、かつらを使って司会の昇太さんと
一言やり取りをするお題が出て来る。
回答者はそれぞれかつらをかぶると、その人物になり切ってしまう。
毎回、それを見ていて、皆達者だなあと思いながら見ている。

「笑点」のメンバーは近々卒業する木久扇さんでも、
彼は昔は呆け者、今はぼけ老人のキャラクターだが、
かつらをかぶると一気にその人物になり切るし、
それが落語家というものなのだといつも勉強になる。


つくづく落語家は演技者なのだ、役者なのだ、
役になり切る俳優でもあるといつも思っている。
一人で何役も演じ分ける。
そして落語はストーリーがあり、一人で演じる演劇だ。


桂三輝さんも日本独特の伝統文化である落語の、
そこに魅力を感じたのかもしれない。
そして独自の日本語=英語落語というジャンルを開拓した。

日本語をマスターして、日本語で落語をするだけでなく、
英語でも落語をするという、そして笑わせるという、
新しいジャンルを切り拓いた。

師匠の桂文枝さんも新作落語の分野だけでなく
いろんな分野で活躍して来た、その人の弟子だけある。


それだけでなく、三輝さんが日本に来て肌で感じた日本の文化、
日本と欧米の違いを英語落語で炙り出して見せる。
その気づきが落語に活かせているのが素晴らしい。
根底には日本へのリスペクトが感じられるのも爽やかだ。


三輝さんの落語を聞けてとても楽しいし満足だ。

これからも世界中で落語を広め、
落語の面白さを世界中の人に知ってもらい、
世界中で活躍されることを祈っている。



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